あれから1週間、月も変わりネットでの視聴期間も終わったので、公演リハーサルに向けて書いた演出メモを公開します。どなたかが「多重性」という言葉を使ってあの公演を評していただいてましたが、見事に言い当てられてしまいましたw 物語や楽曲の世界観を薄皮を重ねるように幾重にも重ねたつもりでした。なので、実際の舞台も多層レイヤーで、と考えていたのですが、こちらは諸般の事情で実現できませんでした。まあ、力不足です。すいません。
<演出メモ>(原文ママ)
幕開け
伊達娘恋緋鹿子・火の見櫓の段
恋人に会いたい一心で、大罪となることも厭わず半鐘を打ち鳴らすお七。江戸の女性の情念を櫓に立つ、お七ならぬお三九(おミク)を通して描きます。演じるのは初音ミクに模した人形=初音ミク・人形版です。舞台最前部に張った紗幕には、浄瑠璃の床本を投影します。
大江戸ジュリアナイト
江戸つながりの選曲。重く沈んだ場面を反転させ、大衆文化が花開いた江戸末期の華やかさを、着ぐるみの2人が歌って踊ります。
古書屋敷殺人事件
曲の冒頭、紗幕を振り落とすことで、幕末から明治へ切り替わりを表わします。軽快なメロディに載せてCGの初音ミク登場。探偵に分した与兵衛人形も登場し、CGミクと文楽人形の掛け合いを繰り広げます。文明開化のイメージをここに託しています。
ヒバナ
文楽で言うところの「切り場」にあたります。ステージではCGのミクだけが歌って踊りますが、男と女の間に徐々に不穏な雰囲気が漂ってきたことを、背景映像などを通して描きます。
螺旋迷宮
男女の諍いが殺人事件に至るアクトシーンです。後ろでCGミクが歌いながら、ステージでは与兵衛人形とミクナノーが緊迫した争いを演じます。ラストで、与兵衛の脇差しがミクナノーを刺そうとしますが、それを奪ったミクナノーい刺し返され、両者その場に倒れます。ラスト30秒は白く発光するLEDの前で演じるシルエット演出となります。刺殺シーンは、「明治一代女」の名場面にひっかけています。
Adam
愛する人を失った戸惑いをCGミクが歌い上げます。歌詞の中の「どうか繋ぎとめて。ねえ、その隣に。」に思いを込めて。2コーラス目が終わってサビに移るところで全出演者(人形、ミクナノー、KAITOダヨー、アンサンブル)が登場し、サイリウムを振って会場と一体となります。
(アンコール)
カンタレラ
「どうか繋ぎとめて」の願いが1本の糸で結ばれ、彼女の夢の中で愛する人とダンスを踊ります。ミクナノーと文楽人形の本邦初のソーシャルダンスです。ゆったりとしたアウトロで永遠に紡がれた愛しい時間を表現します。
千本桜
フィナーレ。カンタレラの余韻をつんざく激しい三味線の音から千本桜へ突入します。演者、会場一体となって盛り上がり、曲終わりに銀テープを華やかに打ち上げて大団円となります。
<演出メモ>(原文ママ)
幕開け
伊達娘恋緋鹿子・火の見櫓の段
恋人に会いたい一心で、大罪となることも厭わず半鐘を打ち鳴らすお七。江戸の女性の情念を櫓に立つ、お七ならぬお三九(おミク)を通して描きます。演じるのは初音ミクに模した人形=初音ミク・人形版です。舞台最前部に張った紗幕には、浄瑠璃の床本を投影します。
大江戸ジュリアナイト
江戸つながりの選曲。重く沈んだ場面を反転させ、大衆文化が花開いた江戸末期の華やかさを、着ぐるみの2人が歌って踊ります。
古書屋敷殺人事件
曲の冒頭、紗幕を振り落とすことで、幕末から明治へ切り替わりを表わします。軽快なメロディに載せてCGの初音ミク登場。探偵に分した与兵衛人形も登場し、CGミクと文楽人形の掛け合いを繰り広げます。文明開化のイメージをここに託しています。
ヒバナ
文楽で言うところの「切り場」にあたります。ステージではCGのミクだけが歌って踊りますが、男と女の間に徐々に不穏な雰囲気が漂ってきたことを、背景映像などを通して描きます。
螺旋迷宮
男女の諍いが殺人事件に至るアクトシーンです。後ろでCGミクが歌いながら、ステージでは与兵衛人形とミクナノーが緊迫した争いを演じます。ラストで、与兵衛の脇差しがミクナノーを刺そうとしますが、それを奪ったミクナノーい刺し返され、両者その場に倒れます。ラスト30秒は白く発光するLEDの前で演じるシルエット演出となります。刺殺シーンは、「明治一代女」の名場面にひっかけています。
Adam
愛する人を失った戸惑いをCGミクが歌い上げます。歌詞の中の「どうか繋ぎとめて。ねえ、その隣に。」に思いを込めて。2コーラス目が終わってサビに移るところで全出演者(人形、ミクナノー、KAITOダヨー、アンサンブル)が登場し、サイリウムを振って会場と一体となります。
(アンコール)
カンタレラ
「どうか繋ぎとめて」の願いが1本の糸で結ばれ、彼女の夢の中で愛する人とダンスを踊ります。ミクナノーと文楽人形の本邦初のソーシャルダンスです。ゆったりとしたアウトロで永遠に紡がれた愛しい時間を表現します。
千本桜
フィナーレ。カンタレラの余韻をつんざく激しい三味線の音から千本桜へ突入します。演者、会場一体となって盛り上がり、曲終わりに銀テープを華やかに打ち上げて大団円となります。