夕顔絵夢二郎の江戸ハブ日記

映画・読書・走る・仏教。 TB=コメント!コメなしTB大歓迎!どんどんTBください!

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 久しぶりの夕顔亭芋庵のペペロンチーノです。 
 山形産の鷹の爪,青森産のにんにく,茨城産の菜の花。
 これは本当においしいですなあ。
 妻は,これだったら外で食べる気にならない,とベタ褒め。
 これは本当に気持ちのいいことで,これからも休みの日は夕顔亭芋庵に限る,ということですなあ。
 それにしても自分で作る機会の本当に増えたことよ,夕飯の常備菜はほとんど私が作っております。
 楽しいのだからそれはそれでよし,ということですなあ。



 次の小松菜のふりかけは作ってみたが,他の作りおきおかずで十分間に合うので今は作っていない。

 小松菜を生のままできるだけ細かく刻みます。
 これをボウルに入れて上から軽く塩を振ります。
 塩の量は料理にもよりますが,野菜の重量の3%前後が目安です。
 手で混ぜながら全体に塩をなじませたらしんなりして水気が出るまで待ちます。
 ◯ ジッパー付きのポリ袋で保存。


 作ってみようと思った料理のレシピを抜き書きし,ブログにアップしてそのブログの記事を見ながら料理を作るのが基本だが,この料理はブログにアップする前に作り,そしてそのまま作らなくなった。 
 しかしせっかくの料理なのでまた挑戦してみたい。

ミュージシャンになろう!
加茂 啓太郎
青弓社
2013-08-23


 いまさら作曲家などということを考えてもいないけれど,まあ,なんらかの曲を作ることができたら楽しいだろうなとは思う。
 

◎ 誰にでもできる作曲法
  CD シングル(8cm短冊)を中古 CDショップで探して見てください 。
  カップリングにカラオケ・バージョンが入っているものがよくあります。
  この中から自分が全く知らない曲を探して下さい。
  そして歌入りのバージョンは聴かないでカラオケのバージョンを聴いてこれに 対して自分でメロディと歌詞を考えます。
  1曲できたら 歌入りのバージョンを聴いてみましょう。
  さてどちらがいい曲かは聴いてみてのお楽しみです。 

 などという作曲法もあるようで,世の中ですなあ。
 結局人の作った曲を一生懸命歌っているというのが私の今のあり方。
 決してミュージシャンなんてもんじゃない。
 けれどもこの福祉社会,ボランティアでお年寄りのために昔の歌の弾き語りくらいはしたいなと思うのだ。
 さて,2の理論,というものがあるとのこと。

◎  2の理論
  プロを目指すアマチュアにいつも言う,2の理論,というものがあります。
  もしメジャーデビューしたければ,週2回,のスタジオでのリハーサル,月2回,のライブと,2曲の 新作制作,それを,2年間,やってみた結果,もし才能と運があれば確実に中が変わるし,変わらなければ,ちょっと考え 直した方がいいという理論です。

 というもの。
 そうね,月2回,のボランティアはできそうな気がする。

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 米沢にいるときは時々訪問していた店だが,山形に来てからはとんとご無沙汰してしまった。
 見てのとおりの更科系の美味しい蕎麦で,時間がかかるからよろしくという断り書きもある。
 店内は和室に和室用の椅子とテーブルが配置されていた。
 蕎麦に酔う庵だから,蕎酔庵,で,米沢在住時,長男とここの蕎麦を食べながら日本酒を酌み交わしたこともあったが,貼紙には飲み物はありません,などと書いてあった。
 もう日本酒は出さないのだろうか。
 それはともかく山形を中心とする村山地方の黒っぽくて太くてごっつくて固い田舎蕎麦に辟易していたので,この日は本当にここの蕎麦を美味しくいただいた。
 いよいよ来月13日東北中央自動車道,米沢北〜山形上山間が開通する。
 これからはこの店に足しげく通うことになりそうだ。
 米沢はラーメンが有名だが,実は蕎麦も実においしい土地柄である。
 ぜひご賞味あれ!




 今まで作り置きの勉強をしてきてタンパク質については,牛肉,豚肉,鮭,鱈,をなんとか料理できるようになった。
 そのうちの豚肉の料理の1つ,豚肉の生姜焼きは

◎ 豚肉の生姜焼き
  豚肉の片面に片栗粉をふり,指で均一に伸ばします。
  刷り込むのではなく軽く伸ばす感じです。
  そして粉をつけた面を内側にして肉をパタンと半分に折ります。
  この状態で焼くのです。
  フライパンを熱し油を引いて鍋肌になじませます。
  半分に折ったままの豚肉を並べこんがりと焼きます。
  焼き色がついたら,返します。
  (略)
  それぞれの肉の上におろし生姜を好みの量こんもりと乗せます。
  調味料を入れます。
  まずお酒をじゅっと入れたら,火をつけて強火で煮立てます。
  アルコールが飛んだところでみりん,醤油を控えめに加えます。
  (略)
  鍋中が煮立ってきたら,上に乗せた生姜ごと肉を菜箸でひっくり返し,肉の両面に味を絡めます。 


というものである。 
 ぜひ作ってみたい料理だ。

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 森川信、 笠智衆、 若尾文子
収録時間:89分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
劇場版第6弾。旅先で助けた人妻を実家へ送り届けた寅次郎が柴又へ帰ってみると、おばちゃんの遠縁にあたる美しい家出妻が“とらや”の手伝いに来ていた。のぼせる寅次郎だが、彼女も結局は夫の下へ帰っていくことに。 (詳細はこちら


 第6作。
 まだまだ初々しい。
 お約束も始まっていない。
 恋愛も固い。
 まあそんなところか。
 この作品で面白いところは,ヒロシの独立騒ぎ。
 絶妙の間で寅がヒロシと社長を操る。
 何もしないことが正解ということもあるんだなと,そんなことを思わせられる。
 それにしても,この,寅,と言う男,現代を生き抜くことは困難だろうねえ。
 だから昭和の時代に死んだのよ,なんて寅の声が聞こえそうだ。
 この作品あたりから,寅の出入りが少しずつ読めるようになってきたな。
 私ら観客もそうだが,劇中人物も,そろそろ帰ってくるぞ,とか,ふられそうだ,ふられた,など面白おかしく解説するものだから,ますますこの作品群にのめり込んでしまうのだ。
 それがこのシリーズの魅力の1つだろうな。
 2回観て少しはその面白さがわかってくる。
 3回目に入ったらなおさらなのかもしれない。




 次のサンドイッチはすでに何回か作った。

◎ 海苔チーズサンド
1 食パンは2枚とも耳を切り落とし片面にバターを薄く塗る。
2 1の食パン1枚にプロセスチーズ,海苔を順に乗せ,もう1枚のパンを重ねる。
3 3等分に切る。


 耳を切るのはもったいないので切らないことにしている。

◎ 柿のフルーツサンド
1 食パンは2枚とも片面に無塩バター,紅茶クリームを順に塗る。
2 1のパン1枚に柿を並べもう1枚のパンを重ねる。
3 ラップフィルムで包み,冷蔵庫で15分ほど休ませる。
4 耳を切り落とし半分に切る。


 紅茶クリームはかなり探したが見つからなかった。
 料理はレシピはレシピとして自分流にアレンジするのがよいことがこのごろわかってきた。



 まずつくりおきのコツであるが,

 私の場合,ちょっと早起きした朝や子供が寝た後の1時間など隙間時間を見つけてちょこちょこと作っています。
 何かのついでに作ることが多くて,朝,お弁当用におかずを作るついでに晩御飯用も作ったりその逆もあったりします。 

なのだそうだ。
 私の場合は,今,夕ご飯時作っていますな。
 前日までに作り置きしていたおかずを出して,その後また作り置きを作っている状況です。
 さてそれでは本書で気になった各論に参りましょう。
 まず豚肉の生姜焼き。

◎ 豚肉の生姜焼き。 冷凍7日。
  袋詰めの作り方
1 玉ねぎ1/2個は薄くスライスする。
2 豚ロース薄切り7〜8枚を広げ塩コショウする。
3 A(酒大2,みりん大2,醤油大2〜3,砂糖大1 1/2,にんにくすりおろし小1,生姜すりおろし大2)と 2のロース肉をよく混ぜこんだら1を入れて袋詰めし冷凍する。
◎ 調理の仕方
  冷蔵解凍しフライパンにごま油大1をひいて肉を両面焼く。
  玉ねぎも一緒に焼く。

 
牛丼

◎ 牛丼。冷凍7日。
 袋詰
1 牛肉細切れ400gに塩を振りさっと混ぜておく。
  玉ねぎ1個はスライスする。
2 ボウルにA(酒大1,みりん大2,醤油大2 1/2,砂糖大1 1/2)を入れ1を入れて混ぜてから袋詰めして冷凍する。
◎ 調理
1 冷蔵解凍して小さめの鍋に袋詰めの中を全て入れ蓋をして弱火で煮る。
  牛肉の赤いところがなくなるまで蒸し煮して汁気が出たら火を止める。
2 ご飯に乗せる。 

マリネのたれ。

 マリネのたれ。 冷蔵1ヶ月。
材料:はちみつ80〜100g,塩小1,酢250cc)
◎ 作り方
1 小さめの鍋に蜂蜜と塩を入れ混ぜながら酢を加える。
  弱火にかけフツフツと湧いてきたら火を止める。
2 粗熱を取り保存容器に移して冷蔵庫で保存する。

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 松村達雄、 笠智衆、 岸恵子
収録時間:107分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
マドンナ・岸恵子が画家の役で登場する人気シリーズ劇場版第12作。柴又に帰った寅次郎はある日、小学校時代の友人と再会。彼の妹である独身の美しい女流画家と知り合い、一目惚れしてしまう。以来、寅次郎のアトリエ通いが始まる。 (詳細はこちら
 第12作。
 寅がはじめて,私のパトロンね,なんて言われる話。
 いよいよアブラが乗ってきたなあ,と言う感じかなあ。
 46年も前の作品をどうしてこうも熱心に観ているのかなあ,なんて思うが,哀愁とか,思い出とかそういう問題ではなくてこのシリーズの芸術としての再評価とでも言うのかなあ,そういう感覚なのである。
 だからこのシリーズはすべて観てなんぼのものになる。
 ほぼ時系列で観てその流れをチェックして,お約束があるかどうかも重要,しかし本当に素晴らしい作品だなあとつくづく思う。
 岸恵子がちょっとねえ,そういう役回りなんだろうが,市川崑の金田一耕助ものに比べてよそよそしいのが気になった。

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 松村達雄、 笠智衆、 浅丘ルリ子
収録時間:99分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
通算4度の出演回数を誇る浅丘ルリ子が初めて登場した記念すべき一編。悪気はないのに法事をめちゃくちゃにしてしまった寅次郎は、またまた周りの人々とケンカして北海道へ。網走の安キャバレーの歌姫・リリーと意気投合するが…。 (詳細はこちら
 いよいよリリー登場のシリーズ第11作。
 妻は,今の浅丘ルリ子は一体どうなってるの,なんてことを気にしていたが,まあそういう観方もあるでしょうけれど,私は多々単純にこの作品を愉しみたいと思うだけだ。
 そのリリーも実は,毒蝮三太夫と世帯を持っちゃうんだよなあ。
 この作品のあともう3回リリーは出てくるわけだから,結婚生活の顛末も要チェックだ。
 それにしてもシリーズ全49作を全部観たのに勢いで観た観たと言っているだけで実はその内容を良くチェックしていなかったんだなあ。
 あの倍賞千恵子のミニスカート姿なんてあのころは普通だったんだよなあ。
 そういう時代であった。
 今あんなに短いスカートをはいているミセスがいたら,あのおばさん大丈夫?なんてなりかねないものねえ。
 そういう意味でも本当に時代を感じさせられるシリーズである。
 シリーズも11作目,いつものお約束もしっかり守られ,ただただ愉しんでしまう私だった。



 王女に手を出した男は王から,女か虎か,の処分を受ける。
 男の目の前には2つの箱があり1つには女,もう1つには虎,が入っている。
 どちらに入っているかはわからない。
 男は2つのうちの1つを選ばなければならない。
 虎を選べば虎に食べられ,女を選べばその女と結婚することになる。

 自分は今まで貴賓席の女がサロメ王女であれミリアムであれ目の合図によって自分にとって正しい支持を出してくれているという大前提で考えを進めてきた。
 だがそれでいいのだろうか。
 自分は彼女たちの愛を信じていいのだろうか。

 男はミリアムという女と愛し合っていたが,王女とも一夜をともにしてしまう。
 その後王,妃,王女,ミリアム,廷臣らが入り乱れ各々が画策をしてしまって,もちろんどちらの箱に何が入っているかはわからない状態の上,本当は合図をくれるはずの貴賓席の女が曖昧な合図をするものだから,結局男は何をしたらよいかわからなくなる。 
 そんなことが延々と書いてある小説だ。
 選んだあとのことは読者にお任せということなのでしょうなあ。
 この物語の可能性として,男が王女と結婚,ミリアムと結婚,虎に食べられる,虎どうしが共食いし何事も起こらない,王女が虎に食べられる,ミリアムが虎に食べられる,という六択となる。
 読み手が何も悩んでいる必要はないと思うのだが…。
 なんとも悩ましい話である。

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 これは時系列的にはどこに入るのだろうか。
 それはともかく,どうも人類の悲劇がこの作品に端を発すると考えられる。
 機長がねえ,感染症にかかり全世界にそのウイルスをばらまくというわけだ。 
 いや,それは本作のテーマではない。
 しかし結果としてそうなる。
 認知症対策のウイルスが猿の知能を上げ,人を感染症に晒す,つまり,猿の惑星,の前哨戦ですなあ。
 それはともかく猿と人との境ははっきりしているのであり,異種の動物の知性が上がるということはそれだけで人類にとっては恐怖である。
 ただし危ないウイルスはその取扱に十分気をつけなければならないということだろう。
 取扱注意。
 ウイルスもそうだが,一体福島の原発の処理はどうなっているんだ。
 危険でないと誰が言えるんだ。
 どうも無責任すぎる。
 本作も結局私利私欲が地球を危ういものにしているということを言いたかったんだろう。
 映画の主張もよく考えて観ると人として考えさせられることがしばしばだ。
 
 

 

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 猿の惑星シリーズを時系列で観ようとすれば,第1作はこの作品なのだそうだ。
 ぼうっとして観ていると,最後,ええっ!あっ!そうか!と驚かされる。
 3050年代から1973年に戻った話で,封切り当時のメーキャップとしては精一杯だったろうなあと思わざるを得ないが,それも映画という文化を考えれば,ひとつの金字塔だろうなあ。
 銃社会アメリカならではの命のあっけなさも感じられるが,そして,赤ちゃんチンパンジーをまるでゴミのように海に投げ出すシーンもあって,あれ?と思った直後,舞台はサーカス団へ。
 第1作の自由の女神のようなショックですなあ。
 第1作は友達と映画館で観たのだが,その友達が観たあと気持ち悪くなって路上で吐いたのを思い出す。
 それもショックだったなあ。
 このシリーズもゆっくり観ていこうと思う。

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 松村達雄、 笠智衆、 八千草薫
収録時間:98分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
マドンナに八千草薫を迎え、寅次郎の恋愛教室といった趣のある人気シリーズ劇場版第10弾。死んだ香具師仲間の墓参りをして柴又へ戻った寅次郎だが、自分の部屋には大学教授が入り込んでおり…。奇妙な三角関係にも注目の一編。 (詳細はこちら
 第10作。
 これはいつものお約束から離れている作品。
 これこそ,寅,の人生が大きく変わってしまったかもしれない話で,素直に自分を立てれば,きっと,髪結いの亭主,なれたろうにねえ。
 それにしても,大らっきょに少らっきょ,か。
 よく言ったものだ。
 この二人も今やいい婆さんになって,大らっきょの方はこの間がんをカミングアウトしていたなあ。
 なによ,4時間も連れ回して…,か。
 八千草薫にとっては寅のほうが心地よかったんだろうなあ。
 この作品は異色の作品として語り継がれていくことだろう。

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 松村達雄、 笠智衆、 吉永小百合
収録時間:108分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
“寅次郎の憧れの人”ファン投票で第1位に輝いた吉永小百合をマドンナに迎えた人気シリーズ劇場版第9弾。北陸で出会った3人娘のひとり・歌子に想いを寄せる寅次郎だが、彼女は小説家の父親と恋人の狭間で悩んでいた。 (詳細はこちら
 男はつらいよ,第9作。
 この作品が基本だろうなあ。
 パターン化してきてまず夢を見て,葛飾に帰り,江戸川の堤防で大騒ぎをして,すったもんだの挙げ句また外に出て,好きな人ができ,そのあとまるで,寅さんのルール,があるかのようにふられて終わる。
 みごとですなあ,観客はわかっていても笑い拍手を送り,明日への活力にする。
 この映画は本当にみごとです。
 ふられる理由もしっかりしているし。
 毎度思うのはこの時フーテンをやめていれば…,と思うのと,そうなるとこのシリーズが49作まで行かなかったろうなということ。
 老女の若き日を観るのではなくそのときのしっかりした映像をとらえこのシリーズをたのしみたいものだ。




 第7回(2008年)「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
 ライトノベルで本賞に値するのかい,ダブル受賞で,臨床真理,に並ぶのかい,なんて感想が会ったのは確かだ。
 選ぶというのは主観が入るから,好き好きでということになろうが,果たして本作が,読み手に匹敵するミーハーの語り手,優秀な探偵,驚天動地のトリック,少しだけの人間模様があったのかは疑問だ。
 ただ,テロとか,大国の大統領の誘拐とか,興味ある素材を切っているのは面白い。
 ミステリーを語るのであれば,定型に則った作品を選定すべきだと私は思う。
 そうしないと本物のミステリー作家が育たない。
 本来ミステリー作品にアクションが必要なのかどうか。
 そもそもミステリーは知的スポーツとして育まれてきたはずだ。
 そのことを思うと今更ながら,本賞であっても物足りないものがあるのにがっかりさせられる。

セカンド・サイト (文春文庫)
中野 順一
文藝春秋
2012-09-20



 第20回(2003年)サントリーミステリー大賞受賞作。
 この作品が本賞の最後の受賞作。
 ちょうど私の父が亡くなった年で今年が17回忌ですからなあ,ミステリー大賞というものがはやらなくなってきたということなのだろうか。
 それはともかく本作は珍しく,ドラッグ絡みですなあ。
 ちょっと辛口の評価もあるようだが,読んでいて嫌味がないのはなによりではなかったか。
 ただ心に刺さる深みがなくて,時間とともに忘却される運命にあるようだ。
 今まで様々な受賞作を読んできたが,こりゃあ選ぶほうが大変ですよ。
 選んだら選んだで読み手から文句は言われるし,当然出品者からも文句が出るだろうし。
 でも読み手は期待して受賞作を読むのであるから,ミステリーを冠にする以上,せめて,読み手と同様にミーハーな語り手,優秀な探偵,度肝を抜くトリック,それをラップする人間模様という定型があるかないかだけでもチェックしてほしいものだ。



  
 第10回(2011年)「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
 やたら気障なセリフが気になってしょうがない作品。
 こういうのはミステリーとは言いませんよねえ。
 ミステリーの定型は,まず祭文がたりが必要だ。
 それは読み手に匹敵するミーハーでなければならない。
 そして優秀な探偵役。
 常人では考えられない見事なトリック。
 最後に読み手が,おみごと!,と絶賛して終える。
 読み手はそういうのを期待しているわけだ。
 派手なアクションなど何ら必要はない。
 意味のない空虚なセリフもいらない。
 練れたトリックをサラッと取り巻く人間模様もあればなおいい。
 なおミステリーのルールとして,探偵,執事,は犯人であってはならない。
 などなどの定型性を考える時,本賞にしてはちょっと規格外の,なにゆえ本作が選ばれたのかと思わざるをえない空虚な作品だった。
 

監督:山田洋次
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 森川信、 笠智衆、 長山藍子
収録時間:88分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
1、2作とメガホンをとった山田洋次が久々に復帰。TV版でさくら役だった長山藍子が美容師役で登場する劇場版第5弾。かつて世話になったヤクザの親分を訪ねた寅次郎は、今や落ちぶれた親分をみて、義理の廃れた任侠道に失望する。 (詳細はこちら
  
 前作で父親のことが未消化だったと思っていたら,山田洋次監督に変わりそのことを松山省二をしてきちんと割り切った。
 相変わらずのふられ役。
 こんなにふられてどうするの,などとも言いたくなるのだが,何回も観ているうちに寅もここでその道をきちんと歩んだら…なんて瞬間が何度も訪れているんだよねえ。
 女には完璧にふられるのだが,実は仕事は残っている,というシチュエーションを山田洋次さんは巧みに表現している。
 つまり何もかも捨てなくともいいのに,という残像感ですなあ。
 葛飾柴又からほど近い浦安の豆腐屋ですよ。
 なにも長山藍子からふられてくらいで仕事まで捨てる必要性はなかろうに。
 それに寅さん,そんなに彼女に惚れていたかね。
 まあ,それにしても,本シリーズは山田洋次監督でなければならない,という必然性を感じる一作であった。
 

監督:小林俊一
出演者:渥美清、 倍賞千恵子、 前田吟、 佐藤蛾次郎、 森川信、 笠智衆、 栗原小巻
収録時間:92分
レンタル開始日:2004-10-23

Story
TV版「男はつらいよ」のディレクター・小林俊一を監督に迎えた一編。競馬で当てた大金で、おじさん夫婦をハワイ旅行に招待しようとする寅次郎の珍騒動。“とらや”に下宿した美しい幼稚園の先生への恋心は高まるが…。 (詳細はこちら
 この作品も上記のとおり監督が山田洋次ではない。
 シリーズの頭の方でまだその定型が確立していないということもあろうが,本作では父親の存在というのも大きかったように思う。
 それがもやもやして決まらなかったような気がする。
 寅さんも栗原小巻も。
 まあいずれにしろ寅さんのふられ方はみごとだ。 
 このシリーズを観ていると,男はふられるのが当たり前みたいな感じになる。
 ふられている男にとっては精神的支柱になるのだ。 
 まあとにかくマンネリがこれほどいいものかと思えるシリーズだ。
 さあ,また観続けるぞ!

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