October 27, 2012

ダブルフェイス 偽装警察編

TBS × WOWOW 共同制作ドラマ
ダブルフェイス 偽装警察編



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出演: 西島 秀俊 
    香川 照之
    和久井映見
    蒼井  優
    高橋 光臣
    小日向文世
監督: 羽住英一郎
放送: WOWOW
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TBS×WOWOW共同プロジェクトによる第1作、
ダブルフェイス 潜入捜査編』に続く後編、『偽装警察編』。


神奈川県警、高山亮介警部は、
かつての自分を思い出していた。
暴力団織田組のボスに拾われ、教育を受け警察に送り込まれた若い日。
優秀な成績を収め警察官となって現在の位置にいるが、
どうしてもこの環境から逃れることができない。
今回は、
厚生労働省に顔が利く代議士の娘を「落とし」、
今後の組のために有利な関係を作れというのだ。
不承不承ながら従う高山。

潜入捜査官として暴力団織田組に居る森屋純は、
警察に戻る最大の機会を逸したが、
警察と協力して織田組の麻薬の密売を摘発することで、
再び警察に戻るチャンスを得ようとしていた。
摘発は成功、担当の高山と会った森屋は、
そこで重大な事実に気付く。
高山こそが、自分が探していた男だったのだ・・・



2002年の香港映画『インファナル・アフェア』の、
TBSとWOWOWの共同製作によるリメイクの後編。
今回の放送はWOWOWだったが、
12月には双方で2編を放送するようだ。
(WOWOWでは12月23日、WOWOWプライム、
  TBSでも12月〜1月に放送予定)

さて、後編の『偽装警察編』。
前編が暴力団に潜入している警察官、森屋の物語なら、
後編は警察に潜入している暴力団(の手下)、高山のお話。

小野寺警視正が死亡、
森屋の素性を知る人間がいない今、警察に戻る最後の手段は、
警察と協力して身分を回復させること以外にない。
森屋は秘密裡に高山と連絡を取って協力、
見事に織田組の解散へと追い込んだ。
これで、森屋はこの役目を解かれるのだ、と思うのだが、
ここからこそ本当の高山の物語が始まる。

お話の筋書き、印象的なシーン、決定的なアイテムなどは
多少のアレンジはあってもオリジナルをとても尊重していて、
ドラマを観ながら、オリジナルが二重映しに見えてくるほど、
忠実に再現しようとしている。
登場人物の設定も(特に後編)、いろんな理由があるのだろうが、
辻褄が合うように配されている。
けれども、だからこそ、か。
2編に分け、長くした分、間延びして見えて仕方ない。
余分な演出もある気もする。
わたしは本当にオリジナルが好きだから、
なるべく比べまいとして観ていても、
どうしてもどうしても比べた観方になってしまう。
だからそう感じるのだと思うのだが、
もし、このドラマを初めてご覧になった方なら、
もちろん何の違和感もなく、
面白いドラマとしてご覧になれたのではないか。
お話は本当に面白いものだからだ。


香川照之という人は、本当に巧い役者さんだけれど、
今回に限っては、正直言うと
香川さんである必要があったのかどうか。。。
西島さんの森屋は、悲しくて、その分かっこよくて、
あの人が黒ずくめで黙って立ってるだけで絵になり、
その悲しさ故に、どうしてもこちらに肩入れして観てしまうような
得(?)な役柄である。
黒いシャツの隙間から覗く金の鎖も、
背負っているものの重さの半端なさも、
その出で立ちから溢れ出しているのだ。
なので、香川さんの高山は、
もっと魅力的であってほしかった。
森屋に心を寄せてしまう分、憎まれ役の位置づけにあるなら、
それを力技で捻じ伏せるほどの魅力というか。
森屋が粛々とした静かな受動であったら、
高山は、自分の境遇の重さを跳ね返そうとする能動で、
その対比が鮮明であるほうがいい、と思うのだ。
この人の良さや面白さは、エキセントリックな役柄だとは思わないが、
今回のこの感じは、何か違う…
前編も後編も、何だかとても無理してる感じが付き纏い、
そのせいで、全体がぎこちなく感じられてならなかった。。。


このドラマだけの感想を書こうとしても、
どうしてもオリジナルを引き合いに出さずにいられなくなって、
ドラマをとても楽しまれた方に申し訳ないので、
数々の文句は聞き流していただくことを祈りつつ、
この作品の感想はここまでにして、
インファナル・アフェア』を観ることにした。。。


 
◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もし、このドラマをご覧になって、
オリジナルの映画を観てみたい、と思われた方がいらっしゃったら、
是非のオススメです。
おそらく、どこのレンタルショップにも置いてると思います。
3部作あるけれど、
どれか1つを観るなら絶対に「機廖
でも、「機廚魎僂燭蕕っと全部観たくなり、
観たら観たで、DVDが欲しくなってしまう・・・気がします。


オリジナル版の感想
インファナル・アフェア
インファナル・アフェア 無間序曲
インファナル・アフェア 終極無間

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tinkerbell_tomo at 23:21│Comments(4)TrackBack(5) テレビ番組のお話 

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あの香港映画の傑作「インファナル・アフェア」が、横浜を舞台。日本の名優達で、こういう風にリメイクされるとは思わなかったので「をを〜!」だったのでした。 (2度あることは3度ある? ハリウッド版リメイクの「ディパーテッド」も成功したしね) WOWOWさん、本

この記事へのコメント

1. Posted by ルル   November 04, 2012 13:24
こんにちわん(^^)

西島さん好き(笑)もありますが
森屋がカッコよくて悲しくて
(本家を観てないだけに)
彼等の行末に固唾を呑んで
見守ってたんですが
ラストはショッキングではありました!

>香川さんの高山は、
もっと魅力的であってほしかった。

その存在感には圧倒されましたが
確かに今一つピンと来ないというか
ぎこちなさは感じました。

話はちょっと反れますが
大奥の記事にもありましたが
ここでも朝ドラの人が
いましたね〜(笑)
(ネタバレになるのであまり言えませんが)
2. Posted by ◆ルルさま   November 04, 2012 22:30
こんばんは。
このお話は、誰もが森屋に肩入れしてしまうような設定で、
それを西島さんが寂しく痛々しくさえ感じるように演じられるから、
より一層、森屋に思いが残るのですね。
そして、あのラスト!ですから、呆然としてしまいます。
機会があれば、本家もご覧になれるといいのですが、
そうすると、本家のファンの気持ちもよくおわかりいただけでしょう。

香川さん、今回は何だかぎこちなさを感じてしまって、
この役柄は、そんな感じか?と(これも本家の影響ですが)
違和感ばかりを感じてしまいました。

この作品でも、朝ドラ出演者のお顔がありましたね・・・
っていうのは、最近知ったことですが(^^ゞ
(朝ドラは『カーネーション』と『純と愛』は観てるんですが、
その中間のは、早々に脱落してしまいまして、
肝心の彼が登場したところを観てないの・・・)
最近は殊に朝ドラ出演者に注目が集まりますね。
3. Posted by haru   January 09, 2013 08:03
悠雅さん、おはようございます。
ご挨拶が遅れましたが
今年もよろしくお願いいたします。
さて、こちら。
我が家WOWOW未契約のため、やっと地上波で2話見終えました。
そうなんです。
香川照之さん、大好きな俳優さんですが、どうもラウ役はミスマッチな感は否めず…。
オリジナルオマージュの精神がそこここに感じられ、2作とも巧くまとめてあり面白いんだけど妙な違和感が残りました。
潜入捜査編を観てから2ヶ月お預けをくい(笑)
偽装警察編ラスト
梅ちゃん松岡トトリ安永こと高橋君の働きにご満悦。
ヤンがあっさりやられてしまって唖然としたオリジナル初見時の感動を思い出しました。
是非オリジナル3のレオン・ライ、チェン・ダオミン双璧の日本版を拝見したいものですが…どうでしょうか。
やっぱりオリジナルいいですよね。
見直します。(^_^;)
4. Posted by ◆haruさま   January 11, 2013 00:49
こちらこそ、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さらに、お返事も遅くなってごめんなさい。

TBSとWOWOWの共同企画は面白いんですが、
未契約の方には辛い前後編でしたよね。
でも、後編がご覧になれてよかったです。
でも・・・
でも、なんですよね。
オリジナルを未見のTVドラマ好きの方には概ね好評でしたが、
オリジナルファンにとっては、緊張感やリズム感、キャスティングなど、
どうしても見比べると辛いものが多々ありました。
オリジナルの、「無間道」を現代日本で再現するのはしんどいかも。
それぞれの役者さんたちもいいんだけれど、
香川さんのラウ(じゃないけど)は、どうもミスマッチでした・・・
これは、三部作を観たからかもしれないけれど、
ラウがヤンになりたいという気持ちが、お話の根幹だと思うんですが、
それが欠落している気が強くしました。

ああ・・・
レオン・ライ、チェン・ダオミン、トニー・レオンの豪華3ショット、
日本版なら誰がいい???
この3人、好きですわぁ。。。特にチェン・ダオミンの品の良さと凄味、
これはもう、オリジナル以外には考えられないですね。

せっかく、前後編のドラマを放送してくれたのに、
これを観れば観るほど、オリジナルを観たくなっちゃう・・・
そのお気持ち、よ〜〜くわかります。
わたしもやっぱり見直しましたもの。
無間三部作、やっぱり傑作ですね。

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