2007年04月27日

神童2

製作年度 2006年
製作国 日本
上映時間 120分
監督 萩生田宏治
原作 さそうあきら
脚本 向井康介
音楽 ハトリ・ミホ
出演 成海璃子 、松山ケンイチ 、手塚理美 、甲本雅裕 、
西島秀俊 、貫地谷しほり 、串田和美 、浅野和之 、吉田日出子 、柄本明

神童

解説: 人気漫画家さそうあきらの同名傑作コミックを原作に、才能をもてあます天才ピアノ少女と、音大浪人生の心の交流をさわやかに描いた感動作。脚本は『リンダ リンダ リンダ』の向井康介、監督は『帰郷』の萩生田宏治が務める。主演はドラマ「瑠璃の島」などで圧倒的な存在感を放つ成海璃子、彼女と交流を持つワオ役に話題作への出演が相次ぐ松山ケンイチ。国際舞台で活躍するクラシック界の新鋭たちが演奏する名曲の数々も魅力だ。


 ピアノの才能に恵まれた少女うた(成海璃子)は、神童として周囲の期待を背負いながらも自らの才能をもてあましていた。母親との関係や制約の多い窮屈な日常に嫌気がさしていたある日、落ちこぼれ音大受験生ワオ(松山ケンイチ)と出会う。彼と一緒に過ごすうちに音楽の真の喜び、人の心の温かさに目覚めてゆく。


【耕作のコメント】

 「成海璃子」と「松山ケンイチ」の次回作に期待して★二つです♪
 それと最近某銀行のCMなんかにも出ちゃったりしている「貫地谷しほり」が観れたから(笑)
 何かと気にかけている女優さんですが、最近ちょっとふくよかになり過ぎ?
 個人的には、かなり期待しているんだけどなぁ。


 原作は青年漫画雑誌「漫画アクション」で、1998年6月28日から9月28日まで連載された「さそうあきら」の漫画。
 「のだめカンタービレ」等で話題を呼ぶ「クラシック漫画」の先駆的作品らしい。
 残念ながら未読。


 さて、作品の感想ですが…。

 期待される若手俳優やベテラン勢を集めた作品なので、それなりに期待していたのですがね。
 ものの見事に期待を裏切られる完成度でした(笑)
 前半の世界観と後半のそれは明らかに違っていますね。

 そして、こういう原作を読んでから観てね、という作品には腹が立つ。
 原作を読んでいないと、まったく登場人物のキャラの深さが分らないなんて…。
 しかも、映画の中でキャラを描こうとしている感じがまったくしない。
 もっとも、原作を読んでいれば分るのか、それは知りません(笑)



 基本的に何を描きたいのか、まったく伝わってこない。
 最後まで観ても、結局何がしたかったのか、何をしたくなかったのか、全く意味不明の作品。
 作品の方向性がとても曖昧。
 ていうか、全てにおいて説得力がないし。
 描かない事にも限度がある、と思う(笑)

 そこが魅力と言えば、言えるのかも知れないが…。
 また、オイラ自身に音楽的感性が、致命的に欠如している所為かも知れないが…。
 ただ、映像的にはまったく面白くない。

神童2

 【神童】というタイトルから、天才ゆえの「孤独感」や「焦燥感」、「不安感」とかを描く作品だと思っていたけど…。
 そんなの微塵も感じさせなかったなぁ。
 自分探しの話なのか?


 「成海璃子」演じる“成瀬うた”という少女。

 ピアノの天才少女という設定らしいが、それを納得させるエピソードが完璧に欠落している。
 逆にここまで欠落させるのは至難の業じゃないのか?と思うほど(笑)
 字を覚えるより先に楽譜が読めた、という天才を感じさせる描写がない。

 ピアニストゆえ手を大切にするエピソードとして、体育の授業免除が描かれている。
 “うた”の性格と疎外感を描いているつもりなのだろうが拙い。
 平板な演出で孤立感を感じない。
 男の子の振舞いは疎外しているのではなく、明らかに好きならばこそ、の行動だろうし(笑)
 ならば、音楽の授業での彼女の浮き具合を描くのも一つの方法ではなかったのか。

 どう見ても、ただの生意気な少女としか写らない。
 図書館や鏡の前での「成海璃子」の演技が印象的なだけにもったいない。


 また、後半の爆笑モノの物語展開を考えても、せめて高校一年生ぐらいにはすべきだったように思う。
 だって、お金を取るコンサートの目玉である、世界的ピアニストの代演が12歳の少女なんて有り得るのでしょうか?
 この展開は原作にあるのか?
 てか、そこまでに“うた”の天才振りが、きちんと演出されていたら違ったかも知れないが…。

 以前住んでいた屋敷を買い戻すのが夢と言っていたが…。
 あんなに勝手に出入りしたり、ピアノを売り払っていいのか?
 てか、お母さん、何百万もの借金は何で作ったんだ?
 う〜ん、実は屋敷を売り払っていなかったとか(笑)

 楽器の墓場のエピソードは意味不明。
 ただラストの為に用意されたとしか思えない。
 そのラストの二人の連弾も唐突感が否めない。


 「松山ケンイチ」演じる“菊名和音”との冒頭の出会いから、伏線として描かれる聴覚障害。
 父親の行方不明の原因であり、彼女自身にも降りかかる災難として描かれるが…。
 音楽家にとって聴覚障害は致命的な出来事なのだろうが、じゃあ現実に“うた”にどう影響して行くのか、とても不親切な説明と演出だった。

 ホールで倒れた時に、完全に音を失ったのか?

神童3

 しかし、“菊名和音”のキャラも曖昧だった。
 八百屋の息子でありながら、ピアノにのめり込む理由がまったく分らないし。
 ていうか、ピアノが好き、と台詞で説明するだけ…。

 “うた”とは違う下町の人間らしさもないし。
 “うた”に抱く感情も演出不足。
 結局、彼はピアノのセンスはあったのか?

 「松山ケンイチ」は素直で心優しい青年を好演。
 前に出過ぎない、普通さを演じられる「力」は大したモノだ。
 てか、キャラクターの方が物足りない?(笑)


 最大の疑問は、なんで“うた”は“和音”の家に入り浸っているんだ?
 おそらく、決して上手いとはいえない、素朴な“和音”のピアノに対して何かを感じたからだろうが、その辺の演出も曖昧と言うか、省略しすぎでしょう。

 そして、肝心のクラシック音楽。
 これは自分に音楽的感性が乏しいので良く分からない(笑)
 ただ、それぞれの演奏シーンは、当然吹替えの演奏なんだけど、極めて演出的な魅力に欠ける、と思う。
 構図やカット割りも含め、まったく魅力を感じさせない。

 そして、意味不明な観念的映像のカット…。
 含みを感じさせない演出…。


 ともかく、全てに置いて演出力の不足とダイジェスト感を感じさせる。
 登場人物に感情移入するのを拒んでいるかのようだ…。

 演出力の不足と書いたが、単純にこういう演出方法が好みではない、だけかも知れないな。


 なんか、ツッコミ所しか書く事がなくて嫌になって来た(笑)

 原作がどれくらいの完成度か知らないが、映画としてはダメダメな作品でした。
 なにより、神童である“うた”とその理解者である“和音”との、心の交流が描き切れていないのは痛いなぁ。
 主演二人の時折見せる表情が印象的だっただけに、映画として余計にイラつく作品でした。


 ps.お気に入りの「貫地谷しほり」ですが、また笑わせてもらいました。
 声楽家である彼女の歌唱シーンには大爆笑みたいな(笑)
 もう少し、ちゃんと演出してあげろよ、って感じで。


 オフィシャルサイトはこちらから。


 次回は期待通りの作品なのか?どんな期待?(笑) 【バベル】です。


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この記事へのコメント

1. Posted by あん   2007年05月18日 17:56
ワオにピアノのセンスはあった、と思います。
うたの音に感動する彼の素直な感情です。
まっ、あまりにも密やかな才能ですが...。
私も、ちょいとガッカリしてます...。
2. Posted by 耕作   2007年05月18日 20:32
◆あんさん

>うたの音に感動する彼の素直な感情です。

なるほど、そういうセンスですか(笑)
かなり微妙…。
そこまでこの作品で描いていなかったからなぁ。
分らないわけですね。

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