July 25, 2009

変革の時

 JBC(日本ボクシングコミッション)、JPBA(日本プロボクシング協会)合同主催の『セコンド講習会』が7月21日(火)に開催されたが、本日25日(土)は、東日本ボクシング協会主催の『トレーナー講習会』が行われた。

 以前から『医事講習会』は東日本、中日本、関西で何度か行われてきたが、テーマを変えて、様々な試みがあるというのは、実に好ましい。

「何か事が起きてからやったって仕方ない」などという意見もあるが、何もやらなかった“これまで”に比べれば、長足の進歩である。

 関西ではすでに選手参加型の講習会が催されたが、他地域でも早く取り入れてもらいたいものだ。特に、西部地区(九州)では講習会自体の開催が望まれる。

 Jリーグ、日本サッカー協会を筆頭に、他のプロスポーツでは、選手対象に至るまで、定期的にあらゆるカンファレンスが行われている。

 現役を引退した後の人生を考える『セカンドキャリア』には特に力を入れているJリーグ、日本サッカー協会。特殊技術を学ぶことのできる養成講座や、希望した職種に一定期間就いて学べるなどのプログラムもある。コーチ資格を取得するための合宿も定期的に行われており、現役選手がそれに参加し、授業を受け、勉学に励み、決して優しくないライセンスを現役時代に取るということも少なくない。

 補足しておくと、サッカーでは指導者資格取得試験があり、これをクリアしなければJリーグはおろかアマチュアに至るまで、指導できないのである。Jチームの監督は最も厳しいS級ライセンスを取得しなければ就任できない、といった具合に。

 トレーナーライセンス、セコンドライセンスなど、プロボクシング界は非常に曖昧なまま発行されている感があるが、選手を育成する立場の人間は、ボクシング技術はもちろんのこと、医療・心理学などについても“プロフェッショナル”になる必要がある。

 これはむろんプロのみならずで、アマチュア界にも同様のことが言える。そういった意味でも、プロ、アマの選手同士の技術交流だけでなく、指導陣たちの交流も必須となる。

 日本アマチュアボクシング連盟も『U−15大会』開催をぶち上げたが、それをきっかけに、少しずつでもボクシング界がひとつになるよう動いていけば…。

 歴史もシステムも全く異なるが、幼児から世界のトップまでが、完全にひとつの輪の中でまとまり、綺麗なピラミッド型を形成しているサッカーの“カタチ”は、大変参考になる指針だ。

text/宮本隼人  

Posted by tic_box at 23:45

June 11, 2009

足、引っ張んなよ!

西岡利晃(帝拳)が、せっかく“これからの日本ボクシング界の進むべき道”を悠然と示してくれたのに、一方では指名試合から逃げまくりながら、挑戦資格のない選手との防衛戦である。しかも大苦戦しちゃってるし。

さらに、本来ライトフライ級の選手を、バンタムウェイトの“ポスト内藤”と対戦させるというから、その節操のなさには怒りを通り越して、笑い泣きしてしまう。

JBC(日本ボクシングコミッション)は、試合だけでなく、それこそマッチメークまで管理していいと思う。悪者になりたくないなら、代わりに自分がいくらでもなってやるよ。

こんなカードを認めちゃったら、階級制の意味がなくなる。あ、亀田もそうだし、昔からしてきちゃった前例も山ほどあるか…。でも、どっかでチャラにしなきゃ、永遠に続いちゃうよ。その前に日本ボクシング界は崩壊するけど。

亀田にしても内藤にしても、“強い”選手と対戦させないジム側は、自分の選手の能力を信頼してないんだろう。それは選手に真っ先に伝わるはずで、信頼関係どころか、選手自身が「オレって弱いんだな…」って疑心暗鬼になるに違いない。強豪をぶつけて、「勝てるだろ?」って言われりゃ“粋”に感じるはずだ。“漢”なら。人はそうやって信頼を築き、成長していくもんじゃない?
少しもとい。健康管理をあれだけ謳っているJBCにも、首を傾げざるをえない。

Text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 01:53

May 24, 2009

フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で、新田ジムのドキュメンタリーが放映

5月24日(日)13:45〜14:45、フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で、『戦士と語る』で毎月連載をしていらっしゃる、新田渉世さんが会長を務める、新田ボクシングジムのドキュメンタリーが放映されます。

約2年間撮りためた映像が流れます。

是非、ご覧になって下さい。


 
text 山口裕朗  
Posted by tic_box at 07:52

May 20, 2009

消毒液

 関西を中心に豚インフルエンザが蔓延している影響で、相次いで大きなイベントが延期や中止となっている。

 そんな中、後楽園ホールの通路にも、消毒液が登場しましたね。それももちろん大事かもしれないが、手洗い、うがいはもちろんのこと、“軽い咳でも手で口を覆う”という日常的に当たり前のエチケットが大事だと痛切に感じる今日この頃──。この“何気ない動作”を怠る大人が、本当に目立つ世の中となってまいりました。

 咳やくしゃみを平気でぶっ放している大人がいたら、若者の皆さん、どうか白い目で見てやってください。

text/宮本隼人

   
Posted by tic_box at 11:40

May 15, 2009

5月17日(日) テレビ朝日『ザ・スクープ』で袴田事件を紹介

テレビ朝日の報道番組『ザ・スクープ』で、5月21日(木)にスタートする
裁判員制度の特集が放送され、その中で「袴田事件」が取り上げられます。

殺人罪、強盗致死傷罪など、重大な犯罪の刑事裁判において、
罪を裁き、刑を確定する立場になる我々一般市民が、
不安を覚え、恐れを抱くことのひとつに、

自分の下した判断で、不本意でも
無実の人に罪を着せてしまうことはないか?

ということがあると思います。

番組では恐らくはこの視点で取り上げられるであろう袴田事件の、
証拠の検証、関係者へのインタビューが行なわれるそうなので、
一昨年に一審を担当した元裁判官が、

「無罪心証があった」

と告白して話題になるなど、
冤罪(えんざい)の可能性が極めて高いとされるこの事件について改めて考え、
また、「疑わしきは、罰せず」という刑事裁判の基本原則を確認する
良い機会になるのではないでしょうか。

□テレビ朝日『ザ・スクープ』
□2009年5月17日(日)14:00〜15:25 放送予定

40年以上もの間、獄中から無罪を訴え続けている元プロボクサーがいること、
その支援活動が現在も続けられていることを、
より多くの方々に知っていただければと思います。


-----以下「ブログ袴田巌支援報告」より引用-----

テレ朝「ザ・スクープ」で特集!

5月17日(日)午後2時〜3時25分、テレビ朝日「ザ・スクープスペシャル」で、
袴田事件の特集が放送されることになりました。


キャスターの鳥越俊太郎氏が、自ら事件のあった旧・清水市を訪れ、
証拠の検証や関係者へのインタビューをおこなったとの情報が入っています。


メインテーマは、5月21日から開始される裁判員制度に関することとのことですが、
約90分の番組中、3分の1程度が袴田事件について検証される構成なので、
十分なボリュームと言えるでしょう。


多くの反響が得られる事を期待します。

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▼ブログ袴田巌支援報告
http://blog.livedoor.jp/nittaboxinggym2000/

▼袴田ネットHP(袴田弁護団公式HP)
http://www.hakamada.net/

▼メルマガ袴田巌支援報告
http://archive.mag2.com/0000273938/index.html

▼袴田事件とは(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%B4%E7%94%B0%E4%BA%8B%E4%BB%B6


text/船橋 真二郎  
Posted by tic_box at 21:24

April 15, 2009

“Tough Boy”

 見た目の鋭さ、派手さとは裏腹に、実に謙虚で好青年。誰からも愛されていた小松則幸選手(グリーンツダ)が13日、キャンプ中の不慮の事故に遭って亡くなられた。

 ここ数戦、かつての力強さが失われ、個人的には反対だった5月13日の亀田大毅(亀田)戦が、まさかこんな形でキャンセルになるとは…。

 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 22:59

April 12, 2009

大活躍

 今日(12日)は大阪、神戸、福岡の3地区で興行があったが、どの興行にもタイ人選手が出場していた。

 相変わらず、タイ選手大活躍である。さすが、格闘王国タイ。

text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 23:40

April 11, 2009

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ

 挑戦者・冨山浩之介(ワタナベ)の挑戦資格が何かと取りざたされていたが、内容的には、やはりその通りだった。2度のダウンを奪ったものの…。

 初回、カウンター気味の左フックでチャンピオン名城信男(六島)にプロ初のダウンを与えたが、このダウンが冨山に“過度の自信”を与えてしまったのではないか。

 ボクサータイプの冨山は、本来、左ジャブを突き、距離を取ってサークリングしながら、相手が入ってきたところへ右アッパー、左フック、そして右ストレートをつなげていくタイプ。だが、「打ち合いの中で左フックを合わせる」ことに固執してしまったきらいがある。落ち着きを取り戻した名城は、冨山の戦い方にも救われて、右ストレートをビシビシとヒットさせていった。

 対応力も一日の長を感じさせた。完全に体が開いて打ってしまう左ボディーアッパーを、2ラウンド以降は封印した名城。冨山の右アッパーはバックステップでかわし、左ジャブの打ち終わりの癖を見抜き、右ストレートの角度を変えていった。

 冨山は中・近距離での左フックは合っていたが、得意の左ジャブでリードできず、右をしこたま被弾して、かなり早い回からダメージを溜めてしまった。回を追うごとに、スタミナ切れというより、ダメージによって足が動かなくなってしまったように思う。

 陣営は、相澤国之(三迫)をストップした勢いに賭けたのだろうが、幸運で獲得したOPBF(東洋太平洋)王座を防衛していくことで、キャリアを積むべきだったと思う。試合後、「ボクシングは向いていない」と引退表明をしたようだが、あまりに悲しい発言である。導き方を誤ったと言わざるを得ない。

text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 23:58

April 10, 2009

コーナーインスペクター

 4月6日、東京・後楽園ホールで行われた興行から、赤・青両コーナーサイドにJBC(日本ボクシングコミッション)職員が配置され、インターバル中の選手の様子を観察するようになった。

 翌日の興行では、この2人のJBC職員、“コーナーインスペクター”は赤いカード、“D(Docter)カード”を携帯。選手に異常が感じられるなどした場合、コミッション席にいるドクターにこのカードを掲示。インターバル中にドクターが選手の様子を見に駆けつけるという措置がとられた。
 当日、フェザー級8回戦を戦った佐藤昭(花形)は被弾が多く、5ラウンド終了時のインターバルで、コーナーインスペクターがカードをかざし、ドクターがチェックを行った。6ラウンドは開始されたが、連打を受けた佐藤を、レフェリーが躊躇なくストップすることにつながっている。

 これに先立つ同4日のダブル日本タイトルマッチでは、ダメージが心配された両王者、石井一太郎、木村登勇(いずれも横浜光)はインターバル中にドクターのチェックを自コーナーで受けている。

 安河内剛・JBC事務局長によれば、「“コーナーインスペクター”、“Dカード”ともにまだ仮称です。これらは今のところは試行段階」というが、“教訓”を踏まえての信念に基づく、新たな試みといえよう。

text/本間 暁  
Posted by tic_box at 23:32

コウジ有沢、田中光吉、大嶋記胤舞台に挑戦

元日本Sフェザー級王者のコウジ有沢さん、元日本ランカーの田中光吉さん、現役ボクサーの大嶋記胤(シャイアン山本)が舞台に出演!
「ハートフルなスポ根」ドラマで、コウジさんは「元ボクサー」役だそうです。
興味のある方は是非足をお運びください。
チケットなどの詳細は下記ホームページでご確認ください。

『きら星の磁力』

2009年4/11(土)12:00
   12(日)14:00/18:00
※開場は開演の30分前。

【会 場】
新木場1st RING
東京都江東区新木場1-6-24
03-3521-1015
(11:00〜19:00)
詳細はこちらにて。
http://superproject2009.hp.infoseek.co.jp/kiraboshi.html

text=加茂佳子  
Posted by tic_box at 14:03

April 03, 2009

東日本新人王戦 について

38eb7570.jpg一昨年から東日本新人王戦の写真撮影させて頂いていますが、今年は、例年に比して、頭から突っ込んで揉み合う相撲ボクシングを展開するボクサーの姿が減り、魅力的なボクサーが増えた気がします。
チケットを買って観に行く価値が増したのではないでしょうか。
ストップのタイミングも早くなったかもしれませんが、試合の趨勢を見ていれば、しごく当然のストップですし、ダラダラとした試合が減り、選手の今後を考えれば良い事ではないかと思います。
 
 
写真・文 山口裕朗  
Posted by tic_box at 02:29

March 25, 2009

決意

 21日に行われた日本ミニマム級王座決定戦後、硬膜下血腫により開頭手術。意識不明となっていた辻昌建選手(帝拳)が24日、帰らぬ人となりました。

 このような事故が起こるたびに、責任の所在等々が議論されますが、ボクシングに関わるファンを含めた私たち全員が、「どうすれば最悪の事態を避けることができるのか」、本当に真剣に考え、取り組まなければならない問題です。

「もう2度とこんな事故は起こしたくない」ではなく、「もう2度と起こさない」という確固たる決意を全員が持たなければなりません。


 辻選手のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

 Talk is Cheap一同  
Posted by tic_box at 00:08

March 23, 2009

日本スーパー・ウェルター級タイトルマッチ

 3月22日、大阪市・淀川区民センターで行なわれた日本スーパー・ウェルター級タイトルマッチは、王者・野中悠樹(尼崎)が同級1位・新井恵一(高崎)を7回1分38秒TKOに下し、2度目の防衛に成功した。

 立ち上がり、野中との距離が遠く感じられたという新井だったが、「(うかつに距離を詰めて)打っていくとカウンターをもらう」と判断。足を使って間合いを保ち、カウンターを狙う作戦を採った。これが「もっと出てくると思っていた」という王者の戸惑いを誘う。

 初回は野中の打ち終わり、またはスキを突いた新井の叩きつけるような右がクリーンヒットを奪い、続く2回は思うように手を出せない王者に対し、挑戦者の左が先手を取る。互いをけん制し合う、ジリジリとした攻防が展開された序盤だったが、新井の流れで推移していった。

 流れが変わったのは4回だ。ペースを変えんと少しずつ前に出始めた野中の返しの右フックをかわした新井がキャンバスに転がる。左構えの野中の右足と右構えの新井の左足が絡まってのものと見えたが、レフェリーはダウンを宣告。「焦りはなかった」と振り返った新井だが、この“ダウン”を境に野中がペースをつかみ始めた。

 5回に入ると、野中の左が再三、新井を捉え、6回には新井の右目上の裂傷がヒッティングと裁定されるなど、打ち終わりに左フックを返しはするものの、挑戦者には劣勢の様相に。「前に出たい」と訴えた新井と「“ダウン”を取られたし、このままの展開ではポイントで負けるだけ」と判断した挑戦者陣営は勝負に出る。

 迎えた7回、攻めに出た新井のワンツーの引き際を野中の左ストレートが捉え、新井がダウン。何とか立ち上がった挑戦者だったが、これが完全に足に効いた。再開後、機を逃さず野中が一気の連打で詰め、たまらず新井が2度目のダウンを喫すると、レフェリーは即座に試合をストップした。

 試合後、流れを変えた4回の“ダウン”について、パンチは当たっていないと振り返った新井だが、「レフェリーが判断すること。倒れた自分が悪いんです」と言い訳を拒否。「自分は一生懸命やりました。結果がすべてですから、相手が強かったということです。本当に強かった」と王者を称え、2度目の日本王座挑戦を実らせられなかった無念さを押し隠して、最後まで潔かった。

 王者はこれで初防衛戦の音田隆夫(一力)戦に続いての1位挑戦者撃破。王座決定戦の相手、古川明裕(ワールド日立)を含めれば、3戦連続で1位を退けたことになる野中は、「会長が決めることだけど、できるなら1位とやり続けたい」と意欲を見せた。また、この日、テレビ中継のゲスト解説に招かれていた東洋太平洋同級王者の飛天《ひだか》かずひこ(新日本木村)に対しても、「今すぐと焦る気持ちはないけど、時が来たらやりたい気持ちはずっとある」とリベンジの機会を窺っていた。

 昨年9月の王座決定戦以来、3か月に1回のペースでタイトルマッチを戦ってきた野中に休養を与えたいという尼崎ジムの小島祥一会長は、次期防衛戦を9月中旬に予定している。

text/船橋 真二郎

  
Posted by tic_box at 16:04

March 22, 2009

奇跡は何度起きてもいい

 1月にTKO負け後、硬膜下血腫と脾臓損傷のため、開頭、開腹手術を受けていた清水秀人(木更津グリーンベイ)は、その後、順調に回復。もうまもなくリハビリ病院へ移動するという。会話もなんら支障なく、食欲旺盛過ぎて周囲を驚かせているそうだ。

 昨日、日本ミニマム級王座決定戦で最終回KO負けし、東京都内の病院で開頭手術を受けた辻昌建(帝拳)にも同じ奇跡をただただ祈るばかりである。

text/本間 暁  
Posted by tic_box at 19:32

March 20, 2009

バッティング

 今日から3日間連続でWOWOWにて『“鉄人”マイク・タイソン伝説』が放映される。時は流れ、ボクサーの中でもタイソンを知らない世代が増えている。彼らにも是非見てほしいのだが、実に残念なことがある。

今日の放送は大丈夫だが、明日はG+の『ダイナミックグローブ』生中継、明後日は同じくG+で先日の長谷川穂積(真正)&粟生隆寛(帝拳)の世界戦拡大バージョンの放映があり、放送時刻がいずれも『タイソン伝説』とバッティングしているのだ。

 これに限らず、ボクシングのテレビ放送のバッティングって多い気がする。たとえばWOWOW『エキサイトマッチ』とJスポーツESPNの『SXB』とか。どちらも再放送があるのでまだ救われるが、初放送でぶつかるのは何とも痛い。

ま、“バッティング”はテレビ放映に限ったことではない。興行もそうだ。昨日もそう。広島で中広大悟(広島三栄)vs三枝健二(新開)の日本スーパーフライ級タイトルマッチがあり、後楽園ホールでは坂本大輔(角海老宝石)vs方波見吉隆(伴流)の好カードがあったが、時刻はバッチリ重なっていた。
「広島と東京じゃん」なんて思うかもしれないが、甘い甘い。ボクシングマニアを舐めてはいけない。せめて昼と夜に分けてくれれば、どっちも見に行った人なんてたくさんいるから。

 とにかく、興行のバッティングは多すぎる。世界戦にぶつけてくる“怖いもの知らず”もいるし、同じ地方で同時刻開催なんて暴挙もある。この愚行だけみても、“ファン無視”なのは明白だ。それじゃ、一体、ボクシングの試合って誰に見てもらうために開催されてるんだろうか。

 試合中の“バッティング”を注意するだけでなく、試合外のそれに対してもブーイングをしようじゃあ〜りませんか(チャーリー浜、元気かな…)。

text/宮本隼人
  
Posted by tic_box at 15:50

March 19, 2009

寝ぼけたこと

 18日、東京・後楽園ホールで行われた試合の中で目を惹いたのは、日本フェザー級6位の李冽理(横浜光)に5回TKO負けしたダオチャイ・シッスーイ(タイ)だった。

 22歳。これまで日本に3度登場している。澤永真佐樹(赤城)に10回判定負け、瀬藤幹人(協栄)に5回KO負け、三浦隆司(横浜光)に3回KO負け…。

 昨日の試合も負けはしたが、足の運びや、李がバランスを崩した際に打ち込むショートカウンターのタイミングなどには唸らされた。失礼ながら、李よりも“格闘センス”を感じさせられた。

 マニー・パッキアオの登場以来、フィリピン人は“ドリーム”を求めて目の色を変えてしまい、切ないことだが、日本になかなか呼ばれなくなってしまった。
 そのフィリピン選手に代わり、タイやインドネシアの“実力未知数”の選手がお客さんとして呼ばれ、日本の“ホープ”と呼ばれる(誰が呼んでんだか知らんが)選手たちに次々と白星を献上している。

 相手がタイやインドネシア選手となると、「こりゃ2ラウンドだな」なんて計算をしてしまうのが“ボクシング通”だ。でも、ホントたま〜に「モチベーションさえあれば、この選手は相当に強いんだろうなぁ…」っていう選手も紛れ込んでいる。やっぱり瞬間の動きに“質”は出てしまうから。で、そんな一瞬を見つけてしまう楽しみもある。

 でも、だからって、長く続いている『かませ天国』状態は勘弁してほしい。勝手なことを言うが、ファイトマネーの取り分を勝者2:1敗者とかできないものかなぁ…。

 チケット払いなんてのが当然になっちゃってるこの世界でこんなことを言うと「何寝ぼけたこと言ってんだ!」って怒られるんだろうけど、『ファイトマネーチケット払い』の方が、よっぽど寝ぼけてますからね。

text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 12:15

March 18, 2009

骨太なマッチメイク

嶋田雄大(ヨネクラ)が、WBAライト級13位のアメス・ディアス(パナマ)を右カウンター一撃で沈め、再び世界戦線に浮上した。

世界ランクから落ちてしまったところでの再ランク入り狙いは、OPBF(東洋太平洋)王座獲得や、世界ランク中・下位にいる東洋圏ボクサーとの対戦が“通例”だった。が、そんな常識を覆しての快勝は、キラキラと輝きに満ちている。会場の、嶋田を包み込む温かさは、横行する不可思議なマッチメイクへの反動をも感じさせた。

同じく先月行われた下田昭文(帝拳)の再起戦も、結果は3回負傷ドローに終わったものの、“本物のマッチメイク”に飢えているボクシングファンの渇きを癒してくれた。世界ランクこそ外れたものの、昨年WBAタイトルに挑み、大善戦したばかりのホセ・アルボレダ(パナマ)が、“世界のボクシング”を披露してくれたのだから。
下田は勝っても世界ランクに入るわけでもない。業界的に言えば「おいしくない」。が、陣営は下田の“先”を見据えて、敢えてこの時期にこんな“本物”をぶつけたのである。

結果は残せなかったものの、下田の今後は大いに楽しみである。“世界の壁の高さ”を痛感し、これを乗り越える覚悟が備わったはずだ。いわゆる筋金が入ったってやつ。

ファンは、世界タイトルマッチを見たいのではない。真に強い奴を見たいのである。

text/宮本隼人  
Posted by tic_box at 02:37

March 16, 2009

柏樹宗の現況

 15日、静岡・清水マリンビルで行われた67.1kg契約10回戦は、元・日本ウェルター級6位の柏樹宗(三津山=66.8kg)がナリン・シッスーイ(タイ=64.7kg)に初回2分56秒KO勝ちした。

 サウスポースタイルからガムシャラに前進し、連打を仕掛ける柏樹の攻撃に防戦一方のナリン。ロープ際で柏樹の左アッパーがかすめると、ロープからはみ出すダウン。立ち上がったものの全くやる気を見せないナリンに対し、レフェリーが半ば強引に続行を促す始末。再開後、ブロックの上からの柏樹のパンチに大げさに倒れたナリン。だが、レフェリーもこれを見逃さずスリップの裁定。しかし、柏樹のブローがクリーンヒットにはほど遠いものの当たり、ナリンは立て続けに2度ダウン。柏樹のKO勝ちとなった。

 柏樹の連打の最中、ナリンの気のない左フックが浅くヒットすると、柏樹が明らかにおかしい効き方で後退する場面があった。

 試合後、リング上から「自分は富士市に住んでいるので、日本一高い富士山のように自分も日本一になりたい。まずは日本ランカーと戦いたい」と会場へ呼びかけた柏樹。場内のファンは拍手喝采していたが、柏樹を心底応援し、好意と敬意を持つのならば、彼の現況をしっかりと見つめてほしい。

text/宮本隼人
  
Posted by tic_box at 00:14

March 15, 2009

義務

 WBAスーパーフライ級12位に新ランクされた亀田大毅(亀田)と元OPBF(東洋太平洋)フライ級王者で現・日本5位の小松則幸(グリーンツダ)との対戦が5月13日(水)、東京・後楽園ホールで行われることが決まった。14日、亀田ジムが正式発表した。

 本当にいいのか…。全く個人的見解だが、小松をリングに上げるのには断固として反対したい。同じく辰吉丈一郎、そして15日(日)に静岡・清水マリンビルのリングに登場する柏樹宗(三津山)も…。

 自分は“サムライ精神”が大好きだ。そして、その精神とは時に負け戦と分かっていても戦わなければならない、決して逃げないというものでもある。だが、彼らにいたってはその精神の範疇をとうに超えている。常軌を逸している。

 官軍に出頭する決意を固めた近藤勇に、土方歳三は言った。「最後まで大久保大和(近藤の偽名)として、死ぬ気で嘘をつけ」と。これは逃げではない。これもまた立派な侍精神だ。

 彼らには、彼らが心血を注いで身を捧げてきたボクシングを語り継いでいく義務がある。それは決して自らの身を削って示すものではない。

text/宮本隼人
  
Posted by tic_box at 00:29

March 14, 2009

アップセット

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13日、東京・後楽園ホールで痛烈な番狂わせ――。フェザー級8回戦で日本同級8位のホープ、笛木亮(ジャパンスポーツ)がノーランクの凉野康太(五代)に初回1分44秒KO負け。

開始早々から距離を詰めていく凉野が、右ボディストレートを伸ばし、サウスポー笛木はこれに左を狙う展開。リング中央でボディから左フックを返した凉野と笛木の左フックが交錯したが、凉野のそれが勝り、ドンピシャのカウンターに。大の字に倒れた笛木は立ち上がったものの足元が定まらず、レフェリーがカウントアウトした。

凉野(28歳)は1999年のデビュー以来、ランカーとの勝負に善戦するも、あと一歩を繰り返してきた技巧派。現在4連敗中だったが、2005年11月以来の白星を飾り、念願だった初ランク入りを濃厚にした。

一方、敗れた笛木(24歳)は7連勝(4KO)中だったが、日本タイトル挑戦に足踏みをした形に…。

前日の長谷川穂積(真正)&粟生隆寛(帝拳)の興奮覚めやらない雰囲気の中、ボクシングの素晴らしさ、怖さを感じさせられる試合だった。

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text/宮本隼人 photo/山口裕朗  
Posted by tic_box at 06:29