2016年10月23日

Eva Pedrazzi Bach を聴いて

先日、スイスよりエヴァ・ペドラッツィのバッハ 無伴奏チェロ組曲全曲セット(瑞MIRECOURT) が届いたので試聴しておきました。

RIMG0932


まず、推進力。 あの勝気なチェリストが淀みないフレージングを刻んでいく。 芳醇なチェロの響きが半端なく。 空気が震えること震えること。 サラバンドで魅せるブラヴーラ、フレージングをキッパリと語るさまは、いかにも彼女の性格を彷彿とさせる熱っぽいものです。 アクセントに迷いはなく、音楽の表情に大きく入り込んでいます。 音符をひとつひとつ深く刻み込んでいく、怖いもの知らずの気迫。 チェロに熱中しているありさまが克明にドキュメントされています。 モノーラルとは言えBBCの録音技術は高水準にあり、DECCAのSXL6000番台やEMIのASD4桁番号と同等の再生音を楽しめます。 300部限定版という希少価値だからというのではなく、演奏・録音共に秀でた個性あるバッハ。 エヴァ・ペドラッツィ、録音当時25歳、若手チェリスト上り坂の気迫 無伴奏チェロ組曲のコレクタには欠かせないセットと確信します。 盤状態は新品状態に相応しい音質で再生してくれました。  


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