
2025年にT.S BUIL内にサテライトスタジオを移転したラヂオつくば(2025.8)
1.ラヂオつくばの概要
運営会社:つくばコミュニティ放送(株)愛称:ラヂオつくば
エリア:茨城県つくば市とその周辺
周波数:84.2MHz
開局:2008.10.10(全国234、茨城3)
※2011.3.14〜5.13は東日本大震災の臨時災害放送局として運用
2.つくば市とは
茨城県の南西部に位置し、東京から北東約50kmの距離にある、人口約24万人のつくば市。1987年に筑波郡と新治郡の3町1村が合併して誕生しました。翌1988年に筑波郡筑波町、2002年に稲敷郡茎崎町を編入して、現在の市域になっています。
北に日本百名山の一つである筑波山、東に霞ヶ浦を控え、かつては農村が広がっていた地域でしたが、1960年代以降「筑波研究学園都市」として開発が進み、現在は46の教育・研究機関と約300の民間の研究所が集中する学術都市となっています。1985年に国際科学技術博覧会(筑波万博・EXPO'85)の会場となり、2005年のつくばエクスプレス(TX)の開通で都心へのアクセスが大きく改善されました。
農作物の生産も盛んで、北条米や小麦のユメシホウ、芝生、ブルーベリーなどが特産物となっています。
3.大学教員と防災科学研究所員が協力して開局

学園北大通り沿いにあるラヂオつくばの本社(2020.3)
つくば市は先述のように研究学園都市として大学も多くありますが、学生がキャンパス内のコミュニティだけで生活する傾向があり、街に今一つ元気がなかったそうです。そこで、学生主体の放送局を作れば活気づくのではないかと、筑波大学の足立和隆准教授を中心としたグループが2004年頃からコミュニティFMの準備をしてきました。
一方、つくば市は防災無線が全市で配置されていなかったために、災害時の体制に不安があるとともに、元々の住民や研究者、TXの開通後に利便性を求めて引っ越してきた人などが住む、複雑なコミュニティ環境も抱えていました。防災強化と住民のコミュニティを繋ぐ目的で、防災科学研究所の研究員だった増田和順氏によるグループが、2006年からミニFM「Radio Tsukuba(レディオつくば)」を運用していました。
この2つのグループが合流し市の協力も得て、2008年3月に運営会社を設立(増田氏が初代社長に就任)。資金難で同年5月の予定からは遅れたものの、10月に県内3番目のコミュニティFM局として開局しました。
愛称の「ラヂオつくば」は増田氏のミニFMからの改称で、古くて新しいマチに古くて新しいメディアとして、「ラヂオ」は古いメディアを、「つくば」は人工的に作られた新しいマチ(City)をイメージしているそうです。
4.生放送は地域の方が出演。防災にも注力
ラヂオつくばの番組は一部を除きほぼすべて自社製作をしていて、開局以来衛星放送等の再送信は受けていません。2025年7月現在は平日昼と夕方に生ワイド番組があるほか、夜の時間帯を中心に様々な番組を放送しています。平日の生放送は毎日地元の方々をゲストに招いて、街の最新情報を発信しています。かつては土日の昼にも生放送がありました。開局の経緯から防災にも力を入れていて、2011年の東日本大震災では発生から3日後に臨時災害放送局として運用。出力を80Wに上げて、災害関連情報や福島第一原発事故の解説などを多言語で2ヵ月間放送していたほか、翌2012年5月の竜巻災害を受けて、竜巻注意情報を随時放送するようになりました。
またTX沿線の繋がりで、東京・浅草の花やしきで放送していたミニFM局「あさくさFM」の番組を、開局直後の2008年10月から土日の時間帯にネットしていました。末期は水曜午前に縮小していましたが、2016年6月のあさくさFM終了までネットを続けました。
5.T.S BUIL内にサテライトスタジオを設置

T.S BUIL1階「となりのスタジオ」生放送中の様子(2025.8)
ラヂオつくばの本社スタジオは、吾妻3丁目の学園北大通り(県道244号)沿いにあるビルの1階にあります。開局当初は同じビルの2階にあり、2012年4月〜2013年3月は近隣の吾妻クリランドビル内に移転していましたが、また元のビルに再移転して現在に至ります。
実質のメインスタジオは、TXつくば駅出口から歩いて3分の「T.S BUIL」の1階エントランスにあるサテライトスタジオで、2025年7月から運用。ほとんどの自社製作番組はここで公開生放送・録音していて、旧スタジオの建物の隣にあることから「となりのスタジオ」と称しています。つくば駅から近く、特に朝夕は人通りが多い場所となっています。
歴代のサテライトスタジオは、開局〜2013年3月はイーアスつくばの「イーアススタジオ」(イーアススタジオはその後Lucky FM茨城放送が使用)、2013年4月〜2021年8月はつくばセンタービル2階の献血ルーム隣、センター地区活性化協議会サテライトスペース内の「サテライトスタジオセン」、2021年8月〜2025年7月はT.S BUILの隣にある「トナリエつくばスクエア」のCREO棟(旧・西武筑波店)3階に「トナリエスタジオ」をそれぞれ設けていました。
6.訪問記
<訪問履歴>2010.4『Wh@t?Tsukuba!』(DJ:南麻海さん)
2020.3『Wh@t?Tsukuba!』(DJ:りんりんさん)※サテライトスタジオセン
2021.10『Wh@t?Tsukuba!』(DJ:立川記子さん)※トナリエつくばサテライトスタジオ
2025.8『Wh@t?Tsukuba!』(DJ:Hirokoさん、Yutaさん/ゲスト:福島清香さん)※T.S BUILサテライトスタジオ
ラヂオつくばは2010年、本社スタジオの2階時代に最初の訪問をしました。構造上外から見られるようにはなっていませんでしたが、事前にアポイントを取って行けば、スタッフの方に案内して頂けるようになっていました。当時はタイプの違う3つのスタジオがあり、しっかり囲われたスタジオでお昼の生放送を行っていました。
10年ぶりの訪問となった2020年は、本社の外観も観たほか、つくばセンタービルのサテスタを見学。スタッフの方のご厚意で、中で生放送を見学することができました。パーソナリティーのりんりんさんは、地域で子育て支援の活動をされていて、ラジオは未経験だったのですが、枠に空きが出来たことでひょんなことからパーソナリティーになられて9年目。放送中は軽快にゲストさんとのトークを盛り上げられていました。
翌年、トナリエつくばのサテライトスタジオオープンに合わせて3度目の訪問。白く真新しいスタジオで、お昼の生放送を観ました。トナリエつくばのサテスタはスタジオ本体、見学スペースともに広いスペースを備えているので、ライブやイベントなどにも対応できるようになっていました。
そして2025年、T.S BUILへのサテスタ移転に合わせて4度目の訪問をして、今回もお昼の生放送を特別に中から見せて頂きました。「となりのスタジオ」前は日除けの屋根がなく、オープン当初は猛暑が続いていたため、立ち止まっての見学は控えてもらうよう呼び掛けていて、外に向けて音も流していませんでした。気候が落ち着いたら外にも音を出すことを検討しているそうです。

ラヂオつくばのサテライトスタジオがあるU.S BUIL(2025.8)

トナリエつくばスクエアのCREO棟3階にあったラヂオつくばサテライトスタジオ(2021.10)

つくばセンタービル内にあったラヂオつくばサテライトスタジオ「セン」(2020.3)

ラヂオつくばのサテライトスタジオがあったつくばセンタービル(2020.3)

2010年当時のラヂオつくばの本社スタジオは2階にあった(2010.4)

2階時代のラヂオつくば本社スタジオで放送中の南麻海さん(右)(2010.4)
■参考文献
『朝日新聞』2007.12.14, 2008.10.9, 2009.10.20
『日本経済新聞』2008.4.25, 2008.9.2
『茨城新聞』2008.8.16, 2009.3.4, 2011.6.29, 2011.11.20
『読売新聞』2008.8.16
『毎日新聞』2008.10.15
NEWSつくば「クレオ3階からオンエア ラヂオつくば『トナリエスタジオ』」(https://newstsukuba.jp/33635/10/08/)2021.8.10
NEWSつくば「つくば駅前『となりのスタジオ』から発信 ラヂオつくば」(https://newstsukuba.jp/58149/11/09/)2025.9.11
Wh@t Tsukuba!(https://wh6362.wixsite.com/my-site-2)
ラヂオつくば(http://radio-tsukuba.net/)
Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/)ほか
【改訂】2020.3.20
【修正】2021.10.8, 2025.7.30, 2025.9.11



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