2010年12月06日

AXIOM 80 エンクロージャ

PC020010先週、T氏が作業場からオフィスに運んできた。 これから、あと数回塗料を塗り重ねる。 かたちは以前紹介したこともある英DECCAのラボラトリにあったアーク型エンクロージャの試作品をそのまま複製している。 何しろ、二十年ほど前の英国で、この試作品を買う羽目になったとき、彼の地の老オーディオ狂が『これにAXIOM 80 を組み込めば、君はミューズのヘヴンに降りられるぞ』と脅すように売りつけられたのを思い出す。 T氏は板を慎重に吟味して半年近く、やっと良い合板を見つけ、作業場にこもること1週間、複雑な内部構造や板の合わせの微妙な具合まで入念に仕上げている。 T氏は『オートグラフよりも面倒くさい』と音を上げながらも、熱中してとうとうこしらえてしまった。 英DECCA社が本格的に製品化できなかったのも、複雑な作業工程のせいか。 何しろ日本の職人でさえ、難儀したのだから。
『厚い板で頑丈にするなら、誰でも出来るけれど、それではAXIOMが死ぬ。 響きのたちの良い薄い板でこさえるから難しい。』

PC060032


10インチユニットにしては、やたら重いので、サブ・バッフルに取り付けてから、本体に据える予定。






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