2009年02月08日

Live in Italy / Seamus Blake (ts)5

ebc169f9.jpg振り返ってみると、2008年はSeamus Blakeにとってターニングポイントの年だった。

まず印象に残ったのが、サイドマンとして参加したJoel Haynes(ds)の"Transitions"Tal Wilkenfeld(b)の"Transformation"の2枚。いずれも08年リリースの作品だ。これらの作品での主役を喰わんばかりの素晴らしいプレイを聴いて、最近のSeamusは一味違うと本格化を感じていたが、それ以上に決定打となったのが08年末に満を持してリリースされたリーダー作"Live in Italy"。

今のSeamusには、音の重みや質感だけで聴く者を魅了するようなエネルギーがある。芯が太くて、ザラザラした質感があって、内側からえぐられるような音色。エアを多く含んでいて柔らかく、ちょっと抑えた雰囲気があった数年前の音色から、完全に一皮剥けた印象だ。ロングトーンで伸ばしたフレーズ一つとっても圧倒的な存在感と説得力がある。

この音色を以て、シリアスでドラマチックな楽曲をスケール大きく歌い上げた本作は、まさに傑作と呼ぶに相応しい出来。とにかくSeamusのプレイが豪快・奔放で、どこまででも行ってしまいそうな勢いがある。時にエフェクターなども大胆に取り入れたりもしているのだが、イロモノっぽくなっておらず、見事に効果を出すことに成功している。

サイドでは名手David Kikoski(p)がSeamusのハイテンションに負けず劣らずの好演を披露し、Rodney Green(ds)、Danton Boller(b)らがリズム煽りまくる。この面子で内容が悪いはずがない。

ちょっとトリッキーな6拍子"Way out of Willy"、モーダルな"Fear Of Roaming "、重厚感溢れるスローチューンの"Ladeirinha"など、どの曲も10分以上の熱演だが、内容も充実しており、何度聴いても飽きることがない。

個人的には今一番注目しているプレイヤー。09年以降のSeamus Blakeの活躍がますます楽しみになる一枚だ。


HMVで購入可能 Live in Italy / Seamus Blake(ts)
Seamusのmyspaceに試聴あります 


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この記事へのコメント

1. Posted by nary   2009年02月08日 20:18
こちらからもTBさせていただきます。

本作はライブということもあって1曲1曲がけっこう長いのですが、それでいながら散漫な演奏にはなっておらず、2枚組だというのに最後まで一気に聴かせてくれるのはさすがだなあと思いました。
現在ノリノリのシーマスですので、サイド参加作品を含むどのアルバムを聴いてもハズレなしなのですが、本作の素晴らしさは格別ですね。
私もなおきさんと同様に、シーマスのこれからの活躍も楽しみにしています。
2. Posted by 910   2009年02月08日 21:18
どうも、お久しぶりです。
TBさせていただきます。

このアルバム、良かったです。
なぜかと言うと、っと、naryさんがすでに私も書こうとしていることを書かれているようです。

長いながらも何回も聴きたくなるような現代ジャズのアルバムでした。また次回作にも期待してます。
3. Posted by oza。   2009年02月09日 06:42
なおきさん、はじめまして

私も、この盤でseamus blakeの充実をひしひしと感じました。
ついでに、David Kikoskiの熱演に感嘆しました。
この両者のこの後の活躍が楽しみです。
※Kikoskiは、新譜(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3517704)が出ます..

TBありがとうございます。
逆TBさせていただきます。
4. Posted by なおき   2009年02月09日 23:05
>naryさん

TBありがとうございました。
これほど手放しで絶賛のアルバムは久々ですね。ipodに放り込んで、移動中のへヴィーローテーションになってます。

>910さん

TBありがとうございました。
naryさんのコメント、的確ですね。ここまですごいと、素直に「カッコイイ」って言葉しか出てこなくなっちゃいますが。

>oza。さん

TBありがとうございました。
Kikoskiはもっと地味に上手いピアニストという印象があったのですが、アグレッシブですね。驚きました。新譜もチェックしてみようと思います。
今後とも宜しくお願いします。


5. Posted by criss   2009年02月10日 19:49
なおきさん、お久しぶりです。
久しくご無沙汰しているあいだに、
拙ブログは引っ越ししました。
お手数ですが、ブックマークの変更を
お願いします。

なおきさんは、以前からシーマス大好きでしたよね。
僕は、デビュー当時はそれほど愛着はありません
でしたが、だんだん惚れてきました。

特にCriss Corss の前作や Joel Haynes などでの
活躍には心底感動しました。

今度出る Criss Corss の Alex Sipiagin の
作品にも参加してますね。楽しみです。

ということで、こちらからもTBさせていただきます。

では、また。
6. Posted by なおき   2009年02月17日 00:20
>crissさん

お返事遅れて申し訳ありません。
ブックマーク変更させて頂きます。

ずっと追っかけてたプレイヤーがいよいよ本格化する場面に立ち会えるっていうのはいいものですね。

Joel Haynesのアルバムもホントに素晴らしい。Criss Corssの作品は未チェックなので、今度ぜひ聴いてみたいと思います。
7. Posted by スズック   2009年03月28日 19:57
5 これ、評判どおり大変面白かったです。
はやく、手に入れればよかったナ。。

トラバしました。
8. Posted by なおき   2009年03月29日 14:06
>すずっくさん

入手されましたね。早く聴いておけば、と思うこともありますが、そうやって次々とCD買っちゃうときりがないし、先立つものも…。

良い音楽に賞味期限は無いのだ!と自分を納得させつつ、ペースを調整しつつ買ってます(笑)

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