2012年02月19日
TD124 30000番台の謎 4
非磁性体プラッターと30000番台の反応力
スイス・ショッパー社製(ブランドはSWISS SONOR)非磁性体プラッターは、初期型Mk.1からMk.2最後期型まで、すべての年代のTD124に搭載可能であり、音質的にも良好な結果が得られます。 ただ、トーンアームやカートリッヂの使用構造による音楽信号への追従性の点では各時代それぞれのTD124が完全に反応するというものではありません。 一例として、最初期型それもプロトタイプに近いものの場合、時には鉄製プラッターより再生周波数レインジが狭くなることもあります。 またコンプレッション作用が増大し、音が詰まる現象が起こったりもします。 それは、初期型特有の強力なダンピングファクター力が逆の力ではたらいてしまうからです。 フィードバックを二重にかけたようになってしまうのです。
ただし、プロトタイプや最初期型にLEAKやEXPERT、DECCA-XMS型あるいはEMI社17AEなどモノーラル初期によくある強力マグネットカートリッヂを取り付けたい時には、オリジナル鉄製プラッターと同じ質量の非磁性体プラッターは欠かせませんし、素晴らしいモノーラル再生が楽しめるのも事実です。
また、40000番台と50000番台に取り付けても、非磁性体プラッターの効果はそうは出ないのです。
それがMk.2になると60000番台のものは鉄製プラッターより、かえって音が落ち着く場合もあります。 それが70000-90000番台、つまりMk.2最終型となると、多少ハイ上がりになる傾向があります。 このように確かに非磁性体プラッターは優れたものであっても、TD124の製造時期に反応してその働きが変化してしまうのです。 ですから、非磁性体プラッターに関しては、そのあたりも考慮して対応すべきでしょう。
しかし、これまで述べてきた30000番台では、こうした反応の問題がほとんど見られません。 なぜなら30000番台はTD124全体の中でもダンピングファクターがあまり強くないからです。 無帰還アンプと同じような性格、これが30000番台には非磁性体プラッターが効果的である秘密なのです。 こうしてみると、非磁性体プラッターの存在価値は強力なマグネットのカートリッヂに対して持つメリットは実は二次的なものであり、本当は音質や音色に対して効果的にはたらくという作用のためにある、ことに気づくのです。 ちなみに、これを制作したユルク・ショッパーは30000番台のTD124殻再生される音が好みであり、この時代のTD124を音決めのたたき台に使用したはずです。 そうであるならば、非磁性体プラッターが30000番台のTD124に最良の効果をもたらすのは当然のことなのです。 つづく
以上T氏
スイス・ショッパー社製(ブランドはSWISS SONOR)非磁性体プラッターは、初期型Mk.1からMk.2最後期型まで、すべての年代のTD124に搭載可能であり、音質的にも良好な結果が得られます。 ただ、トーンアームやカートリッヂの使用構造による音楽信号への追従性の点では各時代それぞれのTD124が完全に反応するというものではありません。 一例として、最初期型それもプロトタイプに近いものの場合、時には鉄製プラッターより再生周波数レインジが狭くなることもあります。 またコンプレッション作用が増大し、音が詰まる現象が起こったりもします。 それは、初期型特有の強力なダンピングファクター力が逆の力ではたらいてしまうからです。 フィードバックを二重にかけたようになってしまうのです。

また、40000番台と50000番台に取り付けても、非磁性体プラッターの効果はそうは出ないのです。
それがMk.2になると60000番台のものは鉄製プラッターより、かえって音が落ち着く場合もあります。 それが70000-90000番台、つまりMk.2最終型となると、多少ハイ上がりになる傾向があります。 このように確かに非磁性体プラッターは優れたものであっても、TD124の製造時期に反応してその働きが変化してしまうのです。 ですから、非磁性体プラッターに関しては、そのあたりも考慮して対応すべきでしょう。
しかし、これまで述べてきた30000番台では、こうした反応の問題がほとんど見られません。 なぜなら30000番台はTD124全体の中でもダンピングファクターがあまり強くないからです。 無帰還アンプと同じような性格、これが30000番台には非磁性体プラッターが効果的である秘密なのです。 こうしてみると、非磁性体プラッターの存在価値は強力なマグネットのカートリッヂに対して持つメリットは実は二次的なものであり、本当は音質や音色に対して効果的にはたらくという作用のためにある、ことに気づくのです。 ちなみに、これを制作したユルク・ショッパーは30000番台のTD124殻再生される音が好みであり、この時代のTD124を音決めのたたき台に使用したはずです。 そうであるならば、非磁性体プラッターが30000番台のTD124に最良の効果をもたらすのは当然のことなのです。 つづく
以上T氏