2017年09月10日

TD124とノイズ 2

最後に4番目の山、右奥隅について。 ここは特別重要な部位なので、少し詳しく書かなければなりません。 他の部位と比べて驚くほど振動が少ないからです。 触感としては0ポイントと呼びたいくらいです。 しかし、これは少し変です。 いくらモータから離れているとはいえ、なぜ右奥隅はこんなに静かなんでしょう。 モータからの距離からすれば右手前隅と大した違いはなく、ましてモータとの間に変速カムやセンタスピンドル軸受けといった大きな部品が振動の道をふさいでいるわけでもないのです。 となると、この部位の振動の少なさには何か別の力がはたらいていることになります。 このことはレストア作業を通してシャシの感触から感覚的に理解はしてはいましたが、明快に「何か」と、説明するまでには至りませんでした。 それが、先日台風の気象写真を見てふと気が付いたのです。 これから先の話は、あくまで振動にまつわるイメージとして書いていきます、そのつもりで。 TD124のモータの振動は台風の風と同じようにシャシの中や部品を振動させて動き回っているかも知れない。 とすると、風(振動)の吹き出し口と吸い込み口があるはず。 右奥隅は振動の吸い込み口の位置にあると考えると、辻褄が合うのです。 回転から生まれた振動の流れは時計と反対周りに、シャシの盆地の中で渦巻いてシャシの外縁と4つの山に流れていくとイメージしてみると。 

RIMG0117


しかし、本当にこのイメージ通りであるとすれば、かえって右奥の山(これから写真のとおり4の山と呼びます)他の部位より振動が集まってくるので、もっと振動してもよいはずですが、そうはなっていません。 4の山に至るまでのモータの振動力は減衰可変されて別の質のものになっていると推察されます。 モータの振動がダイレクトに伝わり振動が大きい1の山を振動の⊕力として働くことにより、4の山は振動の⊖力を必然的に獲得することになります(このあたりはディラックの海を連想させます)。 4の山は0ポイント(振動の空白地帯)となり、振動を呼び込む⊖の性質を持ちますが、そのままでは完全な⊖とは成り得ません。 0ポイントが真に⊖の力を得るには、シャシを動き回る振動の基であるモータの整流力によって清められねばなりません。 振動がシャシを回り0ポイントに至った時、⊖の力を獲得できるのです。 それを実現可能にするにはモータの整流力の強さにかかっています。 モータの振動の質が肝要です。 静かに滑らかに回転するだけでは整流力は生まれません。 
そこには何かがあるのです。 3万番台のTD124のモータの振動が初期モデルよりずっと少なく且つ滑らかに回転するにもかかわらず、再生音にある音楽含有量や音色成分では劣るという理由はそのあたりにあると考えられるのです。 モータの整流力の違いによる現象です。 つづく 
以上T氏

振動がノイズになるのか、音楽の本質を再生音に注入する助ける力になるのか、T氏はモータの整流力という現象により説明している。 この整流力についてはまたの機会に詳しく説明させていただくとのこと。 


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