2014年09月06日

回転する速度 5

CONNOISSEURプレイヤの回転速度調整は何のために
connoisseur 3 speed original1952年、英コニサー社は2-Speedモデル(1948)の後継機として3-Speed型を発売します。 1952年英EMIがLPレコードを発売開始した年であり、右の広告文にもある通り、より振動の少ないシンクロナスモータを採用してLPレコード再生に対応すべく製作された佳品でした。

connoisseur variable1955年春、3-Speed型の改良型としてVariable-Speed型を開発します。 これは同時に発売されたSuper Light Pick Up Mk.2カートリッヂに対応しています。 つまり1955年はモノーラルLpの新譜枚数が最も多かった年の前年にあたり、音質も成熟して、周波数特性の拡張のみならずTone-Colorの多様化と緻密なハーモニクスのテクスチュアがらくらくとカッティングすることが可能になった時期、つまりモノーラル全盛期に製作されました。 A.R.SUGDEN氏がここで何故Variable-Speed Control 機能を付加したのでしょう。 より高い精度で回転速度が調整可能を目指すだけでなく、音色が花咲く回転速度、ハーモニクスのテクスチュアの肌理が綺麗に整うのが実感できる回転調整機能がついてプレイヤを作ろうとしたに違いないと、私は創造の翼を広げています。

connoisseur type b

1959年春、英コニサー社は 満を持して type B motor を発売します。 基本的にはVariable-Speed型と大きな変化はありませんが、モータの精度と速度微調整のなめらかさが違います。 明らかにステレオLP時代の到来を意識したモデルであり、ステレオLPというものがどんなに回転の質に影響されやすいかを知り尽くしたうえで作られたに違いありません。 2台のスピーカを含む空間で音を合成するとなると、ストロボパターンの目視による調整に加えて、ハーモニクス生成がうまくいくよう再生音を聴きながら判定できるようにならないと、より濃やかなステレオ再生は望めません。 このType-Bに組み込まれた Variable-Speed Contorol 機能は単なる速度微調整を可能にするだけではなく、レコードに内包された時間をコントロールするためとも考えられます。 レコードから最良の再生音を導き出すために、回転数をなめらかにほんのわずかづつ変化させる、そうすることによりハーモニクスの彩りというか虹の色合いが変化し、音楽に潜むデュオニソス性が解放されるように魔性の音が空間に解き放たれます。 ステレオレコードならではのエンハンスです。 
次回は他の名機の速度調整機能について書きます。 お楽しみに つづく
以上T氏
ただなめらかさだけの回転ならばベルトドライヴでも出来るだろうけれど、それにトルクを加わらないと溝に刻まれている艶やかな音色やさくさくと立ちのぼるハーモニクスは出てこない。




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