2012年02月21日
Mk.1最終型40000番台から50000番台
前回までで30000番台の考察を終えたので、次に40000番台について書いてみます。 この番号の個体を見ると異なる時期の部品の混入は減り、製品としての仕様は安定してきます。 ただモーターが変化を見せます。 ケーシングがシボ加工などから平滑な表面加工に変更され、材質自体も同じではなく固めの素材になっています。 モーター内部のコイルやローターなどは30000番台そのままでありながら、回転振動周波数が低くなっています。 かといって20000番台のような荒々しさと緻密さを併せ持つ感覚とは異なり、自然でスムースさが特長です。 これはコイルのインダクタンスが30000番台より低く設計変更されたのかもしれません。 新規に製造されたもろもろのトランスポート部品に20000番台後期の特性に似たモーターを組み合わせたモデルとみなすことが出来ましょう。 したがって、ソリッドでシブイ再生音であり、聴きようによってはガラード301オイルスピンドルタイプの最上のものと同じ聴感を持ちます。 ただ、ガラード301と大きく違うのは低音部における沈み様です。 301は低域帯の上のほうにアクセントをつけて低音のあり方を聴き手にはっきりと印象付けているのに対し、40000番台のTD124は低域帯の下のほうに重心を下げる、それゆえに、低音域が高い部分から低い部分へ急激になだれ込んでいく。 その差が低音の音楽的迫力の違いとなって印象付けられます。 このような特徴がすべての40000番台にあるかといえばウソになります。 40000番台にしても後半になるとその安定性がやや崩れてきます。 それは30000番台Paillard社への買収により在庫の整理調整がつき、Thorens社は40000番台頃から心機一転、新しく出発したのです。 それでも後半になるとまた部品のバラつきが始まります。
次に50000番をみてみましょう。 こちらも異なる時期の部品混入がありますが、それは40000番台後半にあった混入とは意味が違うのです。 50000番台の場合次期モデルとなるMk.2仕様の部品が主に混入されることになるからです。 この時期、Thorens社ではすでにMk.2構想は出来上がっており、まずパーツ類をMk.2仕様に変更して製造開始したと推測されます。 それを裏付けるように、この時期の個体に組み込まれているモーターやプーリー、ステッププーリーはより硬質な素材に変更されているMk.2仕様部品が多くみられるのです。 そして新しいシャシーが鋳造開始されて、Mk.2が世に問われることになるのです。
以上T氏
次に50000番をみてみましょう。 こちらも異なる時期の部品混入がありますが、それは40000番台後半にあった混入とは意味が違うのです。 50000番台の場合次期モデルとなるMk.2仕様の部品が主に混入されることになるからです。 この時期、Thorens社ではすでにMk.2構想は出来上がっており、まずパーツ類をMk.2仕様に変更して製造開始したと推測されます。 それを裏付けるように、この時期の個体に組み込まれているモーターやプーリー、ステッププーリーはより硬質な素材に変更されているMk.2仕様部品が多くみられるのです。 そして新しいシャシーが鋳造開始されて、Mk.2が世に問われることになるのです。
以上T氏