2013年07月15日

共同作業

久々に夜風が心地よく肌を撫でて行きます。
本当に何という猛暑が続いたことでしょう!
お障りなくお過ごしですか?
こんなに長くブログを休んでしまいましたのに、日々ご訪問くださっていた方々に心から感謝致します。

大分遅くなりましたが、今日は、先月の北海道朗読ツアーの報告をさせていただきます。
6月28日稚内、30日旭川へ三浦綾子作「天北原野」の朗読に行って来ました。
稚内に着いた日の最高気温は13℃、風の強さが一層寒さを増強しました。
セーターにヤッケ、念のため持っていった衣服を着込んでもまだ手袋が欲しいくらい。
日本は広い!と痛感したことでした。
風と、光の稚内は全てが色鮮やかで美しく一度に好きになってしまいました。
殊に「天北原野」のラストシーンの地、サロベツ原生花園には、そのシーンさながらにエゾカンゾウが咲き誇り、夏には珍しいという利尻岳もくっきりとその姿を表していました。
イメージを沢山たくわえて臨んだ稚内市立図書館のホールには、120名もの方がお集りくださり、渡辺康子さんのバイオリンと私の朗読を、それは熱心にお聴きくださいました。
聴き手の良さが、朗読会を良いものに導いてくださることを、今回も痛感したことです。
稚内市教育委員会、市立図書館、そして、天北原野ツアーを企画なさった三浦綾子記念文学館・・・この日のために準備を整えてくださった皆様にも感謝でいっぱいでした。

翌日は、宗谷本線で旭川までひとり旅・・・。名寄、和寒、「塩狩峠」の朗読で文字からしか想像出来なかった駅を、景色を、瞼に焼き付けるまたとない機会となりました。

30日は、毎年お招きいただいている三浦綾子記念文学館で朗読。富山から駆けつけてくださった松原葉子さんのオルガン(三浦家にあったもの)に合わせての朗読に、涙を流していらしゃる方も・・・。最前列で聴き入ってくださる三浦綾子さんのご主人光世さんのお姿にも、毎回励まされます。実に充実のひとときでした。
ハードなバスツアーにもかかわらず、稚内、旭川2会場で同じ演目をお聞きくださったツアー参加者に頭が下がりました・・・が、なんとツアーでなく、単独でこの500キロの距離を移動し、両方でお聞きくださった方もいらしたとか!また、苫小牧、札幌など、遠方からも駆けつけてくださった方など、お礼を申し上げればきりがありません。

45分の朗読・・・正直に申しますと、稽古のときには、途中で疲れて、集中力を保つことが出来ません。
それですのに、本番になると、身体ごとその世界に入って行き、登場人物の気持ちになりきって台詞を口にし、その人の目線で景色を見、心を動かし、一気にエンディングまで読み続けることが出来るのです。
朗読は、お客様と一緒に作り上げる、いわば共同作業なのだということを、今回再び痛感したことでした。

さ、秋は、9月16日の横浜青葉台を皮切りに朗読や講演がいっぱい。
またどこかでご一緒に舞台を作り上げさせていただきますことを楽しみに致しております。






timesignal_117 at 22:36│Comments(7)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by コーチャン   2013年07月17日 04:57
ブログを読んで
またあの時の記憶が鮮やかに蘇ってきました・・・
朗読会に間に合うように「天北原野」を読もうと
三浦綾子記念文学館に通ったこと
読みながら次の展開を知りたくて・・・というより
引き込まれて 二人が早く結ばれるように願いながら
読み続けたこと
ラストシーンはまるで映画のように 映像が頭に浮かび上がってきたこと
稚内と旭川で朗読を聞きながら それぞれ違った感動があり やはり朗読は生きている 人間は生きていると感じたことなど・・・
三浦綾子さんの凄さと 中村啓子さんの素晴らしさを改めて感じずにはいられなかった「時間」でした
2. Posted by 中村啓子   2013年07月17日 08:00
コーチャンさま

「天北原野」は、本当に映画のような作品ですね。
過去にテレビドラマ化されていたことを知り、さもありなんと思いました。それにしましても、北海道の最北端と真ん中を行き来なさって2度もお聞きいただきましたことに、あらためて感謝致します。
ありがとうございました。
3. Posted by 脱毛   2013年08月06日 02:12
北海道は今の季節が一番良いかもしれないですね。
引き込まれて行く共同作業。
次回は是非私も引き込まれてみたいです。
4. Posted by 細川   2013年08月09日 01:40
3 ども、たまにブログに来るものです。

>本番になると、身体ごとその世界に入って行き、登場>人物の気持ちになりきって台詞を口にし、その人の目>線で景色を見、心を動かし、一気にエンディングまで>読み続けることが出来るのです。

私も見習いたいですね。これかも応援しています。
5. Posted by コーチャン   2013年09月16日 07:52
お元気でご活躍のことと思います
9月14日 三浦綾子記念文学館で
「母」のミラクル朗読会が行われました
5人の方がリレーで読み継いでゆくのですが
個性がそれぞれ輝き 5倍楽しめました
特に最後の5人目の方は
母・セキが教会の近藤先生に 自分が書いた
詩のような文章を見せる場面では その文章を 
ゆっくりと かみしめるように 感情溢れた 
私では考えもつかないような読み方で読まれました
とても感動しました
その時 中村啓子さんなら この部分をどのような
表現で読まれるのだろうか? とすぐに思いました
もしも 機会がありましたら 今度はぜひ
「母」の朗読を聴かせていただきたいと思います
今後も健康でご活躍をされることを願っています
6. Posted by 中村啓子   2013年09月22日 07:42
細川さま

コメントに気づくのが遅く、失礼致しました。
朗読をばさっているのでしょうか?
これからも、どうぞよろしくお願い致します。
7. Posted by 中村啓子   2013年09月22日 07:50
コーチャンさま

「母」のミラクル朗読会、素晴らしかったようですね。
私も聞いてみたかったと思いました。
「母」は、三浦ご夫妻がとても気に入っていらっしゃる作品と聞き、
チャレンジしてみようかと思ったこともありましたが、東北弁を声に出すのは、難しく、断念しました。
三浦綾子読書会朗読部門に、東北出身で「母」を見事に読む方がいて、もっぱら、聴き手を楽しんでいる次第です。

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