2012年02月07日

ニューヴィンテージ・オーディオ 4

二年ほど前のこと、あいも変わらずTD124のレストアをしていると、ある疑問がふと湧いたのです。 TD124を通じてより良いオーディオ再生を提供するという行為自体が、どれほどの意味を持ち、それがオーディオの世界の中でどういう位置にあるのか? 答えは見えてきませんでした。 今していることに明確な理由が見つからなければ、レストア作業をこのまま続けるのは無理があるのではないか、と考えてもいました。
単に金を儲けるための手段であるならば、こうした考えは迷いごとですが、私自身の目的はオーディオに熱心な人たちにはこれ以上無駄な金は一銭も使ってほしくない、そして現代オーディオの虚しさを明らかにしたい、ということでした。 しかし、TD124のレストアだけでは何か決定的な核というものが欠けているように思えてなりませんでした。
そういうことを考えているうちに、英国からコニサーというレコードプレイヤーに出会いました。 その謎めいた回転機構に魅入られました。 答えが先にあり、問題を探り、はたまた問題こそが、すでに答えである。 そういう思想で製作されたハチャメチャぶりが、あるヒントをくれたのです。 問題から答えを導き出すのではなく答えから問題を導きだす、逆転の発想。 大きなヒントでした。 答えを見出すという習慣と常識が身についてしまった私たちにとって、問題自体が答えであるという概念は考えも付かないことです。 日常生活でもそういう思考に基づいてすごしているのですから、オーディオ生活においても、私たちは常に答えを見出そうと躍起になっているのです。
今日のオーディオの在り方を見ると、スタイリッシュな現行品と古臭いヴィンテージ製品が入り乱れて、プロレスのバトルロイヤル状態です。 バトルロイヤルであるならば、どの様な時代の製品であっても参戦することが出来るのです。 そういうことを考え始めた頃、現れたのが英国のスピーカー達でした。 デュオド、サウンドセールス、アキシオム80、オーディウム60、アキショム12、フェランティM1 等々・・・、いずれもSPからLP時代初め頃の製品で、それらのユニットが再生する音の見事さには、ほとほと感心させられました。 もしSP時代のまだ知られていないスピーカーをオーディオ全盛時代のレコードプレイヤーやカートリッジ、アーム、アンプリファイアーを用いて鳴らしてみたらどうなるのだろう。 何か今までに聴くことのなかった音が出せるのではないか。 それが可能になった暁にはHiFiステレオの基準では時代遅れとみなされたスピーカーに新たな付加価値を与えることができる。 そうであるなら、これこそニューヴィンテージと呼ぶにふさわしい。 この概念を成功に導くには多くの困難が待ち受けているのも事実です。 つづく
以上T氏

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   出品始めました。
よろしければご覧ください。

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