2013年05月24日

英SOUNDSALES社スピーカシステム4

デュアル・サスペンション・ユニットの周波数レインジ
旧タイプ(ムーヴィング・コイル・ユニット型)は25‐13500 c.p.s
新タイプ(オーディトリウム・ユニット型)は30‐13500 c.p.s となっています。 しかし、この数値はそのまま受け止めてはいけません。 50年代英国製オーディオ機器のスペックには米国のスペックとは異なり、数値からは機器の再生能力が判断してはいけないのです。 ではこの30‐13500という数値をどう読み解くのでしょう。 今まで英国製ユニットをいろいろ扱った経験からして、この数値はたとえ多少の不具合があるエンクロージャに取り付けてもこのくらいの周波数は出ます、というSOUND SALES社の最低保証といえましょう。 しかし、実際に試聴してみると、高域不足は感じられません。 つまり、低域30c.p.s以下と高域13,500以上はユニットのユーザの腕次第だということです。 ユニットが活きるか死ぬかは最終的にはユーザにかかって入るのです。 なにもこのユニットに限ったことではなく、1960年以前に製造された英国製品というものは総じて性能を控えめに公表する傾向がありました。 英GRAMOPHONのオーディオ批評家はたとえ同じ性能であったとしても、米国製品は英国製品よりも30パーセント上乗せしている、と明言しているくらいです。 そして、これこそが英国ヴィンテージ時代の本質です。 

soundsales invitation

私たちはオーディオ製品とははじめから完成度が高くかつ量産されたものであると思い込んでいますが、この時代の英国製品は本質的に作品に近いものです。 つまり、私たちがこれまで抱いていた概念とは異なるモチベーションに従って彼らは製作に従事していたのです。 それゆえ1台1台個体差があっても気にしない、というより同じものを大量につくること自体が服に体を合わせるようなものであり、服は体に合わせて作るものだと、いうのが彼らの基本だった。 つまり、テイラーメイドです。 個人個人が音楽再生において自らの願望を実現しようとするならば、製品を買って音較べをするよりも自分にあった音をあつらえるのが一番の近道である。 こうした思想があるから、英国製品の性能数値をあてにしてはならないのです。 たしかに英国製品はひっきりなしに仕様が変更されるの常であり(作品であるなら当然)、同じものがそう多くはありませんし、またたくさんあっては作品とはいいづらくなります。 しかしこうして製作された作品たちは商品や製品には及びもつかない強力な音楽再生力と音楽含有量の多さを誇ります。 デュアル・サスペンションユニットもそうした資質を充分に備えているのです。 つづく
以上T氏



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