2011年01月22日

オーディオ統一理論 15

今日からT氏の長い話のつづきが再開する。
僕もわからないところがあるので、そういうところは彼に言って、書き直してもらっている。 実際、わかるひともいれば、なんとなく感じる人もいる、また、腹が立つ人もいるだろうけれど、彼はただ正直に書いている。 それは誰も感じていただけると思う。 Thank you for your understanding.

反応力の時代背景と興亡 1
反応力という定規を使って、表題通りに書こうとすれば、それはLP誕生から今日までの歴史を書くことと同じで、かなりのページ数が必要となります。 実の所本章を書き記す前に、試しに下書きを作ってみましたが、最初の核反応の時代背景を書くだけで、A3用紙で10ページ程の量になってしまいました。 そうすると完成までは30ページ位いることになる。これでは書く方も、読むほうも堪りません。 そこで四つ折りにすることにしました。 この四つ折りにした所がみそで、それは読者の皆様が想像力で広げて下されば、いかようにも理解できるからです。 前章では、核反応式、火力発電式、水力発電式等について述べましたが、実はこの三つの他に、核反応と、火力発電の混合期という時代が存在します。 私が四つ折りと言ったのはこの為です。 この四つの力の時代を年代順に述べれば、LP登場の1940年代半ばから50年代いっぱいまでが、核反応力を利用したオーディオ時代であり、それに続いて1960年〜70年いっぱいあたりが、火力発電式の時代になります。 水力発電式の時代は1980年代から今日までの期間でしょう。 では核反応式と火力発電式の混合期はいつになるのでしょう? 驚くべきことに、ヴィンテージオーディオ全盛の1950年代のことだったのです。 私達の常識では1950年代は、ヴィンテージオーディオが最高潮に達した時代として認識しておりますが、実はその裏で核反応を利用したヴィンテージオーディオと、アンプリファイアーの電力を使った火力発電式が、主導権を争っていた時代でもあったのす。 では核反応によるオーディオの誕生と結末から書いて行きますが、初めにトーキー用に開発されたこの力が応用されたのがLP再生でした。
理由はLPのダイナミックレンジの広さにあります。 LPはSPと比べて何より、ダイナミックマージンが取りやすいのです。 SPの場合は音のエネルギーこそLPより上だが、周波数特性として、中域からいわば上下に帯域を広げてゆくと言う特性を持っており、ダイナミックマージンと言う点ではLPの方が勝るのです。 それは特に低音域の再生において顕著に現れてきます。 SPの場合は自然にフェードアウトしてゆきます。 しかしLPの場合は再生限界を設定し、そこから音を伸ばすことが出来る為、音が伸ばすことが可能です。 しかし、これを我国の米国的メガネ先入観で見てはなりません。 ホームユースオーディオと言う面から見ると、アメリカと言う国は1950年代までは後進国であり、更に戦前となると完全にヨーロッパ製オーディオの敵ではなかった。 私がこのことを主張するにはそれなりの根源があります。 それは英国サウンドセールス社製の、フルレンジスピーカーの音を聴いたから言えることなのです。 このスピーカーユニットは、12インチのフルレンジで、コーン紙の前にセンターから放射状に伸びる複数のベークライト製板でコーン紙を支えています。 いわゆるフラフラコーンの様式のユニットです。 P1010043
このフラフラコーンを、中央のボルトに設けられたナットの締め緩めにより、ダンピングがコントロールできるという代物です。 その再生音は高貴の一言に尽きるのですが、何より音楽をしっかりつかんで離さない力に抜群のものがあり、尊敬すら憶える工業芸術品です。 私が鳴らしたスピーカーは1930〜40年代に作られた製品でしたが、このモデルは若干のモデルチェンジをしながら50年代一杯まで製造されていたようです。 残念な事に今日正常に動作しているものはほとんど無く、こうして優雅な再生音を聴けるのは奇跡的といえましょう。 この英サウンドセールス社のスピーカーに相応する、RCAオルソンスピーカー64−AX又は、D22−Ⅰ型電蓄は、ことクラシック再生に関しては、サウンドセールス・スピーカー程の音を出すことは出来なかったと思います。 英サウンドセールス社のスピーカーユニットの再生音は、そう思わせるほど深いのです。 何故わざわざ誰も聴いたことのないようなスピーカーを例に挙げて、ヨーロッパ製品の優秀さを述べるかと言う第一の理由、それは私達日本人オーディオ愛好家のほとんどが日頃オーディオを見て語るにしろ、米国メガネを通してしか見ていないからです。 WEについては幾らでも語れるが、同時代のヨーロッパのホームユースのことを語れる人が、どれだけ居るか周りを見渡せばすぐ判ります。 情報や知識の偏りは、認識を誤らせるもとになります。 私達はオーディオについて語るにしろ、考えるにしろ、まず米国メガネを外す必要を切に感じています。 つづく
以上T氏
P1010988




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