2011年12月24日

無沙汰していました デュオド物語14

T氏が久しぶりにオーディオについて書いてきた
これから、また、気の遠くなるような長い話が始まる。

今後のブログ内容として、まずメインとなるTD124やコニサークラフツマン等のアイドラーレコードプレイヤーと今後新しく紹介するアーム、カートリッジ、アンプリファイアー、スピーカー等製品についてまとめたものをNew Vintage、オーディオにまつわるさまざまな現象や思想についてはオーディオ総論、第一章の終りを残してひとまず中断しているオーディオ統一論に続く第二章、三章、新おれのがまんもこれまでだシリーズ、以上5つの項に整理して記述して行きます。

未完になっているデュオド専用エンクロジャーについての記述から始めることにします。
New Vintageの項
デュオド専用エンクロジャー・バスレフポートの働き

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本エンクロジャーのバスレフの動作はダンプドバスレフだと考えるのが順当ですが、本質はバスレフ型特有の動作にある不確定原理を発生させないためものと考えた方が良いのです。 『バスレフ特有の不確定原理』とは、古典的なバスレフ型にみられる入力信号に対するスピーカーユニットとポート部の反応がズレることにより再生音自体がランダム性をおび、反応力のムラが生じる現象を私が勝手に名付けたものです。 この現象の代表的な例として、オーケストラの再生時に連続したフォルテが続く場合、あるフォルテには敏感に反応するが、同じ様な音量の次のフォルテでは、急に腰が抜けてしまうことがあります。 これが起きると、リスナーはどうも落ち着かなくなる。 本来なら演奏家が行うべきダイナミックの変化をスピーカーが勝手にやってしまうのですから。 バスレフ型スピーカーは作るのは安易であるがチューニングが難しいと言われるのは、この不確定原理によってスピーカーからの再生音がランダム性を帯びることに原因があります。 古典的バスレフ型スピーカーの不確定原理については、これ以上書くわけにはいきません。とんでもなく長くなってしまうからです。 とりあえず古典的バスレフ型にある不確定原理を頭の隅に置いていてください。

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バスレフポートの上にあるカバー板は、本当に蓋そのものなのです(上図にある部品8のカバー板のことです)。
ポートの上部に蓋板を取り付けることで、ポート開口部の空気圧を高めて働きを押さえこんでいる訳です。 これによりバスレフ開口部のピストン運動が内、外に向かって激しく動くことが難しくなり、蓋板下部の空気が粘性を持つことになります。 ここの部分の吸音材の設置が重要になってきます。 それは、エンクロジャーが吸音材を極力使わない方式のためで、エンクロジャー内部全面吸音材でダンプする場合は、働き方が変わってきます。 全面吸音材の場合、エンクロジャー内部の音が響き合うことは無く、全体として粘性となってしまいのでポート部だけの粘性が独立したものとして働くことはないからです。 さらに、このバスレフポートの働きにはちょっと不思議な所があります。 時々ホーンのように動作しているように感じられるのです。 この現象は再生に効果的に働いており、結果的に良いのならと良しすると言いたい所ですが、製作者側としては少々困った問題でもあります。 あらかじめ期待したものではなく、偶然の産物であり、意図したものでないことです。 作り手側としては、あらかじめ意図していたものが出ることが成功と言えるわけで、結果が良いからそれで済ますわけにはいかないのです。 その原因を探らなければなりません。 まず、スピーカー前面に取り付けたイコライザーフィンをポート開口部から外してみるとホーン的な感じはかなり減少します。 これはイコライザーフィンによってポート開口部の指向性が失われることが原因なのでしょうが、これはこれで問題となります。 仮にイコライザーフィンによって指向特性が改善され、結果として再生音が良好になれば、ポート開口部からは中、高音が出ていなければなりません。 再生における指向性は中、高音が最も重要であり、ホーンの降下はここにこそ現れてくるからです。 ところが耳を近づけて聴いてみても、指向特性の帯域にかかるような中、高音は出ていません。 出ていないはずの中、高音域がなぜイコライザーフィンにかかるのか?本エンクロジャーのイコライザーフィンはバスレフ開口ポート部から放出される低音(中、高音域のハーモニー)に影響を与えている物である。 こう推測すれば、イコライザーフィンの有無が音の変化を与える理由がわかります。 さらに開口ポート部がホーン化する理由を考えて行くと、本エンクロジャーの内部の構造がある特定の入力信号に反応して、音響迷路型エンクロジャーの様に働いてしまってるのではないか? つまりパートタイム的に時々音響迷路型になってしまう。 こう推測すれば理解できますが、これはまた、別の意味での不確定原理の現れなのです。 つづく
以上T氏 




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