2016年07月29日

小型PARMECO用スタンド製作とアクセサリ類から見えること 8

ステレオ再生へのアプローチ 2

ステレオ再生において、軽んじてこられたのが奥行き(デプス)です。 ステレオとは本来、立体音響でなければなりません。 音を立体的に響かせるために、奥行きは重要な再生要素になります、と同時に聴き手の奥行きに対する感覚も磨かれなければなりません。 ステレオが合成音で成り立つという定説では、この感覚がスポイルされてきたからです。 そこでもうすこし相互干渉によるステレオ立体音響について書いてみます。
まず想像していただきたいのは、2つのスピーカとリスナの三角形と、スピーカの後ろ中央にもうひとつ点(デプス・ポイント)を設定します。 RIMG0677すると音場は4つの点からなるダイヤ型になります。 このスピーカの後ろ中央にできた音場が奥行き音場となり、その奥行きの深さはスピーカのセッティングにより浅くも深くもなります。 双方のスピーカを外側に向けると奥行きは浅くなり、内側に向けるにしたがって深くなります。 同時に双方のスピーカの振動で発生する空気密度の濃淡による相互干渉も変化します。 外側に向けると干渉はゆるやかになり、内側に向けると活発になるという具合です。 
ダイヤ型音場の形成による音体と音響が成就するための条件があります。 それはスピーカが必要にして十分な音を前に出す力です。 それが無いと充分な奥行き感が得られないからです。 前に出る音が感じられないとデプス・ポイントの位置が出てきません。 前に出せないスピーカは音離れが悪く、音場は後方にばかり展開して、エコーが利き過ぎたカラオケサウンドになってしまします。 現代のスピーカはこのような特性になりがちな製品がおおく、開発者がこのように後方に展開するのがステレオ再生だと思い込んでいるとしか考えられません。
デプス・ポイントには様々な性格があります。 プログラムソースや音量により絶えずその位置とあり方が変容します。 それはごく自然なことで、音楽そのものはテスト用ノイズ信号とは違い絶えず動いています。 主体としての音が動けば、デプス・ポイントも当然移動します。 
デプス・ポイントそのものの実体はスピーカのバッフル面で発生する反射や回り込み、そしてゆるやかな相互干渉が交じり合った終着点なのであり、また双方のスピーカの外側から回り込んでくる音の終着点でもあるのです。 これらの要素がデプス・ポイント付近で結びつくと、音場に厚みが増します。 ある程度の音の厚み(ハーモニクスの重複)はリスナをリラックスさせる効果があり、音そのものを音楽的に仕上げることにも働きかけるのです。 デプス・ポイントをあらかじめ意識しておくと、ステレオスピーカのセッティングに役立つはずです。 つづく
以上T氏





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