2014年04月21日
TD124からTD135Mk.2までアイドラ・ベルト機種の実体 2
TD134の実相
TTD124と同じモータ・トランスポート部を装着した鉄製プレスシャシにBL104を標準装備したプレイヤシステムがTD134です。 ユーザがトーンアームとカートリッヂを選択してアッセンブルするTD124に対し、TD134は購入後そのままアンプリファイアと電源に接続すれば、ハイファイ再生が楽しめるよう制作されました。 ということは再生音に関しては、トーレンス社が請け負うことを意味します。 この小さなプレイヤに注ぎ込まれた技術力は相当なものでした。 その結果は再生音の処理においてしかと聴き取れます。 割合音と音の間に隙間があり、その効果として音のひとつひとつを耳が捉えやすいこと、リズムの進行がスムーズに移行することが挙げられます。
TD134では演出力はほどほどに抑えられており、アンプやスピーカを強力にドライヴするというより、手綱をゆるめてギャロップさせるような感じです。 ヴィンテージ時代の大型フロアスピーカに対してはややダンピング不足の感はありますが、それは意図的にエンジニアが中型かそれより小さなスピーカをイメージしているのが伝わってきます。 周波数特性を上も下も野放図に伸ばしてしまうと、TD134ではそうしたシステムでは良い結果が得られないからです。 ホームユースとして使用されることを前提に、十分対応できる範囲でレインジを整えたのでしょう。
こうしたTD134の在り方は、今日のアナログ再生で有効にはたらくこともあります。 なぜなら良いアナログプレイヤが長い間無かったために、アンプの性能が(すべてではありませんが)、向上しているからです。 そこにTD134を持ってくれば、ぴったりはまる現象が起きても不思議はありません。 グレイからTD134を購入されたお客様からは同じような感想をいくつもいただきました。 長い間望んでいた音楽再生がやっとできるようになったというのものです。 こうした音の追求ではなく良い音で音楽を楽しむという嗜好の変化は、ようやく広まりつつあるように思えます。 オーディオ愛好家のなかのわずかの方々は、音より先に音楽が聴けるようになってきたのです。 アナログ再生の入口、とっかかりにたどりついたといえます。 つづく
以上T氏
TTD124と同じモータ・トランスポート部を装着した鉄製プレスシャシにBL104を標準装備したプレイヤシステムがTD134です。 ユーザがトーンアームとカートリッヂを選択してアッセンブルするTD124に対し、TD134は購入後そのままアンプリファイアと電源に接続すれば、ハイファイ再生が楽しめるよう制作されました。 ということは再生音に関しては、トーレンス社が請け負うことを意味します。 この小さなプレイヤに注ぎ込まれた技術力は相当なものでした。 その結果は再生音の処理においてしかと聴き取れます。 割合音と音の間に隙間があり、その効果として音のひとつひとつを耳が捉えやすいこと、リズムの進行がスムーズに移行することが挙げられます。

こうしたTD134の在り方は、今日のアナログ再生で有効にはたらくこともあります。 なぜなら良いアナログプレイヤが長い間無かったために、アンプの性能が(すべてではありませんが)、向上しているからです。 そこにTD134を持ってくれば、ぴったりはまる現象が起きても不思議はありません。 グレイからTD134を購入されたお客様からは同じような感想をいくつもいただきました。 長い間望んでいた音楽再生がやっとできるようになったというのものです。 こうした音の追求ではなく良い音で音楽を楽しむという嗜好の変化は、ようやく広まりつつあるように思えます。 オーディオ愛好家のなかのわずかの方々は、音より先に音楽が聴けるようになってきたのです。 アナログ再生の入口、とっかかりにたどりついたといえます。 つづく
以上T氏