夕顔絵夢二郎の江戸ハブ日記

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カテゴリ: 著者 や行



 さて世の中には様々な料理法があるが,最近はまっているのがこの,山本式弱火調理法である。
 まず基本であるが,レタスを例にとると

☆ 山本式基本の作り方
  レタス
1 下準備をする(レタス1/4個,オリーブ油大1,塩1つかみ)。
  レタスは洗って芯を取り手でちぎる。
  または切る。
  予熱をしていない鍋にオリーブ油をひき塩をふる。
2 野菜を 入れて蓋をする。
  レタスの一部を入れて塩と油を鍋全体に広げるようになじませる。
  残りのレタスを入れぴったりの蓋をする。
3 3分弱火にかける。

というもので,ポイントは塩梅,塩をふりすぎず,また,少なくとも美味しくならないので,その塩加減が重要だ。
 次に著者がいうベスト5。

☆ 山本式ベスト5の野菜
1 レタス
2 もやし5分
3 ピーマン3〜5分,2,3個
4 キノコ5〜8分,200g
5 小松菜1把,オリーブ油大2,塩1つかみ, 茎を3分加熱,葉を乗せて3分加熱

 ということですな。
 このほか旬の野菜,今なら菜の花,もいいですよ。

酒場詩人・吉田類の旅と酒場俳句
吉田 類
KADOKAWA/角川マガジンズ
2014-02-14


 まずは健康飲みの秘訣。
 健康飲みの秘訣
 飲めば歩く。
 文豪井伏鱒二は酒豪として有名で朝に至っても紳士然として飲み続けたと言う。
 (略)
 夜風を受けながら歩けば循環系の機能も高まったに違いない。
 文豪は酒も恋も95歳の長寿のうちに全うしたと思われる。
 どそうな。
 それからハイボールの由来。
 ハイボール。
 なんたってルーツはアメリカ大西部の鉄道駅だ。
 当時の旅人は喉が渇けば炭酸飲料水を飲んだ。
 その,炭酸水を売ってるぞ,という合図に小さなアドバルーン,気球を上げていた。
 つまり高く上がった(ハイ),バルーン(ボール),ハイボールってことだ。
  
 ってことだそうで…。
 それにしても著者は達者ですなあ。
 テレビの酒場放浪記を観ていると本当に美味しそうに酒を飲んでいる。
 酒を飲むのが仕事ですもんなあ。
 私にとって酒は報酬系であります。
 だからむやみやたらに飲むのではなく,その日の仕事が無事終わった報酬に適量飲む程のものなのです。
 報酬系として上手に操ることができればやはり酒は百薬の長と言うことになるでしょう。



 王女に手を出した男は王から,女か虎か,の処分を受ける。
 男の目の前には2つの箱があり1つには女,もう1つには虎,が入っている。
 どちらに入っているかはわからない。
 男は2つのうちの1つを選ばなければならない。
 虎を選べば虎に食べられ,女を選べばその女と結婚することになる。

 自分は今まで貴賓席の女がサロメ王女であれミリアムであれ目の合図によって自分にとって正しい支持を出してくれているという大前提で考えを進めてきた。
 だがそれでいいのだろうか。
 自分は彼女たちの愛を信じていいのだろうか。

 男はミリアムという女と愛し合っていたが,王女とも一夜をともにしてしまう。
 その後王,妃,王女,ミリアム,廷臣らが入り乱れ各々が画策をしてしまって,もちろんどちらの箱に何が入っているかはわからない状態の上,本当は合図をくれるはずの貴賓席の女が曖昧な合図をするものだから,結局男は何をしたらよいかわからなくなる。 
 そんなことが延々と書いてある小説だ。
 選んだあとのことは読者にお任せということなのでしょうなあ。
 この物語の可能性として,男が王女と結婚,ミリアムと結婚,虎に食べられる,虎どうしが共食いし何事も起こらない,王女が虎に食べられる,ミリアムが虎に食べられる,という六択となる。
 読み手が何も悩んでいる必要はないと思うのだが…。
 なんとも悩ましい話である。




 第7回(2008年)「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
 ライトノベルで本賞に値するのかい,ダブル受賞で,臨床真理,に並ぶのかい,なんて感想が会ったのは確かだ。
 選ぶというのは主観が入るから,好き好きでということになろうが,果たして本作が,読み手に匹敵するミーハーの語り手,優秀な探偵,驚天動地のトリック,少しだけの人間模様があったのかは疑問だ。
 ただ,テロとか,大国の大統領の誘拐とか,興味ある素材を切っているのは面白い。
 ミステリーを語るのであれば,定型に則った作品を選定すべきだと私は思う。
 そうしないと本物のミステリー作家が育たない。
 本来ミステリー作品にアクションが必要なのかどうか。
 そもそもミステリーは知的スポーツとして育まれてきたはずだ。
 そのことを思うと今更ながら,本賞であっても物足りないものがあるのにがっかりさせられる。

一千兆円の身代金
八木 圭一
宝島社
2014-01-10



 第12回(2014年)「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
 そもそも受賞時の題名が,ボクが9歳で革命家になった理由,だ。
 つまりこれが,大ヒント,なのである。
 この賞は当たり外れが少ないのだが,どうもこの作品は好きになれない。
 私の評価は凡作だ。
 なぜならその大ヒントに納得がいかない。
 ウエブの世界についてなんたらかんたらなのだが,その上部の世界はブログを飛び越して,即時性のある短文ものとか,動画が普通になっているというのに,だらだらとした日記文なんてとてもじゃないが現代に合わない。
 そもそもこの作品の10年前なら,ブログの世界なんだろうが,現代は,いわゆる,SNSの世界,だ。
 まあねえ,最初から政治的な事件なのだから,ミステリーであっても最後まで政治的であってほしかった。



 さて常備菜は,浅漬け,鮭の南蛮漬け,鮭のちゃんちゃん焼き風,牛肉のしぐれ煮,豚肉の塩麹漬け,小松菜のおひたし,きんぴら,やみつきキャベツ等々ができるようになったが,さらなる高みをもとめて

◎豚肉と小松菜の中華あえ
材料:豚うすきり肉200g,小松菜2株,長ネギ1/3本,A(白すりごま大2,胡麻油大1,醤油小2,顆粒中華だし大1/2,塩コショウ少々)
 保存容器に豚うすぎり肉と長ネギ,Aを入れてまぜ平らにならし小松菜を乗せる。
1 凍ったままふんわりラップで4分加熱。
2 半解凍状態で一度まぜふんわりラップでさらに4分加熱しまぜる。  



◎油揚げのネギ味噌サンド
材料:油揚げ2枚,長ネギ1本,A(味噌,みりん各大1,胡麻油小2,七味少々)
 保存容器に油揚げ1枚分を敷いて混ぜ合わせたAをぬり,長ネギを乗せる。
 残りの油揚げをかぶせる。
 凍ったままふんわりラップで4分加熱。

の2つをレパートリーに加えたい。
 でこれらは冷凍保存が原則のようですなあ。
 こういう常備菜のレパートリーが増えるのはとても楽しいことだ。
 今は夜も毎日まず私がこれらの常備菜をもとに食卓を飾っている。
 そんな毎日である。




 第51回(平成17年)江戸川乱歩賞受賞作。
 日本推理作家協会賞受賞にも負けない秀作である。
 江戸川乱歩賞は新人賞であるから,そのことを考えても作者の凄さがわかる。
 さて本作であるが,少年犯罪の限界についての考察でもある。
 そこに様々な人間模様を入り乱れさせて大きなドラマに仕立て上げている。
 いわば社会はミステリーでもある。
 この作品が書かれた時代は現代と違いまだまだ少年犯罪華やかなりし頃であった。
 だからこそ作者が大きな問題として取り上げたのである。
 本作に貫井という記者が登場としてくるが,彼は元法務教官という役回りでさて少年犯罪は裁かれるものなのかそれとも少年を保護すべきなのかという大きな課題を主人公桧山とともに語らせているのだ。
 被害者,被害者遺族にとってはとてもつらい話になり,少年といえども許しがたいということになろうが,その少年の前途を考え保護するという現行法制はまたよく考えられたものとも言える。
 法的には少年は守られるべきものなのである。
 しかしながら多くの重大な少年犯罪を経験した社会はそのような方をお菓子ts法に円には刑罰すら与える法制にも変革してきたのだ。
 少年はただただ守られるべきものではないということ。
 少年法は少年が何をしても許されるという少年犯罪者の護符ではない。
 それが徹底されるまで少年法は進化していくべきものであると考える。

折れた竜骨 上 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
2014-07-14


折れた竜骨 下 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
2014-07-14







 第64回(2011年)日本推理作家協会賞受賞作品。
 これまた不可思議な世界の話だが,コンセプトは犯人捜し。
 そしてまた私にとっては許しがたいルール違反,こう書くと謎解きも終わってしまうんだけど,なんかそんな雰囲気があって,それからつまり最後の祭文がたりはきっとそういう方向ではないかと思えて,そしたらそのとおりで…。
 そんなことばかり書いていたら,なんか残念な作品ということになるのかなあ。
 読み手は審査員のような方だけではない。
 私のように楽しみたいものもいるわけでそうしたらもう少しわかりやすさも必要じゃないかとも想うのだが,読み手の想像力も大切なわけで,つまりこの書き手vs読み手の闘いということになるんでしょうなあ。
 この作品が冒頭の賞でさえなければ面白いと想うのだが,なまじ賞など取るものだから,辛口の批評にもなるというわけだ。
 この独特の世界を読み手は短時間にとらえなければならないのだ。
 書き手の取材も大変だろうが,読み手の理解も非常に大切で,小説というのは実に書き手と読み手が絶妙に理解し合わなければならない世界なのだ。






 第55回(2002年)日本推理作家協会賞受賞作品。
 実に饒舌な大作。
 作品の中にもう一つの作品があるのだ。
 それも丁寧に読んでいかないと正解にたどり着かないのだ。
 黙忌一郎と言う探偵はその2つの作品を行き来する,検閲図書館,と称されるひとで,本作の解明に当たる。
 2つの作品間には50年もの年月が存在する。
 そこに謎を仕掛けるという途方もない発想であるが,整合性があり,立派なミステリーに仕上がっているのだ。
 本作の表紙なんかにも書いてあるから,遠慮なく書くが,ビルの屋上から飛び降りた人がひらりひらりと宙を舞う,なんてところから,この作品は眉唾ものと心得よ!という作者に対する読み手の心理が発生するのだ。
 その件についてはというよりその件があるからきっと害者が云々…だろうなと思っていたら,案の定でしたな。
 暗号,これは速読する者にとっては拷問以外の何者でもない。
 とにかく読み進めるほかはないのだ。
 それからパラレルワールドが存在するかどうかの問題。
 それをあるなんて考えてはいけません。
 ミステリーではそれを作るものなのです。
 それがミステリーであり,そのトリックを見抜くのが読みての役割。
 宙をひらひら舞う自殺者とパラレルワールドの接点,なんと簡単なトリックでしょうか。
 そしておもった。
 読み手は良きワトソンたれと。
 私達読み手はまず作中の名探偵殿の良き助手でなければならない。
 これがミステリー読みの基本ではなかろうか。

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
柳 広司
KADOKAWA / 角川書店
2014-12-05



 第62回(2009年)日本推理作家協会賞受賞作。
 本作は日本の諜報機関D機関のスパイの話である。
 もしスパイが囚われの身になった場合は 

 伊沢が D機関で学んだものは例えば
 ーどんな情報も簡単に教えてしまうのは上策ではない。最初はいかなる罪状も否認せよ。即座に認めればかえって怪しまれることになると言った逮捕初期段階の対応から
 ー相手がどの程度情報を握っているのかを探りだせ。自分からは喋るな。相手に喋らせろ。相手が安易に暴力を用いる場合はかえって証拠は少ない。
 ー相手を怒らせて圧力に屈する形でゆっくりと喋り始めること。その方が信用されやすい。
 ーあくまで尋問側が自分たちで探りだした形に持っていくこと。そのためにはわざと煩雑に喋って混乱させる。ある部分を忘れたと言って語り残す 。


というようになっており,さらに

 しかし実際はD機関のものが暗号を打電する場合は必ず一定の割合で打ち間違い(ミスタイプ)を入れる取り決めになっているのだ。
 一字一句ミスなく打たれた暗号電文はその電文自体が敵中の事故,捕らえられた,救助を要請する,を意味していたのだ。
 むろんこの情報は階層化された意識の最下層,実際には殺されるまで引き出されることのない一番奥に叩き込むことが要求された。


などということもあるそうだ。
 本作は長編というよりも連編で全五章から成り立つ。
 それぞれが独立した話になっているが,前提にはD機関のスパイの話なのである。
 このような諜報機関については我々は何も知らない。
 従って作者が書いてあることが真か嘘かもわからないけれども,確かにありそうな話だと思う。
 スパイは死んではいけないし殺してもいけないというようなそういうポリシーが生々しくてよかった。
 現代はさらにこういう諜報戦の時代になっているのではなかろうか。
 綺麗事でスパイを養成しないというようなことがあってはならないのではなかろうか。
 少なくとも敵対する相手からの情報を取得することは非常に重要なことだと思う。

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