夕顔絵夢二郎の江戸ハブ日記

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カテゴリ: 著者 な行

誘拐犯の不思議
二階堂 黎人
光文社
2010-07-17


 まあそれにしてもトリックは数多編み出されるわけで、しかしながら、出尽くした感もある中いかにして読み手の目を誤魔化すかということなのである。
 ここに著者の考えがある。


 そうですね。
 正直に言えば心霊現象と言われるもののほとんどは眉唾だと考えていいでしょう。
 つまり心霊写真や空飛ぶ円盤などを写した写真も人工的に作ったものだと考えた方が無難です。
 念のために言っておきますが僕は頭から未知なるものを全て否定するものではありません。
 幽霊、妖怪、 UFO、 宇宙人 、UMA などについて趣味的に想像したりそうしたものの正体を情報を得て探ったりすることはとても楽しいことです。
 それで僕たちをハッピー・グレート・ワンダフルな気分にさせてくれることもありますからね。

 というもの。
 つまり不思議に思えるものをいかにして解明するか、これがミステリ作家の本懐とでもいうのか。
 本件は


 何度も言ってるだろう。
 俺はあの誘拐事件を警察沙汰にするつもりはないのだ。
 そしてもう一つの理由はこの堀田洋一は彩子を救出した3日後に死体となって見つかっている。
 お台場の海に死体が浮かんでいたんだよ。
 つまり手がかりはそこで途絶えてしまったわけだ。

奇術的なトリックを駆使し、アリバイ的にありえない者が犯人になると言う話になるのだ。
 そのトリックは、買い、だが、ストーリーとしては、いまいち、かな。

東尋坊マジック (実業之日本社文庫)
二階堂 黎人
実業之日本社
2015-03-06


 この作品は2つの事件を巧みに混ぜ合わせた佳作である。
 名探偵、サトル、のシリーズだ。
 荒削りだが着眼点が面白い。
 まず最初の死体発見のシーン。


 「うっ。これは…さ、殺人、だ…」
と敬一郎は呻き声ととともに呟いた。
 そうだ。絞殺だ。
 縊り殺されたのだ。
 間違いない。 
 この女は…。
 そして一人目の犯人の犯行宣言。



 二人の女を殺したのは、オレだ。哀れなあの女たちを、オレが解放してやった。魂を救済してやったのだ。                    〈冥妖星〉
 その犯行地は



 無論、冥妖星の犠牲者が発見された海岸ばかりである。
 (略)
 やや右上がりの直線の上に死体遺棄現場の海岸が全て存在したからである。
 とほぼ宮城県石巻市と新潟県新潟市を結んだ線上の海岸である。
 これにもう一つの事件がかぶさってくる。
 拳銃が絡んでくるのだが、そのトリックはとても面白い。
 ただね、拳銃の刻印が削り取られているあたりはどうも素人っぽい。
 それから、海岸の件、本の中では地図上に線が引かれて表現されている。
 実はこれ、今を去ること45年以上前、霊感豊かな父のおばから予言されたことがあって、それが、あなたは仙台と新潟を結んだ線上の大学に行く、というものだったことから、はっとして、抜きが期したのである。
 ちなみに本件の犯行地はすべて鳴き砂で有名な海岸であった。
 それから、結局仙台と新潟を結ぶ線上の大学に私は行かず東京水道橋の日大に進学したのだった。 



 所謂叙述ミステリーだね。
 叙述のために角田という女警を頻繁に登場させ犯人の条件の女という部分に読み手を誘わせる。
 この段階で読み手はすっかり騙されてしまっている。
 そして角田は必要以上に動き続け事件の解決ではもうこの女だみたいな結論に至る。


 容疑者の勅使河原良平は捜査段階で一連の殺人を認める供述を行い容疑をおおむね認めた。
 ただし最後の一件については刑事に自白を強要されたと否認し第2回公判は12月2日になる予定。 
 この最後の一件という著者の提案はここまではフェアなのである。


 こいつは豚だ。
 社会の害毒だ。
 世の中の害虫だ。
 元大蔵省事務次官の美濃部貞治に死を与える。
 こいつの腐った心に見合った醜い死を。
 こいつはスキー・リゾート・スノーランド猪苗代のオーナーという立場で開発に際して税金や公的資金を甚だしく悪用し大手ゼネコンと組んで大いに私服を増やした。
 そして県や町や善良なる市民に多大な損害を与えた。
 俺は許さない。このブタめ!
 処刑してやる。
 制裁してやる。
 完全に葬ってやる。 
 この死者に対する犯人の手紙,それ以上に著者の豊かな能力を感じるのは私だけではない。
 とにかく最後の一行,ここに本作の意義が見いだせる。

野崎洋光の一膳ごはん
野崎 洋光
家の光協会
2010-08-27


 この本を読んで次の,塩トマトご飯,を作ったが,

◎ 塩トマトご飯
1 トマトはヘタを取り1cmの角切りにする。
  生姜はみじん切りにしさっと洗って水気を切る。
2 ボウルにトマトと塩を入れて少し置き,生姜を加えて混ぜる。
3 茶碗にご飯を盛り付けて2を汁ごとかけ青じそを乗せる。


そんなにおいしいものではなかったな。
 それで今は作っていない。
 白いご飯ならわからないが,玄米ではマッチしない。
 塩トマトを単体にしてサラダ的に食べるのはありだと思う。

セカンド・サイト (文春文庫)
中野 順一
文藝春秋
2012-09-20



 第20回(2003年)サントリーミステリー大賞受賞作。
 この作品が本賞の最後の受賞作。
 ちょうど私の父が亡くなった年で今年が17回忌ですからなあ,ミステリー大賞というものがはやらなくなってきたということなのだろうか。
 それはともかく本作は珍しく,ドラッグ絡みですなあ。
 ちょっと辛口の評価もあるようだが,読んでいて嫌味がないのはなによりではなかったか。
 ただ心に刺さる深みがなくて,時間とともに忘却される運命にあるようだ。
 今まで様々な受賞作を読んできたが,こりゃあ選ぶほうが大変ですよ。
 選んだら選んだで読み手から文句は言われるし,当然出品者からも文句が出るだろうし。
 でも読み手は期待して受賞作を読むのであるから,ミステリーを冠にする以上,せめて,読み手と同様にミーハーな語り手,優秀な探偵,度肝を抜くトリック,それをラップする人間模様という定型があるかないかだけでもチェックしてほしいものだ。

乱反射 (朝日文庫)
貫井徳郎
朝日新聞出版
2013-12-07




 第63回(2010年)日本推理作家協会賞受賞作。
 様々な事柄が絡み合って結果的に幼い子が死んでしまうのだが,その一つに勝手に道路に乗り捨てた車の問題があった。

  渋滞の原因は道路に乗り捨てられた車でした。
 前で見ていた人の話によれば車庫入れがうまくできないことに苛立った運転手がその場に車を放置して家の中に入ってしまったのだそうです。
 結局見かねた人が車庫に入れてあげて大渋滞は解消されましたが,私の記憶ではざっと15分ばかりは止まり続けていなければなりませんでした。
 もちろん救急車も同様です。
 救急車はサイレンを鳴らしていましたから一刻を争うのだろうなと私は見ていて思いました。
 今から考えればおそらくあの救急車にあなたの息子さんが乗っていたのでしょう。


 しかしそれ以前に主人公もまた身勝手な行動をしていた。

 あああああああああ。
 体がガクガクと震え始めた。
 口からは意味をなさない声が漏れる。
 あの時の自分は誰かに似ていないか。
 そうだ。
 加山が恨み,心の中で非難し続けた人々と同じだ。
 己のちょっとした都合を押し通し,それが巻き起こした波紋の責任など取ろうとしない人達。
 自分だけがよければいいと考え,些細なモラル違反を犯した人たちはゴミをサービスエリアで捨てた加山と同類だ。
 加山もまた彼らと同種の人間だったのだ。


 それにしても作者たちの脳の中というのは本当に色々なことが醸し出され,すごいもんだなと感心してしまう。
 それはひどい妄想とでもいうのだろうか,私が考えもつかないようなことを作者は次から次へと想像し創作し文章に変えてしまい,それはまた私が読んでさまざまな想像をして映像化してしまう。
 小説は自分が自分で映像化して自分の心の中に映画を作ってしまうものである。
 だから今私は気づいたのだが,小説は映画に勝ってしまう。
 あれほど映画が好きだった私だが,今は小説の世界にのめり込んでしまっている。

夏井いつきの超カンタン!俳句塾
夏井 いつき
世界文化社
2016-07-20



 夏井流の句作はまず俳句の種を作るということから始まる。
 季語を選ぶのはあとである。

 ここでなぜ季語から作らないのかということを考えてみます。
 季語を先に決めてしまうと初心者ほどその季語のイメージに引きずられてどうしても季語の状態を説明するような句になってしまうのですね。
 そうすると類想類句(似たり寄ったり)の句のオンパレードになりがちです。
 ですから自由に発想して選んだもらうためにも俳句の種を先に作ることをお勧めしているのです。


 そして夏井先生の言う自由な発想とはカメラ撮影なのである。

 これをカメラ(映像)のテクニックにたとえてみましょう。
 ズームインしてボールペンの細部までとらえる。
 ズームアウトやパン(カメラを左右上下に動かす)してボールペンと机や部屋などの位置関係を示したり,周辺の様子を広範囲に映し出すという風になります。


 昔カメラを使っていたように周辺を見,俳句の種,を作る。
 これが夏井流である。

超辛口先生の赤ペン俳句教室
夏井 いつき
朝日出版社
2014-11-29



 高校時代私は文芸部に在籍し,それこそ発想自由な俳句を作り続けていた。
 そのことについて先生は何も言わなかった。
 今日記に毎日俳句を入れている。
 もう自由な発想などない。
 俳句の本を読めば読むほど難しくなるのだ。
 

 俳句を作るとは類想類句を避けオリジナリティーのある発想や言葉を見つけ出す言葉のパズルのような作業なのです。
 ※ 類想類句:イチョウの葉が貼りついている「黄色のじゅうたん」
        子供の小さな手を見ると「モミジのような手」


 などという言葉に勇気をもらい一生懸命句作に励んでいるのだが,そうそううまくはいかない。
 去年一年で,これは!なんて俳句は作れなかったように思う。
 それでも私は俳句を作り続ける。
 そして今

 基本型
1 まず,季語とは関係のない12音のフレーズを作る。
  私は,季語とは関係のない12音のフレーズを,俳句の種,と呼んでいる。
2 1,のフレーズにあった季語を探す。
3 12音のフレーズには季語に当たる言葉を入れない。
4 12音のフレーズが楽しそうならば楽しそうな季語を,悲しそうならば悲しそうな季語を選ぶ。


の基本型にのっとって一生懸命句作に励んでいるのだ。

野崎洋光の一膳ごはん
野崎 洋光
家の光協会
2010-08-27



 今日は,松前漬け,と,うにもどき,の2品。
 これまでの結果,鍋で200mlの玄米を炊き,鮭のふりかけ,小松菜のふりかけ,牛肉のしぐれ煮,いかにんじんなどができるようになった。

 松前漬け
1 人参40gは4センチ長さの細切りにする。
2 鍋に漬汁(水80ml,酒20ml,みりん40ml,醤油60ml,砂糖20g)の材料を合わせ,ひと煮立ちさせてさます。
3 ボウルに松前漬けの素と人参を入れ2を注いで,ざっとかき混ぜ3時間ほどおいて味をなじませる。

  うにもどき
1 たらこ1/4腹(20g)は縦に切り目を入れ身をかきとる。
2 小鍋に卵黄を溶きほぐし薄口醤油で調味する。
3 2の鍋を60℃くらいの湯煎にかけ絶えずかき混ぜながら火を通す。
  卵黄が少し固まりかけてきたらたらこを加えさらにかき混ぜてクリーム状にしあげる。

 松前漬けの素を探すのと湯煎が難しそうだが,チャレンジしてみたい。

保存食と常備菜
中村 佳瑞子
メトロポリタンプレス
2012-05-24


 朝ごはんを玄米ご飯にしてまだ何日もしていないので体調がどうの体重がどうのという段階でもない。
 それよりも妻が正職に就き早番のときは5時起きなので眠くてかなわない。
 久しぶりに孫と野球をしたら,右足ふくらはぎが肉離れのちょっと手前くらいになり,一晩したら,少しは良くなったみたいだ。
 作った小松菜のふりかけは全部食べてしまった。
 また何かごはんの友を作らなければならない。
 今日の抜き書きは,

牛肉の生姜煮
牛コマ300g,生姜1かけ,水2/3カップ,醤油大4,酒大2,みりん大1
1 生姜は皮をむいて薄切りにし,水に5,6分つける。
2 鍋を熱し,牛肉を入れてカラ煎りし脂肪が溶けたら,1と水を加える。
3 2が煮立ったら,火を弱めて浮いてくるあくを丁寧にすくい,醤油,酒,みりんを入れて中火で煮る。
  煮汁がほとんどなくなるまで焦がさないように煮詰める。


鮭のマリネ
鮭4切れ,玉ねぎ1/2個,ピーマン2個,レモン1/2個,人参1/3本,塩コショウ小2,小麦粉1/2カップ,サラダ油適量
マリネ液(酢1/2カップ,砂糖大1,塩小1,こしょう少々,ローリエ1枚,サラダ油1/3カップ)
1 鮭は1口台に切って塩コショウする。
2 玉ねぎとピーマン,レモンは薄切り,人参は千切りにする。
3 器にマリネ液を合わせて砂糖を溶かし,2野菜を入れて混ぜ合わせる。
4 1に小麦粉をまぶして油で揚げ熱いうちに3につける。 

の2つ。

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