2016年09月10日

英 iFi社製 ステレオプリメインアンプ retro50 その5

retro50 がスピーカに対するはたらきは適応するドライヴ力としてあらわれます。 この一年ほど聴き続けて印象に残っているのは、大型VITAVOX Corner-hornも小型のWharfedale Super8 も同じようにドライヴしてしまうことでした。 これは実は大変な能力なのです。 Vitavoxは強力なアルニコマグネットが取り付けられたK15ウーファと500-18,000HzをカヴァするS2コンプレッションドライヴァ、これを動かすにはアンプリファイアに相当なトルクが無いと本当の音は出てこないシロモノです。 一方Super8 は20cmフルレインジ一本、4アルニコマグネットもそれなりに大きいのですがK15+S2コンビとは較べるべくもありません。  性格が異なるスピーカのどちらもドライヴして良好な再生に導くのはアンプリファイアにしてみれば至難のワザ。 それでヴィンテージ時代は使用するスピーカの大きさに対応してクラス分けをしていました。 15インチにはKT66,EL37、あるいはEL34を充て、12インチ以下にはEL84がスタンダードでした。 EL84でも15インチをドライヴ可能でしょうが、そのためにはアンプ自体が大掛かりになってしまいます。 しかし、retro50 はそんなに大仕掛けなアンプではありません。 ステレオで、しかもプリメインでも小ぶりなのです。 最近のハイエンドオーディオは中身1万ケース100万といわれる世界ですが、retro50はその逆を行きます。 小さくて出力も大きくはないのに、充分な能力と適応力を発揮できるのは、製作者の長年にわたるヴィンテージ機器の研究によって得られた技術力のたまものです。 その技術と音楽性の結合は鋭敏な洞察力により可能になったと思います。 世の中にはまだまだスゴイヤツがいるんですね。 次回からはプレイヤ数種とスピーカ数種の組み合わせを実際にretro50で試聴して感じたことを書いていきます。 つづく

以上T氏

retro stereo50  プリメインアンプの詳細は下記HPをご参照ください
retro stereo 50 HP
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