宇宙に対する興味は尽きない
 それはそこが自分の本当のふるさとだからと意識しているからだと思う。
 宇宙の年齢は137億歳と言われている。
 それでは、そ の前には一体何があったのであろうか。
 そのことを考えても興味は尽きないのである。
 宇宙はなお膨張し続けているとも言われている。
 去年の夏休み、孫と一緒に池袋のプラネタリウムで見た宇宙の姿は、今なお子供たちの心の中に残っているに違いない。
 こうして宇宙は親から子へ、子から孫へと語り継がれていくものである。
  夜空を見て星座というものに興味を持ったり、この宇宙の成り立ちなどを考え始めたりして、研究を始めたとて、一生かけても理解できないことだらけだと思う。
 私は、この孫達と同じ歳の時に図鑑で見た宇宙の姿は 、今、あらわになったその姿と全く違うものという感じがする。
 自分が息子たちに買ってやった 図鑑を見ても今とは全く違う姿を表しているように思う。
 それほど今の宇宙物理学は発展し、さらに真実を暴き続けるに違いない。
 期待している。



 日本物理学会編

 残念ながら現在の観測技術では宇宙初期からやってくる重力波やニュートリノを測定するのは極めて難しい。
 従って現在写真を撮れるのは電磁波のみである。
 電磁波で観測できる宇宙最古の写真、それが宇宙マイクロ波背景輻射だ。
 宇宙マイクロ波背景輻射は宇宙が38万歳の時の姿を写し出す光だ。
 重力波、ニュートリノに比べれば 随分後だが、現在の宇宙が137億歳であることを考えれば宇宙の赤ちゃん時代の写真と言える。