August 2006

August 27, 2006

d5d9265b.jpg以前にも書いたかもしれませんが、僕のささやかな楽しみには愛車を色々改造(改良?)して少しづつグレードアップしていくこと。

ついに、やりました。。。

ミラーウィンカー。。。。。

完全に自己満足の世界に入ってますな。。。。。。

だって、運転していても自分で見えないのですから。。。。。。。(苦笑)

思えばこの世の中、自己満足で溢れかえっていますね。
でも、それってある意味とても大切な事だと思うのです。
僕の留学時代の尊敬する師匠の一人のエリック・ハイドシェックさんがこんな話をしてくれました。

十数年前にハイドシェックさんが彼の劇的な再ブレークのきっかけになった宇和島の音楽祭に行った時のこと(この演奏会はレーザーディスクにもなり、ご存知の方もいらっしゃると思います)。

演奏会のスタッフの人達の中に、いつ見ても全身を黒の衣装で纏った中年の男性がいたそうです。物静かな人で決して出しゃばらず、それでいて仕事はテキパキとこなす職人肌の人だったそうです。
何回かのリサイタルが大成功の内に終わり、ハイドシェックさんもスタッフ達も大興奮。そのまま打ち上げになだれ込んだ時のこと。

ふとしたきっかけで「好きな色」は何か?という話題で盛り上がったそうなのです。「僕はピンク!絶対にピンク!」とハイドシェックさん。スタッフが「ワタシは青です。」「そうだね、君の洋服も青が多いしよく似合うからネ、君の青いワンピースに乾杯!」なんて盛り上がっていたそうです。
順に好きな色を告白していたのですが、とうとう先に述べた全身黒づくめのその男性の番になったのですが、男性が口を開こうとした瞬間にハイドシェックさんが得意気に叫びました。「僕は君の好きな色を知っているよ!それはね、黒さ!」一同大喝采!「そうよ、そうよ!」

と、その時、そのもの静かな男性が重々しく口を開いたそうです。「いいえ、違います。。。赤です。。。」「・・・Oh!No(多分絶叫)!君が黒以外好きなはずがないじゃないか。そのうえ、よりによって赤だなんて!」とハイドシェック。
すると、男性は黙ったまま自分が絞めている黒いネクタイをつまみ上げ、静かにその真ん中あたりにある一点をハイドシェックさんに示したのだそうです。
目を凝らして彼がよく見ると、あったのだそうです、米粒ほどの大きさに存在する深紅の柄が、ただ一点だけ。。。。。

「・・・!!!」一瞬の絶句の直後、ハイドシェックさんはしばらくの間、抱腹絶倒したそうです。
しかし、しばらく時間が経ってこの出来事を思い出した時に、この男性のあまりの繊細な感覚に尊敬を感じたし、これはある意味非常に危険な感性だとも思ったそうです。自分が大好きな色を、誰も気付かないようにひっそりと身に付けている。「秘密」を自分だけが知っているというストイック(?)な快感。
この感覚は、外界との交流を最初から閉じてしまっている危険なものだとハイドシェックさんは真剣に僕に説いていました。

しかし、彼が最後に一言つぶやいたのを僕は忘れません。


「・・・でも、本当に美しい感性だ。」



(19:47)

August 21, 2006

161a2509.jpgまたまたさぼってしまいました。ごめんなさい!
言い訳になってしまいますが、しばらく演奏会やマスタークラスの為、パソコンを離れて北海道に旅行していたのです。

演奏会は、13日に札幌の生涯学習センター内にある「ちえりあホール」でありました。札幌交響楽団のメンバーを中心とする道民オーケストラの皆さんとの共演で、モーツァルトの第14番のピアノ協奏曲を演奏しました。指揮は末廣誠さん。
末廣さんの的確なタクトの下で、オーケストラは素晴らしい演奏をして下さいました。どうもありがとうございました。

この演奏会への出演依頼を受けるまで、実はこの協奏曲を僕はあまり知りませんでした。
本当は大好きなKV271「ジュノム」やKV466、KV467、KV488などのレパートリーから演奏したかったので、最初はノリノリという訳ではなかったのです(モーツァルトさん、ごめんなさい汗!)
しかししかし、練習を始めてみたら、、、何て素晴らしい曲なんでしょう!!!
他の協奏曲に比べて明らかに異質なこの作品は、全体が眩いばかりのセンスと天才モーツァルトの罠が随所に仕掛けられた実に素敵で美しい宝石だったのです。
本当に素晴らしい出会いでした。
またいつか、この協奏曲を演奏する機会を持てたらとても幸せです。

さてさて、今日はある素敵なお店を紹介したいと思います。
その名は『Moon River』、僕が幼稚園に入る頃からの友人、秀さまこと前田秀紀君が華麗にシェイカーを振るカクテルバーなのです。
僕が幼少時代を過ごした歌志内から砂川市に引っ越しをしたのは5歳になったばかりの頃。引越しトラックから降ろしたばかりの愛車(自転車)にまたがり新しい街を探索しようとしていたら、長いまつ毛とクリクリっとした大きな目が印象的なやはり自転車に乗った男の子が突然話しかけてきてくれた。「僕、前田秀紀。君は?」「干野宜大、今日引っ越して来たんだ。」「僕んち、すぐそこなんだよ。遊ぼう!」「うん♪」
次の瞬間から一緒にサイクリング、そのまま大の仲良しになってしまったのです。
それからは幼稚園、小学校と同じで毎日のように一緒に遊んだ仲。くわがた捕りに草野球、サイクリングにプール遊びと大忙しだったのです(笑)。
しかし、いつしか秀くんは離れた地区に引っ越してしまい、中学校は別々になってしまったのであまり会う機会も無くなり、僕も高校から東京に出て来てしまい・・・、という訳で実に約20年という月日の間、全く会う事なく過ぎてしまった事になるのです。

一昨年の冬に久し振りに砂川に帰った時、とても男前になった秀くんに偶然再会したのをきっかけに、彼が’98に開店したというカクテルバー『Moon River』に初めてお邪魔したのですが、それはそれは温かい、落ち着いた雰囲気の空間で、秀くんの作ってくれる美味しいカクテルのダブルパンチ攻撃にすっかりノックアウトされた僕は、それ以来砂川に帰る度に必ず彼の『Moon River』に行き、しばしの命の洗濯(?)と大切な旧友との懐かしい思い出話を楽しむことにしているのです。

砂川市のカクテルバー『Moon River』と言えばすぐに分かります。
皆さん、アメニュティタウン、砂川にお立ち寄りの際は是非(絶対に)『Moon River』に行ってみて下さい。秀くんの笑顔と美味しいお酒にきっと幸せな時間を過ごせる事でしょう!


(01:18)

August 08, 2006

fc683ad5.jpg今日の十数年前に爆発的なヒット(今はブレイク、という笑)。出版された本は確か何十万冊が売れた空前の社会現象となったこの「マーフィの法則」。

例えばこうです。
・動かなくなったラジカセ等の電化製品を修理してもらおうとお店に持っていって、症状を見てもらおうと試運転したら全く正常に動きだす。
・雨続きなので今日こそは傘を持って行こうと持参した日に限って晴天になる。
・いつも掛かってこない携帯を忘れた日に限って、大切な仕事の電話が何件も。などなど・・・。

<本日最大のマーフィの法則>
・トイレの砂をすっかり片付けて綺麗に掃除をしてあげた時に限って、すぐに張り切って汚すうちの猫
(綺麗になったからトイレに行きたくなる、という説もあります←多分正しい汗)


(19:43)

August 03, 2006

3359d79a.jpg昨年も確か同じ頃だったと思いましたが、今年もチェリストで桐朋高校からの友人・長谷川陽子さんの後援会である『ひまわり広場』のコンサートで演奏しました。

このひまわり広場は、昨年初めてご一緒した際にも感じた事ですが、実に温かい、素敵な後援会です。心から長谷川さんの演奏を愛していて、心から応援していて、心から音楽が、チェロが大好きな方達が集っていらっしゃる。こんな素晴らしい応援団が支えてくれているなんて、長谷川さんは演奏家として本当に幸せ者だと思います。

今回は彼女が最近リリースしたアルバム『初恋』から数曲とブラジルのジスモンティという人の誠に素敵な、不思議な雰囲気を持った曲を、そしてピアソラのリベルタンゴ、というプログラム。
ひまわり広場の温かく、そして耳の肥えたお客様は実に敏感にそれぞれの曲に反応してくれているのが演奏していても、客席からの呼吸や緊張感、またはその緩和からひしひしと感じられます。そんな時は演奏家としてとても幸せだったりします。

コンサートの後は恒例のパーティータイム。美味しい料理とお酒に会話も弾んで、それは楽しい時間になるのです。ファンの方達にとっても演奏家と直にお話や質問する事が出来る素晴らしい機会でしょうし、演奏家にとってもそれはとても貴重なチャンスです。
演奏会やCDなどを通して、いつも演奏を聴いて下さっている方達が、それをどのように感じているのか、どの曲のどんな部分が好き、こんな曲をもっと演奏して欲しい・・・、などを実際にその表情を見ながらお話する事が出来るのですから。
演奏家にとって、「聴衆」というヒト括りの概念が、等身大の「人」に変化する瞬間でもあります。演奏中に、ふと「あぁ、今日聴きに来てくれている○◎さんは、この曲のこの部分が大好きだと言っていたなぁ、」とか、「アンコールで△▲さんの好きな月の光を弾いてあげよう」なんて事が演奏家の中に起きてきます。
これって、とても大切で素敵な事ですよね。

昨年、ひまわり広場にお邪魔したのをきっかけに、僕のリサイタルにお越し下さった方が何人かいらっしゃいます。それはとても嬉しい事ですし、ひまわり広場の暖かさを感じる事件でもありました。
急遽、譜めくりを引き受けてくれたMさん、どうもありがとうございました!

また、ひまわり広場の皆様にお会いするのを今から楽しみにしています。


(17:29)