2016年09月11日
英 iFi社製 ステレオプリメインアンプ retro50 その6
下記の表に retro50 で試聴した機器を示してあります。
以下略号で記していきます
まずA1(Collaroとffss)とC1(VITAVOXとWestrex) の組み合わせから。 クラシック音楽を retro50 で再生すると全体にウォームな再生が果たされますが、ffss ピックアップ(わが国ではMk.1と呼ばれている)固有にある音の彫琢の深さが音楽の面白味をきっちりと表現してくれます。 それが耳障りにはなることはないのです。 音色にある艶が再生音をくるんで毛羽だたせないからでしょう。 ホールトーンの在り方にも豊かさを感じさせてくれ、英国盤の優秀録音にあっては魔法のような再生が楽しめます。 ヴァイオリンの直接音も立体感を持ち、演奏家のテクニックだけでなく情感の噴き出すさまもキッチリと示します。 ジャズを再生するとサックスの音色にある温かみが良く出てくるし、セッションのカラミもバラバラにならず有機的な音楽で溢れます。 ヴォーカルではモノーラル音が左右のスピーカから出ているように感じられます。 これはDECCA ffss ピックアップシステムの特長によるところが大きく、アメリカ盤の電気臭い音に対して積極的にはたらかないようです。 コンボジャズではあまり気になりませんが、ヴォーカルになるとこの現象が顕著です。 ただ今回はC1のような大型スピーカで鳴らしたために露呈したのであり、C2のような中型スピーカでは、それほど不自然には感じません。
次にアンプリファイアをGOODSELLに切り替えて試聴してみます。 全体としてはしっかとした構成力が印象に残ります。 細部にまで光が当たり、それぞれの音が固有の光を放っています。 それでいて音楽が立体音響としてきれいに再生されます。 ジャズヴォーカルは現象としてはretro50と同じですが、音の実在感が強く、聴いていて納得してしまうところがこのアンプのすごいところです。 ここでは二種類のアンプリファイアで試聴していますが、それぞれのDECCA ffssカートリッヂに対する反応力に差が出ているのがわかります。 ffssは必要以上に帯域を伸ばしてはいない機種であり、音楽にとって不可欠な人間の生理、聴覚に沿っている周波数帯を保持しています。 再生帯域の両端である最低と最高音域にあるアンプの働き方によって聴覚をはじめとする生理的印象が変わってくるのです。 retro50 はその両端を自然なかたちでフェイドアウトしてゆきます、ですから音の形そのものはややおぼろげになりますが、その代わりに音が影のように聴覚エリアに満ちています。 一方GOODSELLは両端まできっちりと再生はしますがそれを超えようとはしません。 したがって音に明確さがあり判りやすい再生をします。 これは同じユニットでありながら、マグネットの大きさが違うスピーカを聴いた時の印象の違いに共通する感覚であり、もしかしたら両者のアンプに備わるNFB量の違いが関係しているのかもしれません。 つづく
以上T氏
retro stereo50 プリメインアンプの詳細は下記HPをご参照ください
retro stereo 50 HP
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以下略号で記していきます
まずA1(Collaroとffss)とC1(VITAVOXとWestrex) の組み合わせから。 クラシック音楽を retro50 で再生すると全体にウォームな再生が果たされますが、ffss ピックアップ(わが国ではMk.1と呼ばれている)固有にある音の彫琢の深さが音楽の面白味をきっちりと表現してくれます。 それが耳障りにはなることはないのです。 音色にある艶が再生音をくるんで毛羽だたせないからでしょう。 ホールトーンの在り方にも豊かさを感じさせてくれ、英国盤の優秀録音にあっては魔法のような再生が楽しめます。 ヴァイオリンの直接音も立体感を持ち、演奏家のテクニックだけでなく情感の噴き出すさまもキッチリと示します。 ジャズを再生するとサックスの音色にある温かみが良く出てくるし、セッションのカラミもバラバラにならず有機的な音楽で溢れます。 ヴォーカルではモノーラル音が左右のスピーカから出ているように感じられます。 これはDECCA ffss ピックアップシステムの特長によるところが大きく、アメリカ盤の電気臭い音に対して積極的にはたらかないようです。 コンボジャズではあまり気になりませんが、ヴォーカルになるとこの現象が顕著です。 ただ今回はC1のような大型スピーカで鳴らしたために露呈したのであり、C2のような中型スピーカでは、それほど不自然には感じません。
次にアンプリファイアをGOODSELLに切り替えて試聴してみます。 全体としてはしっかとした構成力が印象に残ります。 細部にまで光が当たり、それぞれの音が固有の光を放っています。 それでいて音楽が立体音響としてきれいに再生されます。 ジャズヴォーカルは現象としてはretro50と同じですが、音の実在感が強く、聴いていて納得してしまうところがこのアンプのすごいところです。 ここでは二種類のアンプリファイアで試聴していますが、それぞれのDECCA ffssカートリッヂに対する反応力に差が出ているのがわかります。 ffssは必要以上に帯域を伸ばしてはいない機種であり、音楽にとって不可欠な人間の生理、聴覚に沿っている周波数帯を保持しています。 再生帯域の両端である最低と最高音域にあるアンプの働き方によって聴覚をはじめとする生理的印象が変わってくるのです。 retro50 はその両端を自然なかたちでフェイドアウトしてゆきます、ですから音の形そのものはややおぼろげになりますが、その代わりに音が影のように聴覚エリアに満ちています。 一方GOODSELLは両端まできっちりと再生はしますがそれを超えようとはしません。 したがって音に明確さがあり判りやすい再生をします。 これは同じユニットでありながら、マグネットの大きさが違うスピーカを聴いた時の印象の違いに共通する感覚であり、もしかしたら両者のアンプに備わるNFB量の違いが関係しているのかもしれません。 つづく
以上T氏
retro stereo50 プリメインアンプの詳細は下記HPをご参照ください
retro stereo 50 HP
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