February 21, 2012

ピラミッド 5000年の嘘

Π . φ .動かぬ証拠.
La revelation des pyramides



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監督: パトリス・プーヤール
2010年 フランス 106分
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いわゆる、「ギザの大ピラミッド」についての、
従来の定説を一蹴するドキュメンタリー。

ギザの大ピラミッドについては、
上記リンクのページの通りの定説があり、
まだまだ謎に満ちた存在として、誰もが知る古代遺産であるが、
この作品は、定説に縛られることなく、全く別の視点からアプローチ、
大変興味深い事実を列挙した上で、
最後には「想像」という形で、ある結論に達したメッセージがある。
その部分については、ここで最初に言ってしまうには身も蓋もないにしろ、
個人的には、
「そうかもしれないし、全く的外れかもしれない」とだけ思う。
それを判断する力が自分には備わっていないからなのだが、
心情的に支持したい気もするし、
そうじゃないほうがいいのに、と思う気持ちもある。
けれど、その部分については今は置いておくとして。

これまでのエジプト学の中のピラミッドに対する認識が、
そもそも正しいのかどうか、から検証が始まる。
作品の構成の仕方もあるだろうが、
定説を支持する学者たちへのインタビューの答えは、
説得力に欠けるものが多いと感じてしまう。
特に、
「エジプト人に、そんな力があったとは思えない」というフレーズが
何度も登場するものだから、
「エジプト人に対して、大変失礼ではないか」
「アナタより劣った存在という意味ですか」なんて思ったりもして、
ちょっと斜に構えてしまうということもあったり。

まず、
ギザの大ピラミッドの大きさ、使用された石材の質量などについて、
明らかになっている事実を考えると、
「大変素朴で単純な道具と人力だけで20年で作れるものではない」
ということが、そう難しくない計算式から読み取れる事実。
定説を支持したくても、そこの根拠に無理があるとするのは説得力がある。
なので、その後に登場、展開される「数学的事実」を
すんなり受け入れる気持ちが強くなるのだろう。
とは言え、上映時間の関係で、観たのは昼食直後の満腹状態。
もともと、数学的な力が恐ろしいほど欠落しているわが脳は、
「Π」や「φ」についての通り一遍の知識くらいはあっても、
掛け算したり割り算したり、何等分かにしたり、・・・とした時点で、
「しまった。滅茶苦茶不得意だ」と理解という道から逃げ出そうとする。
いや、これでも中学高校で曲りなりにも数学の勉強もした。
(数学の時間、真面目に出席していた、ということと同義だが)
なので、「円周率」も「黄金比」も知ってはいる。
ちょっと時間を長めに与えてもらえれば、その説明もできなくはない、と思う。
が、映画はいちいち、そこに付き合ってくれないので、
気がついたら、「何の話でしたっけ」状態になったりもする。

でも、それを頑張って乗り越えて(わかった気になる、ということと同義)
お話についてゆけば、言わんとすることに間に合うので、
わたしと同様のお方は、ここが大事なところです。
で、そこさえ押さえれば、あとは本当に面白い。
最後に「想像」として結論付けられる仮説も、
一理以上あるのでは、とも思えてくる。
最終的にどの方向に結論づけるのかは、
映画を含め、それぞれの判断でいいのだと思うけれど、
わたしは、少なくとも、数学的事実をもとに得られる想像を
無視し続けることはできないのではないかと思う。
本当のところが何であれ、
ここに登場した、地球規模の数学的事実と、
時空を超えてなお、共通項の多い文化の存在は
まさに、ギザの大ピラミッドのように、動かぬ証拠ではないかと思う。

途中、地球規模に広がる共通項を観ながら、
そういえば、もううんと昔、NHKの番組で取り上げられ、
その後、出版もされた「太陽の道」。(ここ や ここ に参考資料)
それがとても面白くて面白くて、何度も本も読んだものだ。
実際に、わたしが住む町でそれを実感できるものもあり、
きっとこれは忘れないだろうと思うものだ。
それについて、正しいかそうではないかはもう別のお話。
そういうことがあったら面白いなぁ、というだけでいいのだ。
今回の『ピラミッド』とは全く別のものだけれど、
あるライン上に遺跡が並ぶ、という点で、つい思い起こしてしまった。


さて、本作。
この作品で提示されることを支持されるか、異論があるか、
それはやはり観た方次第だと思うが、
一見の価値はある、と思う作品である。
もし、お近くて上映されていたら、ご覧あれ。


tinkerbell_tomo at 17:21│Comments(6)TrackBack(7) 洋画【は】 

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1. ピラミッド 5000年の嘘  [ 象のロケット ]   February 21, 2012 22:45
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2. ピラミッド 5000年の嘘/La revelation des pyramides  [ LOVE Cinemas 調布 ]   February 21, 2012 23:13
かの有名な「ギザの大ピラミッド」を37年に渡り調査研究し、6年間検証を重ね、様々な科学者や専門家の証言を集めることでその秘められた謎に迫ろうと試みるドキュメンタリーフィルムだ。果たしてピラミッドは本当に王の墓だったのか?今まで常識だと思っていたことが覆さ
3. ピラミッド 5000年の嘘  [ とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver ]   February 22, 2012 20:04
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4. [映画『ピラミッド 5000年の嘘』を観た(超短信)]  [ 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭 ]   February 24, 2012 06:19
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 今日の広島は、快晴の気持ちよい朝を迎えております。ちなみに、本日紹介する作品は、何時もとは毛色の違うクフ王の墓・ギザの大ピラミッドの謎を紐解くドキュメンタリー作品で

この記事へのコメント

1. Posted by メグ   February 21, 2012 19:35
悠雅さま こんにちは♪
大和の国の「太陽の道」について知った時は私も「面白いっ!」と感動しました。不思議な、そしていにしえの夢に思いをはせる楽しさをもたらしてくてるお話ですよね。
昔、司馬遼太郎さんが高松塚古墳について「これは高句麗王族の墓ではないか?」という推論をたて、それに対し偉い学者さんが「藤原京の朱雀大路の南の延長上に文武天皇陵、天武・持統天皇陵があり、その同じ延長上にある高松塚が天皇家以外の墳墓であるはずがない」と説得、司馬さんが「あちゃちゃ〜」となったという彼の随筆を読んだ時も「面白い!」と思ったものでした。
春分・秋分の日にまっすぐ陽が昇るように作られた遺跡は世界各地にありますから古代の人びとは太陽に向かうまっすぐな道に何かしらの祈りを込めたのかもしれません。
「エジプト人にそんな力が・・・」だなんてホントに失礼ですよね(笑)。
2000年にNHKが75周年記念文化事業として開催した「世界四大文明展」のエジプト展を見たとき、紀元前数千年という気の遠くなる太古に既に存在した、その高度な文明に腰を抜かしたものでした。

“正しいかそうでないかはもう別のお話。そういうことがあったら面白い”
というお言葉。まったくもってそのとおりですね。
今日も楽しく拝見しました
2. Posted by ◆メグさま   February 21, 2012 22:08
こんばんは。
大和の太陽の道、本当に面白くて大興奮で番組を観て本も読んでました。
太陽の道、そのものかどうかはわからないにしても、
確かにまっすぐ東に走ると伊勢に当たったり、
二上山の真ん中に沈む夕日を観ることができたり、と
それを実感するところに住んでいるから余計かもしれません。
世界各国の人々の、太陽に対する思いは違う種類かもしれないけれど、
何より生活の基準になる唯一の存在なのですものね。

「エジプト人云々」は、何で皆異口同音に、当たり前のように言うの?と
日本人ながら憤慨しました。
何故、その4000年も前に高度な文明があったのか?その理由を推測し、
この先を予測するのも、説得力あるものでしたが。

真偽の検証はいずれどなたかが行ってくださるだろうから、
わたしたちはまず、興味を持つところから、です。
3. Posted by KLY   February 22, 2012 01:33
まあ、数字や事実の検証はしっかりしていると私は思いますけど、基本的には「ムー」の延長線上的なネタではあります。これ系は全く信じないし興味も無い人は必ずいるんで、誰にでも楽しめるとは行かないでしょうね。^^;
私は「ムー」大好きくんなんで、ネタそのものは大好き♪円の一部で出来ているとかまさに「ほえぇ」って感じですし。
4. Posted by ◆KLYさま   February 23, 2012 20:14
ああ、『ムー』を知らないので何とも言えませんが・・・
何にせよ、定説であれ新説であれ、万人向けではないのは確かですね。

わたしなどは何が真実でもこの仮説は面白いじゃないの、という立場で^_^;
そうそう。円の一部だ、Πだφだと言われたら
それだけで面白い。
ここに提示されたものが真実である可能性もあれば、
作った人たちが聴いたら噴飯ものの可能性もあり、
もし、全くの絵空事でも、こんな風に考えること自体楽しんでました。

5. Posted by ひたすら   March 20, 2012 11:46
昨日、見に行きました♪

横浜では16日で終了していたのでたまたま休みだった主人と渋谷まで足を向けました♪

「伊勢白山道」というブログを5年近く読んでいます。

あるユーチューブで「スフィンクス 謎」で検索してみてください。「日本誕生」も面白いです。

スフィンクスの胴体部分は雨による浸食ならば4500年前のものではなく、9000年から10000年前のものになる。そうすると古代史がひっくり返る・・なので「雨により浸食に間違いない」と頭とお尻を隠した写真を見て断言したオックスフォード大学の地質学者はそのご協力を辞退したといいます。

どうおもわれるかは自由ですがそのブログにある質問をしました。
すると、スフィンクスは15000年前ぐらいではないかと・・・ しかしも月と火星が関係すると。


せっかくのご縁なので是非アクセスしてみてください♪
6. Posted by ◆ひたすらさま   March 20, 2012 23:58
初めまして。コメントありがとうございます。

とても興味深い作品でしたね。
今はまだ謎だらけのものも、いつか真実が解き明かされる日が来るかもしれず、
いや、このまま謎としておくほうがいいかもしれず、
あれこれ想像を巡らしていたりします。

せっかくのご縁なので、おススメブログにアクセスしてみました。
たくさんの情報があるようですので、
また、改めてゆっくり時間が取れる日にお邪魔させていただくことにしますね。
どうもありがとうございました。

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