August 03, 2008

『篤姫』第31回

 〜さらば幾島〜Crape-myrtle

 


 



大老井伊直弼による、安政の大獄の真っ只中。
天璋院は、「家族」としての家茂と心が通うことに喜びを感じ、
九死に一生を得た西郷は奄美に流され、
幾島は、天璋院に暇乞いをする第30回。
思えば、とっくに全体の折り返し地点を過ぎ、
終盤へと向かう物語の途中。
さて、第31回は。


安政5年末、
天璋院は、御台所の頃に身につけていた内掛けを
側に仕える女たちに「形見分け」する。

井伊直弼の弾圧は収まるどころか、更に悪化。
家茂は、そんな井伊の行動に疑問を感じ、
天璋院を頼り、迷う胸の内を打ち明ける。
その様子を優しく見守る幾島。

井伊の手は、京都近衛家にも及び、近衛忠煕は落飾。
輿入れの尽力をしてくれた老女村岡にも弾圧の手が伸び、
何とか助けたい天璋院は、家茂に願い出ようとするが、
天璋院のため、家茂のために、控えるべきだと滝山に諭される。
天璋院は、幾島を通して
ある策を講じ、村岡を救うことができたが、
役目を果たした幾島は、天璋院に別れを告げる・・・


於一が薩摩、鶴丸城へ上った時から、
ここまでの月日を、篤姫のためだけに尽くしてきた幾島が、
その、務めを果たし終えて、大奥から去った。
影が形に寄り添う如く、幾島は天璋院篤姫にとって、
母であり、姉であり、師であり、
数少ない、心を許せる友だっただろう。

家定の妻となり、徳川の人間となった篤姫は、
今は既に、天璋院となり、
14代将軍、家茂の母として、
家茂の全幅の信頼を得ている。
また、周囲の女官たちも、天璋院に心から仕えており、
輿入れした当時の、心許ない立場ではなくなっている。
幾島の役割である、教え、導き、守りは、
もう天璋院には必要ない時期まで来ていたのだ。

一時期は、登場するたびに、
篤姫に世継ぎ問題で食い下がっていたことを
(篤姫にとって大事な時期だったからね)
鬱陶しく思ってしまって、ごめんなさいね。
結局、篤姫の思いに押し切られた形になって、
随分、辛い思いもしたことでしょう。
でも。
天璋院にも、視聴者にも、
とてもわかりやすく、その理由を告げて、
幾島が去って行きました。


薩摩では、下級武士たちの、
井伊直弼への反発と怒りが沸点に到達。
今すぐにでも事を起こそうとする仲間に向かって、
西郷の言葉を思い出した大久保は、同調をすることはなく、
小松帯刀を通じて、忠教に意見書を提出して、
今後はきっと、大きな信頼を受けてゆく…んだろう。

それにしても、
いつまでも世に憚りそうな勢いだった忠興は、
老齢のせいか、何だかあっけなく逝去、
忠教が実権を握ることになって、あれ、まぁ…な感じ。
今後は、斉彬の遺志を継ぐと宣言したけれど、
隣りで観ていた夫曰く、
「あれ?久光って、保守的な藩主で、
 斉彬の政策を潰して行ったはずなんだけどなぁ」・・・
どっちなんでしょ。

いつものように、
端的な場面と簡単な台詞やナレーションで、
歴史の大きな流れが説明され、
情緒的な部分をとても丁寧に描いているので、
(お陰様で、家定さまを充分、観ることができましたけど)
どうしても、今回は幾島との別れの印象ばかり。
でも、来週は『桜田門外の変』とか。
どんな風に描かれるのでしょうか。。。



★今週の前将軍★
そういつまでも、回想シーンはないですわな。。。
あの方がこのドラマに出演されていたことが、
まるで、夢だったような気さえします。

★今週の尚ちゃん★
歴史の表舞台ではないけれど、
陰ながら大事なところで、扇の要のようなお働き。

★今週のポイント★
ずっと寄り添う影が消える。



tinkerbell_tomo at 21:25│Comments(2)TrackBack(23) テレビ番組のお話 

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この記事へのコメント

1. Posted by ミチ   August 04, 2008 19:11
こんにちは♪
本当に「去る者日々に疎し」でございますわねぇ(泣)
仕方の無いこととは言え・・・。

松田翔太君の家茂もなんだか台詞回しが覚束なく感じてしまいますし、これから何を楽しみにしましょうか〜?
竜馬役に玉木君ということですが、彼のイメージからするとかなり線の細そうな竜馬になりそうで心配しています。
2. Posted by ◆ミチさま   August 06, 2008 20:26
こんばんは♪
すっかり気が抜けた頃のお返事でごめんなさい。

こういう回がやってくるのはわかっていたけれど
やっぱり、寂しいものは寂しいです(泣)

思えば、若くて人気の俳優さんが次々に登場するのですねぇ。
玉木宏さん、って、まともに作品を観たことがないのですが、
どうしても、細身の現代青年にしか見えないので、
竜馬が結びつきません。
松田翔太くんも、現代劇のほうが似合いそうだし・・・
そうそう。山口祐一郎さんも楽しみにしてたんですけど、
今後はどんな感じになるのでしょう。
やっぱり・・・尚ちゃんに頑張ってもらうしかないかしら・・・

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