「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの出版秘話に基づく本格ミステリー。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時出版のため、9ヵ国の翻訳者がある洋館に集められた。翻訳者たちは外部との接触が禁止され、日々原稿を翻訳するが…。 (詳細はこちら)
映画も小説も先入観念を持たないようにしている。
つまり予習はしない。
したがって本作も開いてみるまで洋画という概念はなかった。
洋画はできるだけその映画の母国語で観て字幕で理解したいと思っているが、妻と一緒に観るときは吹き替えを利用する。
そんなことで勢い洋画の量が減っている。
学生時代はほとんど洋画だったのだが…。
さてそれはともかく本作は、なんと字幕のみ吹替なしだったのだ。
しかも英語でなく仏語だった。
ますます分けがわからない話が進んでいくわけだ。
それでも仏語の心地よいリズムに引き込まれていく。
いつの間にか真剣に魅入っている私がいた。
いやあ、それにしてもすごい作品だ。
厳重な警備のもとなぜ作品の内容が漏洩したのか。
その仕掛けは陳腐なものではない。
うむ日本映画も洋画に追いついたなどと思っていたバカは私だった。
これほど入念に練り上げられた映画は日本にはない。
なぜ9人の翻訳家にさえまだ明らかにされていなかった最後の章が公開されているのか…。
ついつい言いたくなるけれどこのことは本作を観る前の人には絶対内緒だ。
ただヒントだけは残しておきたい。
これは私が気づいたことだ。
つまり地下鉄内でのカバンのすり替えシーンでカバンのすり替えがあったかどうかのシーンがボケていること。
大きなヒントである。
いやあ、それにしても映画って本当にwonderful!