July 24, 2010

かえるの子はかえる

totoro
そんなことだろうとは
思っていたけど







娘と孫の帰省も数日経った昨夜。
TVでは、夏の恒例(ではなく、新作プロモだろうけど)の
『となりのトトロ』の、いったい何度目?というTV放映。
以前の放映分は録画して娘宅へ行ったけれど、
そういえば、わが家にはDVDに落とした録画がないので、
有難く録画しながら、雛を交えて家族全員揃って観ることになった。

雛は、『ポニョ』も大好きだが、やっぱりトトロも大好き。
本当は、まだ年齢は足りないけれど、幼児らしい動きはそっくり。
そういえば、大昔の初回放送の頃は、まだまだメイちゃんだった桜が、
気がついたらサツキちゃんくらいになり、あっという間に大人になったが、
放送があったら、結局みんなで観ていたものだった。
もし、正確にカウントすることがあったら、何回観たことになるんだろう。
本人の「何百回も観た」という言葉は、あながち誇張でもない。

で、2歳と5ヶ月になった雛は、以前から自宅で何度も観ていたらしいが、
いつも以上に宵っ張りになっているここ数日。
TV放送だとわかったら、26歳の息子までTVの前に来たものだから、
あれもこれも大喜びでTVの前に陣取った雛と共に
みんなして、トトロを観ることになった。

「もう何百回も観た」息子と娘は、
次に出てくる台詞をイントネーションも強弱もそのままにに言い合い、
その場面、場面での思いを語り、
ひと時も黙って画面に見入ることのない2時間弱を過ごした。
何百回も観たことはないが、それでもそれなりの回数を観ているわたし、
それでも、今回初めて気がついたところなどもあって、
見直してみるもんだなぁと思ったりもする。

メイちゃんの、「お父さん、お花屋さんね〜」のシーンで、
お父さんが時間の経つのも忘れてお仕事している机の上にあった本、
「纒向遺跡」や「飛鳥」の資料だったのねぇ。
大学の、考古学研究室に勤務するお父さんとは思ってたけど、
纒向(まきむく)や飛鳥のことを研究してらっしゃいましたか、と
奈良県民はこんなところで喜んだり。

本年、26歳になったわが息子が、ねこバスのシーンを観て言う。
「ねこバスに乗ってみたいよなぁ。きっとふかふかに違いないもん」
(20年前の台詞ではありません。昨夜のことです)
「電線の上を走るねこバスって、走り方がかっこいいよな。」
(は?)
あるいは。
サツキとメイが、お母さんが一時帰宅しないことがわかる直前の、
おばあちゃんの畑で‘とうもころし’を収穫中。
採れたての野菜を、かごに入れて小川で冷やして食べるシーンで、
「これ、やってみたかったよなぁ。かごにいっぱい入れてさぁ。
 憧れたよなぁ。こういうこと」
(もしかして、まだ憧れ続けてる?)
それから。
「山羊、怖かったよなぁ。あの目が怖くてさぁ・・・」
いついつまでも、少年の心を失わないことって、
いい男の条件だとは思ってはきたけど・・・
このわが家の26歳児、大丈夫だろうか。

娘は、そりゃあもちろん、雛が気に入って観ているのを喜んではいるが、
本当は、今もきっと大好きであるに違いなく、
TVのまん前に立ちはだかって観ている雛の姿に、
当時、TV放送を録画したビデオを、毎日毎日毎日毎日、日に数回ずつ、
TVの前に寝転んで観続けていた4歳頃の娘の姿が重なってしまう。
その当時、どこで手に入ったものだったか、
まっくろくろすけのぬいぐるみ(?)を買ってやったら、
いつでもどこへでも一緒に連れて歩いていた娘を思い出す。

雛は、気がついたらTVの前に立ちはだかって観ているので、
大人たちは代わる代わるに雛に声をかける。
「雛、もっと離れて観なさい。みんなが見えないでしょ」
(普通、目が悪くなるから、とか言うよな…)
こんな環境で育つ雛は、どんな子になることやら。
やっぱりわが家らしさを引き継ぎ、
いついつまでも、夢みたいなことばっかり言ってる気がしてきた。

そういえば・・・
いつか観ることがあるかも、とDVDに保存してあった、
『ハッピーフィート』を雛に観せたら、
「マンブル」という名を1度で覚え、それらしいステップを踏んでいるつもり。
ペンギンさん=踊る鳥、だと認識した気がしなくはない。。。
ちなみに、
婆は、マンブルという名が覚えきれず、
「雛、ペンギンさんのお名前、何て言ったっけ?」と何度か訊いて
「マンブル」と教えてもらいましたとさ・・・トホホ・・・


また明日も、
「トトロ、観る」とTVの前に陣取る雛が目に浮かぶ。
「お願いだから、夕方は高杉晋作だけは観せてね」と
お願いしなければならないかもしれない。

tinkerbell_tomo at 23:24│Comments(2)TrackBack(0) 婆馬鹿日記 | 身辺雑記

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この記事へのコメント

1. Posted by 葉月   July 25, 2010 10:46
この暑さもぶっ飛ばしてくれそうな悠雅さんちの雛ちゃん親子のお里帰り〜「トトロ〜」何時もはママかパパがお相手だろうけど、今は大勢の大人達に囲まれて『最高!』上機嫌の雛ちゃん幸せ一杯の時間だった事と、テレビの前の皆さんの素敵な笑顔のお姿も目に浮かびます。
私も「借りぐらしのアリエッテイ」夏休みになる前に急いで観てきました。ジブリの美しい色彩とバックに流れる音楽ハープの調べが心地よくて〜ケルト音楽のような感じで?
日頃の酷暑の中・・・一服の清涼の風を感じました。
貴重な時間を皆さんで満喫されますように〜
2. Posted by ◆葉月さま   July 25, 2010 23:07
どんな悪天候でも炎天でもぶっ飛ばしそうな元気の雛ではありますが、
流石に毎日が相当に暑くて参っております。
とってもいいタイミングで、トトロの放送があったので、
思いがけず、家族みんながそれぞれの思いで観ることができました。

せっかく公開になっても、空いた休日はたった1日、
観たい映画が3本重なったら、わたしはやっぱり何を置いても、
ノーラン監督作品を選んで観たんですが、
いずれ、アリエッティも観なくちゃとは思っています。
このテーマ曲は、もうかなり前からシネコンの中で流れていて、
嫌でも全部覚えてしまったんですが、
確かにケルト風のノスタルジックなメロディですよね。
『トトロ』の放送の途中のCMも、もうわかった、というくらいの宣伝で、
映画館がない地域の人には酷だな、と思ったり。

毎日日々進化を続ける雛を見ながら、元気を貰っているような、
奪われているような、楽しくも草臥れる日々でございます。

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