ハンチョウ (1)

どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。

さて、皆さんは『1日外出録ハンチョウ』という漫画をご存知でしょうか?

この漫画は、福本伸行さんの代表作『賭博破戒録カイジ』に登場する”大槻”を主人公としたスピンオフ作品です。

大槻は、地下の強制労働施設で班長を務めており、『カイジ』では卑怯な手を使って主人公たちから金(ペリカ)を巻き上げるなど、”憎まれキャラ”として描かれていました。

しかしスピンオフの『ハンチョウ』では、大槻が”1日外出券”を使って地上へ出かけ、ひたすら食べ歩きや娯楽に興じるという、『孤独のグルメ』の井之頭五郎みたいなキャラに変貌しているのですよ。

ハンチョウ (2)

いったい何があったんだ!?

まあ時系列的には、『賭博破戒録カイジ』の舞台が1990年代で、本作は連載時点での現代(2018年)を舞台にしているため、「20年以上経って大槻の性格もだいぶ丸くなったのかなあ」と解釈してますけど(笑)。

そんな『1日外出録ハンチョウ』ですが、今週発売のヤンマガを読んだら、現在大ヒットしている『カメラを止めるな!』をネタにしつつ、全編に渡って「映画ファンあるある」が満載だったので、ちょっとご紹介しますよ(^O^)/

さて今回の大槻は”ある目的”のために1日外出券を使って地上へやって来ました。その目的とは「『カメラを止めるな!』を相手よりも早く鑑賞する」こと。

ハンチョウ (3)

相手とは、大槻と同じく地下の強制労働施設で班長を務めている小田切のことです(小田切がC班で大槻がE班。2人は地下での商売をめぐって事あるごとに対立している)。

では、「相手よりも早く映画を鑑賞する」とはどういう意味なのか?実はこの2人、商売以外にも長きに渡って繰り広げている”因縁の対決”があったのですよ。

それが地下ネタバレ合戦!

ハンチョウ (5)

地下ネタバレ合戦とは、相手がまだ観ていない映画のストーリーや重要なオチの部分を、いきなり「『シックスセンス』のブルース・ウィリスの正体は…」みたいにネタバレし合うという恐るべき競技なのです。うわあああ!

なんという極悪非道なプレイ!映画ファンにとって、これほど嫌な行為はありません。というか互いにとってデメリットしかないのに、この2人は何が楽しくてこんな不毛な争いを繰り広げてるんでしょうか???

ちなみに、地上へ出る機会が多い大槻は比較的新しい作品のネタバレを多く繰り出し、往年の名作に精通した小田切は『サイコ』『スティング』などをネタバレしているようです。

ハンチョウ (4)

でも、『エスター』『ミスト』のオチを知っている大槻なら有名な映画も観てそうなので、このラインナップでは小田切の方が不利なんじゃないかなあ(^^;)

そんな2人に地下の強制労働施設を管理している黒服(宮本)が「『カメラを止めるな!』は絶対に観た方がいい!」と強烈にプッシュ。しかもネタバレ厳禁!

ハンチョウ (6)

この言葉を聞いた瞬間、2人の闘争心に火が付いてしまったのです。何としてでも相手よりも早く映画を観なければ!と1日外出券を使って地上に出るやいなや、映画館へ猛ダッシュ!

だがしかし!まさかの満席ッ!さすが大ヒット映画、いまだ人気は落ちていないようです。しかたなく6時間後のチケットを買う2人。

そして大槻は近くの喫茶店へ入り、「上映開始時間まで何をしようか…」と思案しながらコーヒーを飲んでいたのですが、同じ店に入って来た若者3人組を見た瞬間「嫌な予感」に襲われました。

ハンチョウ (7)

「なんかあの3人組、どことなくフワフワしてないか?雰囲気が…。そう、まるで今から何かについて語り合いたくてウズウズしているような…

そんなことを考えていたまさにその時、「いや〜、『カメラを止めるな!』ってああいう映画だったんだね〜」という声が!そう、彼らはたった今『カメラを止めるな!』を観終わったばかりで、その興奮が冷めやらぬ中、感想会を始めようとしていたのです!

慌てて喫茶店を飛び出した大槻ですが、次に入った別の店でも「『カメラを止めるな!』って観た?」「おお!観た観た!」「あの映画ってさ〜…」という会話が耳に入ってきて、全く心が休まりません。

ハンチョウ (9)

その後、ネタバレを避けてあちこち場所を移動するものの、なぜかどこへ行っても『カメラを止めるな!』の話が聞こえてくるという恐ろしいほどのエンカウント率!

さんざん街をさまよい歩き、やがて大槻は痛感しました。「情報の遮断された地下と違って、この地上はネタバレという名の砲弾が飛び交う戦場…!まさに圧倒的ネタバレ最前線…!!

ハンチョウ (8)

そう、情報化社会の現代は、映画ファンにとって極めて危険な環境なのです。上映開始まであと5時間!果たして大槻は、次々と繰り出されるネタバレの波状攻撃を回避し、無事に『カメラを止めるな!』を観ることが出来るのかッ…!?

というわけで、今週の『ハンチョウ』は大ヒット映画『カメラを止めるな!』を取り上げつつ、映画ファンにとって最もダメージが大きい「観てない映画のネタバレ」という状況を面白おかしく描いていました。

しかし、こういう経験って割とあるんじゃないでしょうか?僕の場合は、電車に乗っている時に目の前に立っていた高校生2人組の会話からいきなり『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』のオチを知らされるという悲劇に見舞われましたからね(^^;)

映画館で「今観て来た客同士が内容を話している」という状況なら、こっちもそれなりに予測しているので何とかなるんですが、「街中でいきなりネタバレ」の場合は避けようがないんですよねえ。

ちなみに僕の知り合いは、このような不意打ちのネタバレを食らった際、「通り魔にやられた」と表現していました。なるほど、映画ファン的には「通り魔」と同じなのか(笑)。


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