ボヘミアン・ラプソディ

どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。
現在、全国の劇場で大ヒット上映中の『ボヘミアン・ラプソディ』を観て来ました。

全国438スクリーンで公開された本作は、初日の2日間で観客動員24万5000人、興行収入3億5400万円の好スタートを記録。都心の劇場では満席回が続出し、クイーンファンだけでなく、20代から40代のカップルや夫婦、クイーン世代の親子など、年齢性別を問わず幅広い層が劇場に詰めかけたそうです。

この勢いは公開2週目も全く衰えることなく、翌週末の2日間で動員26万2913人、興収3億8850万円を稼ぎ、前週末比110%を記録。累計動員は92万9326人、興収は13億2144万円を達成しました。

『ボヘミアン・ラプソディ』がすごいのはまさにこの点で、普通は初日の公開以降は徐々に客足が落ちていくんですが、本作は逆に増大してるんですよ。日本での配給を務める20世紀フォックス・マーケティング本部長の星野有香さんも「2週目の興行収入が初週を上回るなんて通常はありえない!」と驚愕したらしい。

さらに公開3週目には動員27万8910人、興収3億9502万円を稼ぎ出し、前週比102%、オープニング週末比117%という驚異的な右肩上がりを見せているのです(この時点で累計動員は166万0936人、興収は23億3610万円を突破)。

そして公開4週目の現在、週末2日間で動員40万3776人、興収4億9604万円を叩き出し、なんと前週末比126%を記録!これはオープニング成績の140%という驚くべき数字で、累計動員数は243万4670人、興収はついに33億円を超えました。

またテレビでの相次ぐ露出に加え、ヒットの分析を各方面から行うネット記事が大量に登場し、リピーターも続出するなど完全に社会現象と化しており、最終興収は50億円を超える可能性も出てきたそうです。すげ〜!

というわけで、配給会社も驚くほどの異常な大ヒットを記録している『ボヘミアン・ラプソディ』、いったいどうしてこんなにヒットしているのか?どんな内容なのか?ざっくり所感を書いてみますよ(^.^)

※実際にあった話なので「ネタバレ」と言っていいのかどうかわかりませんが、割とネタバレしているので未見の人はご注意ください



本作は、世界的に有名なロックグループ「クイーン」がいかにして誕生し、どのような経緯を経て成功したのか、その苦悩と挫折と栄光の軌跡を、ヴォーカルのフレディを中心に描いた伝記映画です。

まず最初に、本編が始まる前に流れる「パパパパ〜ン♪」という20世紀フォックスのファンファーレが、なんとギターサウンドに変更されてるんですよ。しかもクイーンのギタリストのブライアン・メイとロジャー・テイラーが自ら弾いているという粋な趣向!

まさに「つかみはバッチリ!」な状態ですが、本編に突入してからも「フレディ・マーキュリーを演じているラミ・マレック似てるな〜」「いや、それ以上にブライアン・メイ役のグウィリム・リーがそっくりすぎる!」など、キャストの激似ぶりに驚きました。

物語は、そんな彼らが下積み時代からのし上がっていく様を実にわかりやすく生き生きと描いており、まさに”王道の青春音楽ムービー”って感じ(この”わかりやすさ”こそが、大ヒットの要因の一つだと思います)。

さらに本作は、全編にわたってクイーンの名曲の数々がフィーチャーされまくっていて、あの有名な曲が誕生する瞬間を克明に描写しているのですよ。これはたまらん!

特に、タイトルにもなっている“Bohemian Rhapsody”の場面は群を抜いて素晴らしく、ファンの間でも伝説的なエピソードとして知られている「24トラックのマルチ・チャンネル・レコーダー」を用いた途方もないレコーディング風景を、忠実に再現しているのがすごい。



また”We Will Rock You”の特徴的な足踏み&クラップがどういうきっかけで生まれたのか、”地獄へ道づれ(Another One Bites the Dust)”のあのフレーズがどんな状況で出来たのか、その経緯が明かされるシーンもワクワクしました。

そんな中でも必見かつ重要な見どころは、何と言っても1985年に開催された20世紀最大のチャリティ・コンサート「ライブ・エイド」の完全再現シーンでしょう。

舞台に立ったフレディが7万5千人の観客を前に圧巻のパフォーマンスを繰り広げ、“Bohemian Rhapsody”などの名曲を熱唱する様を、歌い方や動作はもちろん、アンプやペダル、タバコの吸い殻や灰皿、ペプシのカップに至るまで完璧に再現しているのだから凄まじい。

だがしかし…!実はこの映画、熱烈なクイーンファンの間では賛否両論というか、かなり批判的な意見も出ているらしいのですよ。

曰く、「実際のライブ・エイドではクイーンは21分間もパフォーマンスしていたのに、映画ではたったの13分しか見せていない。”愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)”と”ウィ・ウィル・ロック・ユー”がカットされているからだ。これのどこが完全再現なんだよ!」などと憤っている模様。

他にも、「フレディはクイーンの前身となるバンド”スマイル”の演奏を見て、その後に初めて彼らと会話を交わしたかのように描かれているが、実際はスマイルのヴォーカリスト(ティム・スタフェル)と昔から知り合いだった」とか、「フレディが自身のHIV感染を知ったのはライブ・エイドよりも後だった」など、史実と異なる描写が多々見受けられます。

ボヘミアン・ラプソディ

こうした理由により、生粋のクイーンファンの一部は映画『ボヘミアン・ラプソディ』を酷評しているようですが、僕は逆に「だからこそいいんじゃないか!」と思いました。

例えばクライマックス直前、クイーンを離れてソロ活動を始めたフレディが、自分の病気を知って仲間たちに連絡を取り、再びバンドの練習を始めるシーン。

実際にはこんな場面は存在せず、それどころかライブ・エイドの直前までクイーンはワールド・ツアーを行っていたため、「演奏の腕が鈍っていた」なんてことはないのです(当然、メンバー同士が疎遠になった事実もありません)。

しかし、「数年間離れ離れだった仲間たちが再び集まり、久しぶりに演奏することで徐々に昔の感覚を取り戻し、最後にライブを成功させる」というシチュエーションの方がずっとドラマチックだし、娯楽映画的な展開としては完全に正しいと思います。

つまり映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、事実を都合よく捻じ曲げ、時系列すら入れ替え、敢えて”王道の青春音楽ムービー”に仕上げたことで、多くの観客に「わかりやすくて感動的な物語」と認識され、その結果、記録的な大ヒットを成し遂げたのでしょう。

なので、構成としては割とよくある”定番のドラマ”ではありますが、それに「クイーンの楽曲」が加わることによって、信じられないほどエモーショナルな作品へと昇華しているのですよ。特に、全編に渡って鳴り響く音楽がすさまじい効果を発揮しており、「これぞ劇場で観るべき映画だ!」と感激しました(^.^)


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