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ロシア海軍の新型コルベット、プロジェクト20380「ステレグーシチー」(Стерегущий)型

日本では「フリゲート」に分類される事が多いですが、ロシアでは、一般的には「Корвет(コルベート)」と呼ばれております。

ちなみに、ロシア海軍の分類では、Сторожевых Корабля(警備艦)になるようです。

ソ連邦が解体され、「ロシア連邦海軍」になってから新規に計画、設計された初めての水上戦闘艦になります。
プロジェクト20380は、2000年3月4日にプーチン大統領によって承認された「2010年までのロシア連邦海軍の行動基本方針」(要するに、沿岸防衛海軍としての行動を重視するもの)に基付いて計画されました。


設計を手掛けたのは、主に高速ミサイル艇などを設計しているアルマーズ中央海洋設計局で、
最終設計案が承認されたのは、2001年12月14日でした。

船体と上部構造物はステルスデザインとなり、1隻辺りの建造費用は、日本円換算で約60億円だそうです。
まあ、兵装も軽装備なので、建造費も安くなるのでしょうが。

プロジェクト20380は、戦闘情報指揮システムなどに最新の電子機器類が採用されており、徴兵レベルの兵員では扱えず、熟練の将兵が必要になるので、乗員の訓練、後方支援のシステムも大幅に改善されているとの事です。

プロジェクト20380は、現在のところ、4隻が起工されております。
ソヴェルシュンヌイ以外の3隻は、サンクトペテルブルク市のセーヴェルナヤ・ヴェルフィで、ソヴェルシュンヌイは、極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市のアムール造船所で建造されています。

・ステレグーシチーСтерегущий:2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2008年就役予定
・ソーブラジテルヌイСообразительный:2003年5月20日起工
・ボイキーБойкий:2005年7月27日起工
・ソヴェルシェンヌイСовершенный:2006年6月30日起工

【プロジェクト20380主要目】
基準排水量:1,900t
満載排水量:2,200t
全長:105.0m
幅:13.0m
喫水:3.7m
主機:ディーゼル4基、2軸
出力:6,000馬力×4基
発電機:630キロワット×4基(交流型、380/220ボルト、50ヘルツ)
速力:27ノット
航続距離:4,000海里/15ノット
兵装:ウラン対艦ミサイル4連装発射筒×2基
コールチク近接用高射複合体×1基
パケート-NK対潜魚雷4連装発射管×2基
A-190 100mm単装砲×1基
AK-630M 30mmガトリング砲×2基
搭載機:ヘリコプター×1機
乗員:85名

20380型にはディーゼル発電機が4基搭載され、計2,520キロワットになります。
ちなみに、旧日本海軍の超大型戦艦大和(72,808t)は、ディーゼル発電機8基で計4,800キロワットでした。

ロシア海軍は当初、本型を20隻以上調達する計画であり、1番艦ステレグーシチーも、当初は2005年就役とされておりましたが、進水したのは当初の就役予定年から1年後の2006年にずれ込み、これに伴い、就役予定年も2008年に延びました。