2016年08月05日

小型PARMECO用スタンド製作とアクセサリ類から見えること 12

スピーカのステレオセッティング

セッティングにおいては優先順位があります。 それは左右スピーカ間の距離です。  まず相互干渉帯の音が充実する距離を音を聴きながら決定し、それから高さを決めれば上手くいくことが多いのです。 その時に役立つのが床や壁との間で生じる圧縮効果と音の回り込みです。 圧縮効果はすべて悪いというものではなく、上手く使えば音に厚みをもたらしますし、低音域の音場が安定します。 音場が安定すれば、音の回り込みが自然になり残響成分が空中に漂いステレオフォニックステージが出現します。 そうなるとしめたもので、スピーカの向きをわずかに変えるだけで音は敏感に変化してくれます。 この状況に入るとスピーカの存在はそんなに気にならなくなってきます。 しかし、完全に消え去るまでには至りません。 スピーカが消えるときは、全オーディオ機器が或る高み、臨界に達した時だけです。 簡単なセッティングでスピーカを消そうというのは実に甘い。 
モニタスピーカの場合、スピーカそのものの存在は消え去ることはありません。 それはモニタとしての性格によるものです。 モニタは音の出どころをはっきりさせないと検聴に適性を発揮しないからです。 モニタスピーカは聴く人にその存在を示すことで成り得るのです。
小型スピーカのセッティングを書いてきましたが、気をつけることがあります。 床からの反射です。 板直張りか、カーペット、あるいは畳、それぞれ床からの反射は異なります。 これを意識してセッティングすればきっと良い効果が得られるはずです。 相互干渉、圧縮効果、音の回り込みすべてに関係してくるからです。 壁や円状に関してはあまり心配していません。 石膏ボードにクロス張りがほとんどで、音響的にはそれほど悪いものではないからです。 天井に吸音テックスなどを張った場合は、あまり良くはありません。 またオーディオマニアは特別なリスニングルームを作ったりしますが、あまり成功した例を見ません。 音響を熟知した設計士が図面を引いても、施工する職人あるいは業者があまりに音楽を理解していないからです。 というか、表面上は話を合わせますが、実際のところ音楽に関心を持たない人間がほとんどです。 そこにもってきて、施主は自分の意見も通そうとする、それで、なんか変な部屋ばかり、増えてしまうのです。
そもそもホームユースオーディオはそうした環境に置かれるものではありません。 RIMG0638普段生活している居住空間で使うように出来ています。 逆に言えば、普段の部屋で鳴らないなら、ホームユースではありません。 怪しげな音響用のパネルをスピーカの廻りに置くのは決してお勧めできる行為ではないのです。 本来あるべき音の回り込みを妨害する以外の何物でもないからです。 反射や輻射ばかり考えて、干渉や回り込みについて考えられていない対策法です。 そのようなものを置かないとまともにスピーカが鳴らないとしたら、オーディオ機器そのものに問題がたくさんあることを認識してほしいのです。 臭いものにフタをするやり方は、キチンとした再生を目指すには、やってはいけないことです。 そんなことより、お持ちのオーディオシステムのクオリティの向上をこころがけていただきたいのです。 つづく
以上T氏




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