旧ロシア・ソ連海軍報道情報管理部

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ロシア海軍海賊対処部隊、セーシェル訪問

現在、アデン湾において海賊対処任務に就いているロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊は、インド洋セーシェルを訪問しました。

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ウラジオストク、3月2日(ロシア通信社ノーボスチ)

ロシア太平洋艦隊ウダロイ級駆逐艦は、親善訪問のためセーシェルヴィクトリア港に到着した。
同艦隊のスポークスマンは述べた。

現在アデン湾において海賊対処任務を遂行している「アドミラル・トリブツ」は、3月5日までセーシェルに滞在する。

「この訪問は、海賊により乗っ取られた商船を救出する訓練で完結します」
ローマン・マルトフ1等海佐(キャプテン・1ランク)は述べた。
「この演習には、ロシア海軍歩兵部隊も関わります」

「アドミラル・トリブツ」給油船「ペチェンガ」救助曳船から成るロシア太平洋艦隊任務部隊は、1月12日にアデン湾に到着して以来、幾つかの商船コンボイを護衛した。

ロシア海軍の任務部隊は、通常はウダロイ級駆逐艦に率いられ、このエリアにおいて交代で作戦を行なう。

ロシア軍艦は、ロシアが同海域の国際海賊対処任務に参加した2008年以降、成功裏に様々な国の130隻以上の商船を護衛し、ソマリア沖の海賊出没海域を通航させている。
(2012年3月2日13時42分配信)


今回は、いつもの『ロシア通信社ノーボスチ』ロシア語版ではなく英語版の記事を翻訳しているので、記事中で使用されている用語が異なります。

ロシア語版:大型対潜艦Большой противолодочный корабль 
英語版:駆逐艦destroyer

ロシア語版:艦艇支隊отряд кораблей
英語版:任務部隊task force


「アドミラル・トリブツ」を旗艦とする現在の海賊対処部隊は、2011年12月10日にウラジオストクを出港しました。

そして、2012年1月15日からアデン湾における海賊対処任務(商船団護衛)を開始しました。


今回の海賊対処部隊指揮官は、ロシア太平洋艦隊第44対潜艦旅団司令イリダル・アフメロフです。
アフメロフ氏は、以前にも海賊対処部隊指揮官としてアデン湾へ2回行っています。

2010年5月5日、イエメン沖でソマリア海賊に乗っ取られたロシアのタンカー「モスクワ大学」を救出した時の指揮官もアフメロフ氏です。
『ロイター通信』日本版より。
2010年5月6日配信

この時は、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」に乗っていました。
『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。


今回のセーシェル訪問後、海賊に乗っ取られた商船を救出する訓練を行なうというのは、いかにもアフメロフ氏らしいと言えます。
何しろ、実際に経験していますから。

北方艦隊の大型対潜艦はバレンツ海での戦闘訓練を終えた

2012年3月1日、北方艦隊所属の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコ」および「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、バレンツ海での各種戦闘訓練(対潜、対空)を終え、セヴェロモルスクへ帰港しました。

大型対潜艦アドミラル・チャバネンコ」
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2012年3月2日

北方艦隊の水上艦は、戦闘訓練計画に基づくバレンツ海における海軍航空隊および原子力潜水艦との共同訓練任務を3月1日に完了し、本拠地に戻った。

北方艦隊の対潜艦部隊の海洋における任務は、冬季訓練期間中の戦闘訓練における主要活動の一つである。
作戦艦艇捜索・打撃グループは、 大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」および「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」を含む。

海洋において、戦闘艦乗組員は、対潜ヘリコプターKa-27および航空機IL-38と共に複合任務を遂行した。
その主な使命は、仮想敵の原子力潜水艦の探知と対潜兵器の使用である。

1週間に渡る海上滞在中、対潜艦乗組員は、魚雷複合体の発射、深海爆雷の実弾射撃を成功裏に完了した。

更に、海洋での任務遂行中に、グループの艦の連携機動、組織的な協同動作および通信が行なわれた。
艦は、基地へ戻る前、合同で防空訓練を実施した。

対空目標の探知および追跡の複合行動が行なわれ、グループの艦に対する航空攻撃への反撃の為、高射ミサイル複合体「キンジャール」を使用する戦闘訓練が実施された。

大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」乗組員にとって、今回の行動は、5月中旬に実施されるロシア・ノルウェー演習「ポモール-2012」の準備の為の良い機会だった。

北方艦隊司令部によると、艦艇乗組員は、複合訓練の全ての段階において高い資質を示し、異種戦力グループを構成する連携行動の用意が整っている事が示された。
(ロシア連邦軍西方軍管区・北方艦隊報道部公式発表)


大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はウダロイ型2番艦ですが、1990年代の10年間はクロンシュタットで放置され、2000年代に入ってからサンクトペテルブルク市の造船所に回航され、本格的な修理と近代化を実施、2010年に復帰しました。

セヴェロモルスク基地の「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
(2012年1月29日撮影)
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大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」は、2011年12月初頭より行なわれた空母「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征に参加しています。

同艦は、今年5月に実施されるロシア・ノルウェー合同海洋演習「ポモール-2012」に参加します。

アメリカとロシアの海賊対処部隊幹部は会談した

さる2月19日、ロシア太平洋艦隊アデン湾海賊対処部隊旗艦・大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」において、ロシア海軍およびアメリカ海軍の海賊対処部隊幹部が会談を行ないました。


2012年2月29日

アメリカ合衆国海軍駆逐艦DDG97「ハルゼー」に座乗し海賊と戦う第151国際任務グループのメンバーは、アデン湾のロシア海賊対処グループ艦の司令部と作業に関する会議を開催した。
アメリカ海軍公式サイトは伝えた。

会議は、ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」艦上で2月19日に開催された。

海賊対処作戦に参加する2つの主要グループの艦の指導者は、同海域における航海の安全を維持する為、任務効率を向上させる為の主要艦の協同動作の可能性について議論した。 


ロシア海軍大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
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アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ハルゼー」
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ロシア・ノルウェー海軍合同演習は5月に実施される

モスクワ/ムルマンスク、3月1日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア北方艦隊グループは、5月の国際演習「ポモール-2012」に参加する。
木曜日、北方艦隊報道サービス部長ワジム・セルガ1等海佐(カピタン・1ランガ)は記者団に語った。

北方艦隊グループは、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」救助曳航船に加え、艦隊海洋航空隊の戦闘機Su-33対潜航空機Il-38及び艦載ヘリコプターKa-27で構成される。

「2月末にノルウェーのボーデ市で開催されたロシア・ノルウェー演習ポモール-2012の準備に関する会議において、北方艦隊代表団は、連携機動および相互組織の通信訓練に加え、海上での対テロリスト訓練と、協同での目標砲撃訓練の実施を提案しました」
北方艦隊の代理人は述べた。

彼によると、「ポモール-2012」演習の最終プランは、セヴェロモルスク(北方艦隊の主要基地)で4月に開催される次の計画会議で合意される。

これは、ロシア・ノルウェー海軍演習「ポモール」の4回目となる。
2010年に16年ぶりに実施され、現在では毎年行なわれている。

2011年の演習には、 北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」とノルウェーの誘導ロケットフリゲート「ヘルゲ・イングスタッド」の他、北方艦隊の海洋航空隊およびノルウェー空軍のヘリコプターと対潜航空機が参加した。
(2012年3月1日14時29分配信)


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今回、ロシア側から参加する大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」は、2011年12月初頭より行なわれた空母「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征に参加しています。

同じくロシア側から参加する戦闘機Su-33は、空母「アドミラル・クズネツォフ」の搭載機です。
現在は、セヴェロモルスク-3基地に駐留しています。


2011年に実施された「ポモール-2011」に参加したノルウェー海軍フリゲート「ヘルゲ・イングスタッド」は、フリチョフ・ナンセン級の4番艦です。

ノルウェー海軍にはフリチョフ・ナンセン級フリゲートが5隻在籍していますが、ポモール-2012にも、同級の何れかが参加するのでしょうか。

空母ヴィクラマーディティヤは予定通りに納入される

2012年2月29日

インド海軍では「ヴィクラマーディティヤ」(全能の)と命名される航空母艦「アドミラル・ゴルシコフ」のインド海軍の為の修理と近代化契約は、期日通りに実施される。
「セヴマシュ」工場報道サービス部長アナスタシア・ニキーチンスカヤは発表した。

「海洋試験は、計画通りの2012年5月に予定されています」
ニキーチンスカヤ『インタファクス』に伝えた。

彼女によると、現在、工場では、同艦の海洋試験の準備が始められている。
「海上へ出る前の4月に、同艦の磁力消去手順が予定されています」
ニキーチンスカヤは説明した。

以前、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」の近代化契約は、2004年にインドで署名されたと報じられた。
契約では、9億7400万ドルで航空母艦の修復と近代化を行ない、5億3000万ドルで16機の戦闘機MiG-29K対潜ヘリコプターKa-27及び電波方向探知巡視ヘリコプターKa-31を供給するとされていた。

2007年1月、インドは、契約による支払いを停止した。
同年11月、ロシア側は、資金供給追加の必要性の問題を提起した。 
2008年12月、インドへのロシア大統領の訪問後、インド政府安全保障委員会は、巡洋艦近代化の為の新たな費用交渉の開始を承認した。

非公式データによると、現在の契約費用は約23億ドルと推定されている。 



「セヴマシュ」広報官アナスタシア・アヴェニローヴナ・ニキーチンスカヤ
Анастасия Авенировна  Никитинская
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Admiral Gorshhkov / INS Vikramaditya archival history video by Sevmash

ギャラリー
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  • 北方艦隊の大型対潜艦はバレンツ海での戦闘訓練を終えた
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  • アメリカとロシアの海賊対処部隊幹部は会談した
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  • ロシア・ノルウェー海軍合同演習は5月に実施される
  • 空母ヴィクラマーディティヤは予定通りに納入される
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