2010年01月24日

オレのガマンもこれまでだ 其の伍

オーディオシステム構成について、アドバイスを求める方々のお話しを伺っていると、いかにオーディオ機器の働きについて無知であるか驚かされる事があります。 しかしながら、無知といって恥じることはありません。 我国のオーディオに携わる人達が適切に教えなかったのですから。ソクラテスの言葉を借りれば、知らなかったことを知ること自体、今後のオーディオ観にとって大変有意なのです。 まず第1に認識していただきたいのは、オーディオ機器は電気で動いている、ということです。 当たり前と思われるでしょうが、案外事実を正しく認識していない方がほとんどなのです。 電気で動くと言う事は、当然それぞれの機器の反応の仕方が違うのは理解されるはずです。 オーディオシステムを構成している機器類は種類も形も動作もそれぞればらばらで、異なった動作を行う機器たちを電気という大きな力が結びつけているのです。 これを正しく理解すれば使用目的の異なる機器を用いたり、インピーダンスや利得が合わないアンプリファイアーやスピーカーを使用したりはしないはずです。 それではどのような機器を用いればよい再生音が得られるか、注意して頂きたい事を述べてみます。P1000032
登山で私たちが目指すべきは当然なことながら、山頂です。 山頂とは個々人がそれぞれの理想とする再生音を意味します。 この山頂に到達するには二つの登攀ルートがあり、一つはメーカーお勧めレート、もう一つは自主ルートです。 このうち、お勧めルートは当時のメーカーが自社のこのような製品で再生装置を組むのが良いと勧めたものですが、現在ヴィンテージオーディオ分野では、これらの製品の多くが紛失したり壊れたりで完全な状態で同一社製品で再生装置を組むのは不可能に近く、ルート閉鎖状態。 ですからほとんどのオーディオ愛好家はもう一つの自主ルートを選択します。 ここで登ろうとする山の種類は二つあります。 グッドリプロダクション山(快適な再生音)とハイ・フィデリティ山(高忠実再生)です。 よく考えもせずに登ると、せっかく山頂を極めてもこんなはずじゃなかったと後悔することになります。  二つの山のどちらを選ぶか熟慮の末決定したら、いよいよ山頂へアタックを始めますが、登り続けて行くうちに登山ルートを見失ったり、登攀不可能と思われる難所に遭遇します。 たしかに自主ルートはなかなか険しく、山頂さえも見えてきません。 しばしば横道にそれて別の景色も見てみようとするのが人間の性でもあり仕方ないのですが、よほど気をつけないと行き止まりはおろか、滑落の憂き目にも遭いかねません。 こうした中で四苦八苦していると、有り難い先達の方々のアドバイスが天から聞こえてきたりしますが、耳を貸していけません。 先達はあなたの山ではなく、自分の山を登られたか、登ったと錯覚されている方ですから、参考にしようがないのです。 そのアドバイスはその方にとって有効であり、あなたが期待している適切な答えでないのです。 自主ルートを選んだからには、ひとりで登りきらなければなりません。 何故なら、オーディオは個人の趣味であるからです。 では、登攀不能とわかったらいかにすべきか? 迷わず下山です。 元の出発点に戻り、何がいけなかったか、よく考えてみる。 そしてまた山を眺めれば山のかたちが見え、新たなルートが見えてきます。 迷った時は原点に帰る。 これが大切なのです。
以上T氏



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