怪奇事件の謎 (ムー・ノンフィックス)
小池壮彦
学研マーケティング
2014-07-08


 主眼が何なのかよくわからないが、とにかく不可思議なことを羅列している書である。
 まずあの酒鬼薔薇事件について、

小池壮彦

 科捜研の鑑定では少年Aの筆跡と同じとは認められなかった。
 しかし、警察は少年Aを任意で同行し、犯行声明文と筆跡が一致したと偽装して、少年Aを追い詰めた 経過がある。


と冤罪であったことを匂わせ、かと思うと、

 新しいお客さんがくることになっていたので、社員、アルバイトもエレベーターの前に並んで待っていた。
 やがて訪れたお客さんは、前日に婿が案内した 親子だった。

として、怪奇現象を紹介、そして、文化財については

 奈良県明日香村の高松塚古墳が発見以来、久々にマスコミを賑わせたのは 2004年6月のことである。
 明日香美人と呼ばれた壁画がカビの繁殖によって無残に劣化していた。
 類似の古墳でカビ対策に失敗したのは高松塚 だけである。
 (略)
 一部で囁かれたのは祟りの噂だった。

と祟りを匂わす。
 冤罪と霊的現象と祟りでは、並び立たないのではないか。
 少なくとも冤罪については、科学的に立証しなければならずまたしたからこそ少年エーが少年法、刑事訴訟法によりつまり、法的にしかるべく処理されたわけで、問題視することはできない。
 霊的現象については、多くの目撃者がいる以上、否定することはできない。
 高松塚古墳壁画の劣化は当時の文化庁職員の凡ミスである。
 これらをすべて一列に並べたのでおかしなことになっているのだが、その一つ一つを詳細に語ればまた別の読み物になったものと思われる。