ミステリではよくある離れ小島。
 そこに大学ミステリ研究会のメンバーが訪れるが、
 

 お前たちが殺した千織は私の娘だった。

とのおふれがメンバーになされる。
 犯人の動機は



 千織の生家である角島の青屋敷。
 そこで彼女の両親が巻き込まれた惨劇。
 自分達の好奇心を満足させるためにその島へ渡る彼ら6人の罪人。
 その構図は彼らの全てを何か鮮明な色彩でもって塗りつぶし粛清してやりたいという衝動を煽り立てずにはおかぬものがあった。
 最初は角島で6人を殺しその後自らも死のうと考えた。

というもの。 
 実は得意技の速読をしてわかったつもりだったが、全く理解をしていなかったという私のお粗末でもう一度読み返し、なんとなくそのストーリーはわかったものの釈然としない。
 で、この話もまた叙述といわれるのだが、結局叙述=独善、ということになるのか。
 ミステリとはかくも奥が深いということであり、ひまつぶし(ひつまぶしではないぞ)で読むものではないのだぞ。
 叙述とは独善だがそれでも読み進めるべき価値のあるものでもあると思う。