2019年02月20日

ローコスト・フォノイコライザとプリメインアンプ その6

付録アンプとGREYアンプを較べてみる。
出力はどちらも5W(4Ω)RIMG0850
価格は付録アンプ 15,000円(12AU7真空管付 消費税別 組み立てキット) 
GREY アンプ 36,000円(12AU7真空管付 消費税別)
大きさはどちらも手に乗るサイズ
増幅体感はM44とEQ12を使用の場合
どちらも6-10畳程度の部屋でヴォリューム9時程度
プリメインアンプですが、アナログレコードはどちらもフォノイコライザと接続して再生します。
入力は2系統あり、アナログLP(フォノイコライザが必要)とCDプレイヤ(ダイレクト接続)などを切り替えスイッチで選択可能

内部構成
付録アンプ クラスABヴァージョン(アナログ) プリント基板 (写真左)
GREYアンプ クラスDヴァージョン(ディジタル) ハンダ付けとプリント基板 (写真右)

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音質は
付録アンプ  音にしなりがありまろやかさがあってクラシックを楽しめる。安っぽい音や金属的な音がしない。近距離で聞いてもきめ細かな音なのでうれしくなる。永年アンプを製造してきたLuxmanと月間Stereo 誌の強いメッセイジが込められているのは付録ならでは。付属の中国製真空管は使用せず交換したほうが確実に音質は向上。コンデンサや抵抗を交換して好みの音質に近づける伸びしろがある。ただ、クラシックは真空管の交換のみにしたほうが自然な再生音になる。



GREYアンプ リニアな再生感があり、ダイナミクスの先が伸びて縦の線がきれいに揃う。低域に充実感があり音場が築き上げられていく。アナログに十分な力感があり腰砕けがない。奥行き感も侮れない。真摯でありながら音楽好きな製作者の良心が音に在る。



再生音は基本的にどちらもアナログLPをグレイオフィスで3か月ほど試聴してきましたが、T氏も私も音楽再生の水準に不満を感じることが無く、これからもTD124などのレストア後のアナログ試聴に使用していける機器です。これまで両アンプリファイアに接続して音楽にあるハリとやわらかさを表現してくれるから、嫌な音を出さないから、そして何より飽きないで楽しんでいます。これまで繋いだ機器はTD124/TD134/TD135/TD184それにGARRARD 4HF スピーカはLowther Audiovector/EMI Oval speaker/Celestion 10 inch unit(1957)/Warfedale Super 10/Goodmans MAXIM/Jensen 古い8inch/Electro Voice Baronet といったヴィンテージスピーカの数々。
ヴィンテージのユニットは比較的能率が高いので問題なく鳴ってくれます。8-10 inch位のフルレインジあたりが最適でした。12 inchあたりまでは大丈夫。こんな小さなアンプリファイアでレコードを生きる音で聴ける時代になったんですね。ただし15 inchになるとトルク不足を感じます。

デザインは御覧の通りLuxman付録アンプが洗練されています。
このあたりは見事です。
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市場に出回っているアンプは余計な機能や素材などがどんどん付け加えられています。そのたびに音楽に大事な要素が削ぎ取られていきます。なかでも厄介なのはスピーカに対する大き過ぎる出力です。これについては次回アンプのトーンコントロールの項で触れてみます。 つづく

























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