2022年03月29日

コンセルトヘボウ 最終回

いくらコンセルトヘボウが良いといっても、指揮者に共感しないと感銘は得られない。残念なことにカール・ベームが振った音楽に感じ入ったことは、僕にはあまりない。IMG_0738
先週たまたま40番を聞かせていただいた。録音はすこぶるよかったけれど、音楽に浸ることはなかった。20年前に聞いたときもそうだった。リストに何もコメントしないのは「ノーコメント」と同じ意味。生意気なようだが、「感じなかった」のだから仕方がない。記憶に頼ればベームとコンセルトヘボウのLPはこの2枚と「死と変容」くらいで、ベームの膨大な録音のなか、情けないくらいに少ない。指揮者もオーケストラも「こりゃ、あかん」とうすうす感じていたような気がする。ジャケット写真はPaul Huf による 

A00318L モーツァルト 交響曲41番 26番 32番  K.ベーム COA  録音1955年 コンセルトヘボウ アムステルダム  エンジに銀のMinigrooveレーベル フラット重量盤  あいも変わらず硬直したリズム感なので、せわしなく音楽が進行していく。コンセルトヘボウは彫りの深い響きでとても良いのだが、何しろ指揮者にフトコロが無い。素晴らしいモノーラル録音。  盤美品〜ほとんど美品  モーツァルト生誕記念ジャケットほとんど美品  NLP  AESカーヴで再生 グレイリスト#66 ¥6000

A00319L モーツァト 交響曲39番 40番  K.ベーム COA  録音1955年 コンセルトヘボウ  エンジに銀のMinigrooveレーベル フラット重量盤  盤・モーツァルト生誕記念ジャケットほとんど美品  オランダプレス  AESカーヴで再生 グレイリスト#31  ¥7000

同上 モーツァルト 交響曲40番 39番  K.ベーム COA  録音1955年 コンセルトヘボウ  エンジに銀のMinigrooveレーベル フラット重量盤  盤ほとんど美品〜きわめて良好 モーツァルト生誕記念ジャケット共ほとんど美品  NLP  AESカーヴで再生 グレイリスト#36 ¥5000

De violoncelli
De violoncelli 2


前列で頑張っているのはハンガリー生まれのティボル・デ・マクラ。彼が率いるチェロ群があるからコンセルトヘボウの柔軟で安定した中低域の響きを味わえる、と、デン・ハーグ音楽院のピアノ教授から聞いたことを思い出す。フルトヴェングラー時代のベルリンフィルで11年、大戦後のコンセルトヘボウで20数年。世界でも有数のオーケストラの椅子に根を生やして毎日毎日を過ごしてきた音楽家のありあまる気骨。練りに練られたチェロの音はいつまでも聞いていたいほど。二本のペトルス・ガルネリウスを始め十数本のチェロを弾きわけるデ・マクラは、ソロ・コンサートやバッハにはハンガリー製ヨハン・シュピーゲルを使用する。1954年ベイヌムと米国演奏旅行に赴いた際、フィラデルフィアで行方不明になったグァルネリスの代わりに練習用のシュピーゲルを弾いて以来、この楽器は彼のお気に入りになったとか。

De clarinetten
De clarinetten 2


40番ではクラリネットを書き加えてある改定稿で演奏している。フランス人のクラリネットに聴くオチャラけた風情の味わいとはまた違う、深みのある鳴りで聞かせる。

Grey List を5月10日に発売します。
上下巻3,000頁、およそ5圓撚然覆66,000円(消費税・送料共込)
*詳しいパンフレットご希望の方は下記まで。
greythorens@kind.ocn.ne.jp
tel 0479-25-1140 fax 0479-25-3895

IMG_6256.jpg 表紙2

茶は上巻、浅葱が下巻です




この記事へのコメント

1. Posted by のらくろ   2022年03月29日 10:08
「指揮者にフトコロが無い」理屈を超えた表現👍感覚でよく分かる❗️そういえば学生時代に対峙した4人、それなりに、有る人も無い人もいたな😊KBさんとは比ぶべくもないけど。
2. Posted by グレイ   2022年03月29日 12:05
>>1
なんでも可視化、数値化したくなる時代。フトコロの中身となると、それは無理。
3. Posted by ベーム擁護者   2022年10月02日 04:04
それなら何故フィリップスはモーツァルトのフィガロの結婚やレクイエム、3大交響曲をベームに託したのか。
リヒャルト・シュトラウスは遺言で何故ベームにオーストリアでの伝統的なオペラ演奏を託したのか。
極東で彼等の録音しか聞いたことのない人々にはわかないのでしょう🤣
4. Posted by グレイ   2022年10月02日 11:01
>>3
仰せのとおりなのでしょう。ただ僕はこのレコードを聴いて感じたことを正直に書かせていただきました。先入観なしに。

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