仏教と気づき
ケネス 田中
武蔵野大学出版会
2016-08-05


 無自性、というのが私の本質だそうだ。
 学校に入った頃から個性を叩き込まれた私達はこの仏教の教えを素直に受け取ることができない。
 大反対、こんな虚無の宗教などクソ喰らえ、葬式だけで結構だ、となるのだろう。

 ケネス田中

 すべてのものはこのように多くの部品とかそれを作った人の手とか様々なご縁が寄り集まって和合してできているもの。
 「すべてのものに固定的で不変の実体などはない、つまり「無自性」である」ということになる。

 などという解説では到底多くの人の心を鷲掴みにすることはできない。
 相手は個性主義者ですよ、逆に、すべてのものに実体があり、それがつながってまた一つのものを作る、としたほうがわかりやすいのではないか。
 無自性、などという言葉を使うからわかりにくくなるのだ。
 この、無、の切り口は、別の方面から語ったほうがよろしい。