協奏曲

February 17, 2010

__非常に久し振りに日記を書きます。
キーボードを叩くには、気分が乗らないとなかなか出来ません。
変な時間に目が覚め、今まさにパソコンに向かわないとまたかなり先になってしまいそうだったので、我が身に鞭打ってシコシコとキーを打っています。


昨年11月27日に、ハンガリー・ソルノク市立交響楽団の来日公演最終日でバルトークのピアノ協奏曲第3番を共演しました。
会場は、東京ニューシティ管とのリストの『死の舞踏』を共演した初台のオペラシティコンサートホール。
指揮はもちろん、このオーケストラの音楽監督でありソルノク市の芸術監督である井崎正浩さん。

山形や甲府など、タイトなスケジュールで沢山の地方公演をこなし、その度に各地で高い評価を得て気分も最高潮になっていたオーケストラの皆さんは、今回の最終公演では本番前のリハーサルですでに熱く燃えていました。
ゲネプロは、このテンションが本番まで続くのかと少し心配になってしまう程の盛り上がりでしたが、本番が始まるとそんな不安は一瞬にして消え去りました。
オーケストラは、更に更に集中度の高い、かつ大胆で情熱的な演奏を繰り広げてくれ、共演していて本当に充実した幸せを感じました。

井崎さんの、バルトークの音楽への強い想いや今回の来日公演に掛ける情熱的な想いがバルトークの音楽に乗り移り、僕もそのエネルギーを強烈に受け取ったように自分で感じていました。
特に最終楽章のオーケストラの間奏での井崎さんの渾身の指揮をダイレクトに感じ、プレーヤー全員に完全にスイッチが入ったのをはっきりと確認しました、いや、スイッチが入る音が聞こえました(笑)。

演奏される機会が世界的にみても決して多くないこの協奏曲を、バルトークが愛したマジャール語を日常の言語として話している彼らと共演出来た事も、それを日本の皆さんに聴いて頂けた事がとても嬉しかったですし、本当に素晴らしい幸せな本番でした。

オーケストラのメンバーを始め、団長さんサイドからは再共演を希望するお話を頂きました。また、この素晴らしく情熱的で温かいオーケストラと一緒に演奏出来るのを楽しみにしているところです。

井崎さん、オーケストラの皆さん、どうもありがとうございました。
そして演奏会にお越し下さった皆様、本当に遅くなりましたがどうもありがとうございました!!


実は今年は、僕の東京デビューリサイタルから10周年にあたります。
会場は東京文化会館小ホール。マネージメントは神原音楽事務所でした。プログラムは二晩分になってしまう位のボリュームで、今見ても自分で呆れます。。。

2000年10月31日 東京文化会館小ホール PM7:00開演
ベートーヴェン:6つのバガテル 作品126
ブラームス:4つの小品 作品119
バルトーク:ピアノソナタ 1926
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜休憩〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
シューベルト=リスト:愛の使い
シューベルト=リスト:若者と小川
シューベルト=リスト:魔王
シューベルト:ピアノソナタ D.960 変ロ長調


10周年記念リサイタルを、10月に予定しています。
プログラムはまだ検討中ですが、デビューリサイタルの中から幾つか演奏する事も考えています。
リクエストはありませんか?今だったらまだ検討します(笑)。
その他、延期になっているショパン連続演奏会のリサイタルが4〜5月の間に、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番二短調の演奏会(墨田トリフォニー大ホール)が5月に予定していますので、皆様是非聴きにいらして下さいね。
詳細は改めて日記に書きます。


(15:53)

February 22, 2009

5cffc495.jpgだいぶんご無沙汰してしまいました。
1月から2月に掛けては病気の当たり月という感じでほとほと参りました。
生牡蠣にあたってノロウィルス、治ったかな、と思った矢先にインフルエンザA型 非常に苦しかったです。

先日その苦しみを乗り越え、フライハイト交響楽団の第26回目になる定期演奏会で、バルトークの絶筆となった傑作、ピアノ協奏曲第3番を演奏しました。指揮はハンガリー留学中に知り合い、以来親しくさせて頂いている井崎正浩さん。井崎さんとは、「いつか是非一緒に演奏したいですね」とことある毎に話していたのですが、この難曲で初の共演が実現したのです。
ハンガリーという独特な文化を持つ異国で知り合い、その国が生んだ最高の作曲家バルトークの最高傑作でご一緒する。何だか不思議な縁と素敵さを感じてしまいました。リハーサルから本番まで、客観的に、且つ情熱的に的確にサポートして下さり、ソリストとしては安心感のある演奏会になり本当に有難かったです。

オーケストラのフライハイト交響楽団は、アマチュアのオーケストラであり、メンバーの皆さんは学生さんだったり社会人として音楽以外の仕事をしている方達がメンバーです。
しかし、このフライハイト交響楽団は、数多くある大学オーケストラの中でも腕に自信のある精鋭達が集まって結成したスーパーオーケストラなので、その演奏は驚きに値します。
プロ顔負けのテクニックとアンサンブルに僕もすっかり感激してしまいました。
そして、何より素晴らしいのが音楽への純粋な情熱と取り組みです。
本当に音楽を愛しているからこその真剣な想いが、彼らの出す音に表れていて、共演していてとても楽しく幸せでした。
またご一緒する日を今からとても楽しみにしています。

今年11月に、井崎さんが音楽監督を務めるハンガリーのソルノク交響楽団が来日し、オペラシティで再びこのバルトークのピアノ協奏曲第3番を共演させて頂きます。バルトークと同じマジャール語を母国語とする彼らが、どのようなアプローチをしてくるのか、これもとても楽しみです。


(12:43)

November 20, 2008

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11月17日、初台のオペラシティ武満メモリアルホールで行われた東京ニューシティ管弦楽団の定期演奏会が終了しました。


今回演奏したのはリストの傑作『死の舞踏』。
素晴らしい作品なのにもかかわらず、そのあまりに衝撃的でデモーニッシュなアクの強いたたずまいからか、プログラム的に組み合わせが難しいからなのか・・・国内はもちろん、世界的にみても協奏曲No.1に比べて演奏される、生で聴く機会が極端に少ない、作品です。

ですから、今回の演奏会で『死の舞踏』を弾ける事を本当に楽しみにしていました。
悪魔的で輝くような神々しさと究極の美しさを備えた超難曲ですので、実際にオーケストラと合わせる事に関して、期待と不安が入り混じった気持ちでした。

演奏会の二日前に指揮の内藤先生とピアノを使って二人だけで打ち合わせ。内藤先生は、ソリストの考えや感覚を最優先に的確にサポートして下さる方で、とても有り難く感謝しています。

そして、前日にはいよいよオーケストラとのリハーサルです。
東京ニューシティ管弦楽団の皆さんは、確かな技術はさることながら、音楽に対する姿勢が情熱的で、ソリストである僕をとても温かく支えて下さって、本当に嬉しい気持ちで共演する事が出来ました。リハーサルの前後にも話し掛けてくれる方が多く、演奏以外では通常孤立しがちなソリストの気持ちを温かくほぐしてくれました。
オーケストラにとっても『死の舞踏』は初めてということでしたが、合わせる面でも最初の合わせから全く問題なく進み、僕の感じ方や解釈を感覚的に汲み取ってくれ、まさに一緒に音楽を作っていく事が出来ました。
このリハーサルで、不安は一切消え、音楽、作品そのものに集中する事が出来ました。

ゲストコンサートマスターは素晴らしいウ゛ァイオリン奏者の浜野考史さんでした。
師匠のハイドシェックさんが数年前に来日し、奥様のタニアさんとモーツァルトの2台の協奏曲を演奏した時もコンサートマスターをされていた方です。
浜野さんの美しく的確な音色をすぐ後ろに聴けた事は、自由に楽しんで演奏出来た大きい理由でもありました。


本番では、先月の紀尾井ホールで使用したニューヨークスタインウェイ(通称;F1)を再び運んでもらいました。
当日はコンチェルト&大ホール用の調整が施され、そのスキルと音色はまさにモンスター。高木さんの腕前にはいつも驚かされます。
素晴らしい楽器にも支えられ、心から楽しんで演奏する事が出来、とても幸せでした。


演奏後は長く温かい拍手を頂き、(少々長かったと反省していますが、死の舞踏は少し短めの曲なのでお許し下さい。)僕自身の編曲によるリストのハンガリー狂詩曲第13番をアンコールに弾かせて頂きました。
紀尾井ホールでのリサイタルでのプログラムの最後に弾いた曲でしたが、もう一度あれを聴きたいと言って下さる方がとても多かったのでアンコールに選ばせて頂きました。

演奏会終了後にはサイン会が行われ、CDを買って下さった沢山のお客様が並んで下さいました。どうもありがとうございました!

内藤先生、オーケストラの皆さん、浜野さん、本当にどうもありがとうございました。
またご一緒させて頂くのを楽しみにしております。
そしてご来場の皆様、本当にどうもありがとうございました!


※写真はゲネプロの後のリハーサル



(11:03)