2016年10月24日
英 iFi社 retro50 番外編 ナチュラルディストーション 1
ナチュラルディストーションとエレクトリックディストーション
最近よく登場する『ナチュラルディストーション』とは具体的にどのようなことを指すのか、よくわからないので説明して欲しいという要望が結構寄せられます。 retro50の試聴記も一段落したので、この現象について詳しく書いてみることにします。 過去の記述でナチュラルディストーションという語は折に触れて取り上げてきましたし、イメージとしておおむね理解していただければ充分であると考えていました。 しかし、記述そのものがようよう音楽再生そのものにある深みに迫り始めたいまとなっては、どうしてもナチュラルディストーションとエレクトリックディストーションが示すところをちゃんと記しておかなけらばならないと考えます。 例によって長い文章となりそうですが、retro50 を含めてレコード再生にあって避けては通れない現象ですので、回り道にお付き合いくださればさいわいです。
ナチュラルディストーション 1
ナチュラルディストーションは私が勝手に作り出した造語です。 その意味するところは自然倍音楽器(電気によらない)によって創出されます。 ハーモニクスが増大し爆発ののち崩壊する際に生ずる音楽性に支えられた有機的な歪みのことを指します。 必然かつ有意義なものであり、それが最も大きく出現するのは交響曲であります。 音の数が多く、和声構造は複雑、音量も大きいからです。 交響曲演奏中にナチュラルディストーションが創出されるとコンサートホールの空気は振動します。 そしてホール鳴りが生まれる音響が空間に満たされ、聴衆のこころを動かすディストーションが発生します。 ここで大きな音を得ようとしてオーケストラの人員を増やせばもっと盛大なディストーションが出現するかといえばそういうものでもないのです。 ホール鳴りではなくホール鳴きが起きるだけです。 ナチュラルディストーションは力づくでは発生しません。 ホールに合った適正な音量で、ハーモニクスの組み立てが良いとはじめて出現するのです。 ここでは指揮者の力量が大事な要素であり、彼は曲目にあるハーモニクスの組み立て具合をひろく理解していなければなりません。 つづく
以上T氏
最近よく登場する『ナチュラルディストーション』とは具体的にどのようなことを指すのか、よくわからないので説明して欲しいという要望が結構寄せられます。 retro50の試聴記も一段落したので、この現象について詳しく書いてみることにします。 過去の記述でナチュラルディストーションという語は折に触れて取り上げてきましたし、イメージとしておおむね理解していただければ充分であると考えていました。 しかし、記述そのものがようよう音楽再生そのものにある深みに迫り始めたいまとなっては、どうしてもナチュラルディストーションとエレクトリックディストーションが示すところをちゃんと記しておかなけらばならないと考えます。 例によって長い文章となりそうですが、retro50 を含めてレコード再生にあって避けては通れない現象ですので、回り道にお付き合いくださればさいわいです。
ナチュラルディストーション 1
ナチュラルディストーションは私が勝手に作り出した造語です。 その意味するところは自然倍音楽器(電気によらない)によって創出されます。 ハーモニクスが増大し爆発ののち崩壊する際に生ずる音楽性に支えられた有機的な歪みのことを指します。 必然かつ有意義なものであり、それが最も大きく出現するのは交響曲であります。 音の数が多く、和声構造は複雑、音量も大きいからです。 交響曲演奏中にナチュラルディストーションが創出されるとコンサートホールの空気は振動します。 そしてホール鳴りが生まれる音響が空間に満たされ、聴衆のこころを動かすディストーションが発生します。 ここで大きな音を得ようとしてオーケストラの人員を増やせばもっと盛大なディストーションが出現するかといえばそういうものでもないのです。 ホール鳴りではなくホール鳴きが起きるだけです。 ナチュラルディストーションは力づくでは発生しません。 ホールに合った適正な音量で、ハーモニクスの組み立てが良いとはじめて出現するのです。 ここでは指揮者の力量が大事な要素であり、彼は曲目にあるハーモニクスの組み立て具合をひろく理解していなければなりません。 つづく
以上T氏