August 10, 2006
ゼブラーマン
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出演: 哀川 翔
鈴木 京香
渡部 篤郎
大杉 漣
柄本 明
岩松 了
安河内ナオキ
監督: 三池 崇史
脚本: 宮藤官九郎
2003年 日本 115分
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今日、ここにお越しいただいて、
普段との様子の違いに
驚かれた方、ごめんなさい。
間違いありません。
ここは「悠雅的生活」です。
別に、
ヒーロー物が好きなわけでも、
主演男優が好きなわけでもないけれど、
TV放映されたら観てみようと思っていた。
これを映画館で観た娘が
「あれはあれで、アリ」という評価をしていた、
宮藤官九郎脚本のこの作品。
物語は。
2010年、横浜市八千代区。
ある小学校の教師、市川は
授業は学級崩壊寸前、
妻には浮気され、中学生の娘は援助交際、
小学生の息子はいじめられっ子。
サエない男はどこまでもサエない。
そんな彼の心の支えは、
34年前に第7話まで放送されたが
視聴率の低さで放映が打ち切りになった、
幻のヒーロー「ゼブラーマン」。
手作りのコスチュームを着て
夜中に街中を出歩いていたが、
ある夜、
彼は異様なことを経験してしまう。
一方、市川の学校に
車椅子の少年が転校してくる。
ふとしたことから、
彼もゼブラーマン・フリークとわかった市川は
彼と仲良くなってゆく。
やがて、
物語は思わぬ方向へ・・・
何をやってもダメな男。
誰からも期待されず、
誰も振り向かないヒーローに憧れ、
頑張っても特に何ができるというわけではなし。
けれど、
ある時、神が彼に使命を与えたように
彼の存在を必要とする時が来る。
それを、独特のゆるく、だるい、
タイミングを外した間合いの笑い、
設定から何から、どこにも力の入りようのない、
不可思議さとショボさで
小劇場的にお話が進んで行き、
終盤は作品の様相がちょっと変わってくる。
本気で突っ込もうと思ったら至るところ
腹が立つほどとことん突っ込めるけれど、
(っていうか、それなら観ないほうがいい)
もともと、大上段に振り被って
重要なメッセージを伝えようとする作品ではなし、
非の打ち所のないSFやヒーロー物を狙ったわけでなし、
一旦、この空気に妙に馴染んでしまったら
疲れてる日なんかには
もって来いの力の抜け加減。
わざわざ力を込めて語るほどのことはないな、
とは思いつつ、
先述の、かなり映画に辛口な娘が
「あれはあれで、アリ」と言ったのが
わかる気がする作品なのである。
映画自体の評価はともかく、
いつも何かの期待をはぐらかし、
肩の力を抜きっぱなし、という作品が
たまに面白い時がある。
『ギャラクシー・クエスト』『銀河ヒッチハイク・ガイド』
『ライフ・アクアティック』を
ヘラヘラと楽しんだ人には
あぁ、これもアリかも…と思えるダルさなんじゃないかしらん。
こんな感想、アリ?
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この記事へのコメント
なぜ観たかったと問われても、微妙だけれど、なんとなく見てみたかったんですよ・・・
ちゃんと悠雅さん宅で良かった。
とか言いながら、ゆるいの好きで宮藤官九郎大好きなので
観た事無いのにこの記事にコメントに来ちゃってますが。笑
いや、でも、時々観る脱力系の映画って大事ですよね!(苦しいフォロー)
うっふっふ、ビックリしましたよ〜。
え!?ゼブラーマン・・よね??という。
職場の若い同僚が「哀川翔入魂の一作ですよ、武田さん!しかもクドカンですよ!」って、去年勧めてくれたのですけど、こういうお話だったのですね〜。
暑くて(ハ、ハハ・・)と笑いたい時にはよさそうですね♪覚えておきます。
20歳なのに、「一世風靡セピア」も好きな娘、
これは嫌いじゃないみたい。
『容疑者・室井慎次』の時は、開いた口が塞がらない状態だったので、
あれよりはマシだろうか、と思っていたら、
案外、これはこれの面白さでした。
また放送がありますよ、きっと。
お騒がせしてごめんなさいですm(__)m
自分でも
何でこれを観て感想書いてるかなぁ、自分、っていう状態。
クドカンがお好きなら、これはめっちゃ楽しめるでしょう。
一から百まで大好き!とは言えないのだけど、
クドカンの脚本、嫌いじゃないんですよね、わたしも。
時々観る脱力系、草臥れててきぱき動けない夜なんかにぴったり。
だけど、
ついうっかり、感動なんてしてしまったりなんかして…!?
機会があれば是非。
狙い通り(?)
みなさんが玄関で、入ろうかどうしようかと
迷っておられるのが見えるようでした。
数年前、クドカンのお芝居を観た時に、
嫌いじゃないぞ、とは思ってたんですけどね。
なかなか観る機会に恵まれなかったんです・・・
っていうか、積極的には観ようとしてなかったけど(笑)
だけど、
期待しすぎず、馬鹿にしすぎず、適度にへへへへ…って笑いながら
まさかぁ!とツッコミながら
そこそこ、楽しいお話も、たまにはいいかも…です。
緩急の急が弱いですが緩い部分がとりたて良いわけでもなく快作になれなかった怪作に自分の中でなってます。
こんばんは。
大好き〜!というわけでもないけど、
一刀両断に切り捨てられない
何とも微妙〜なところで、それなりのバランスを持った
不思議な作品でした。
>快作になれなかった怪作
これほどまでに、きちんと言い当てた言葉を知りません。
こっそりぱくりたいくらいです(笑)
前からレンタルショップで気になっていたんですが、悠雅さんのレビューで俄然、観たくなりました。
jamsession123goは、銀河ヒッチハイク・ガイドにはまった口なので、ゼブラーマンにも期待です。
こんにちは。
あらぁ!どうしましょ。
そんな期待を裏切ってしまったら!?
真面目なのか、徹底的に不真面目なのかわかんない。
いい加減かと思ったら、それなりに一生懸命。
豪華だか陳腐だかわかんないノリ。
クドカンのわざとどっちつかずな感じが、嫌いじゃなければ是非どうぞ。
草臥れた日の夜、寝転びながら観てて
ヘラヘラ笑って、何だか「明日も適当に頑張るかぁ!」って
心地良く眠りました。