November 23, 2012

『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第7話

私の分身 私の献身
大奥 誕生




たとえ、内心がどうであれ、世継ぎを産ませる力がない自分を見限り、
家光の側室になることを玉栄に頼む有功・・・
という、第6話に続く、第7話は。


寛永19年(1642)秋。
家光は伝右衛門を連れ、城下の視察に出かけた。
赤面疱瘡の影響は計り知れず、流行病も蔓延。
飢饉に苦しむ百姓たちの不満を抑えるための方策など、
政に対して具体的な指示を出すほど、その聡明さは顕著だった。

有功に懇願され、家光と閨を共にすることになった玉栄は、
家光に向かい、自分が仕えるのは家光でも仏でもなく、
有功ひとりだと言う。そんな玉栄が嫌いではない家光。
有功は家光に、過去のある出来事を語る。
玉栄がまだ稚児だった頃、ある僧侶が玉栄を見て、
「天下人の父になる」と予言したこと。

翌、寛永20年8月1日(八月朔日=八朔)の目通りの儀に、
松平信綱以外にも、後継の息子を騙った男装の娘たちの登城が多かった。
下々の者たちに限らず、大名家でも家督を継ぐ男子が激減、
六人衆は、女子の後継を認めるよう、春日局に進言する。
影響力の弱まった春日局は、それが契機であったかのように、
倒れたまま床に付き、有功が進んで春日局の世話に当たる。
そして、赤面疱瘡は思わぬ所で発症し・・・




「そなたはええ子や」と玉栄に向かって言う有功の言葉や声音って、
何て哀しいの・・・(´;ω;`)・・・
と、今回の冒頭は思っていたのに。
前回までは、
嵐に翻弄され、吹き付ける強風に煽られて消え入る寸前の火のような、
哀しさとか弱さと、最大級の切なさを体現するのが有功で、
貰い泣きしそうな勢いで、正座状態で前屈みになって観ていたのに。
今回は、お話の終盤になったら、
背格好の細さは変わらないけど、
いつしか身に備わっていた、堂々たる風格が前面に出ていて、
きっぱりとした自信に満ち溢れていて、
何だ、この有功の頼もしさは!!、と思ってしまうなんて。。。
1回で展開する内容が濃いせいもあるけれど、
家光に、政に対する関心と判断力が備わっていて、
それが年と共に成長もしているのと同じように、
有功はこれまでの運命に打ちのめされつつも、成長したというか、
彼の中にあった資質がここで開眼できたというか。。。
ああ、有功はここでこの立場で生きていくことになるのね・・・
と、
ただ、痛々しいだけのこの方の変貌を観た気がした。
そういえば。
わたしは前回のラストで、
有功はステージを一つ超えた、と感じていたのだったと
ようやく思い出した。

だって、前回まではもう、
切なさばかりの悲恋物語だったものだから、
このまま、この有功はどうなってゆくのだろうと、
ほとんど真剣に心配してたのだもの。
このまま、次々に自分以外の中臈が家光と閨を共にして、
それをまた、苦しみながら耐えるのはあまりに可哀想・・・って、
そんなことばっかり思ってたのだもの。

きっと、今も平気ではないだろうと思うけれど、
チラリと映った来週の予告を観る限り、
有功は春日局亡き後、大奥の差配役として、
徳川を影で支える力になってゆくのだろうと想像できる。
翻弄されていた運命を、静かに捩じ伏せて、
大奥で、顔を上げて生きる覚悟を決めたというか。
これまでの、上品で繊細、知性的で美しく、それゆえ哀しい有功が、
堺雅人に何て似合うのかしらん、と思っていたけど、
ここに来て、大奥を束ねてゆく実力者になるとしたら、
また、この人の得意な分野ではないか、と
有功@堺雅人を眺めていた、第7話のラストでありました。


途中、重陽の節句の菊見の宴のところで、
春日局の叱責に対し、
「自分の碌で賄っているのだ」と静かに反論した有功を観て、
ふと、
浅田次郎著『蒼穹の昴』の主人公、李春雲@春児が、
自分の得た収入の中から、哀れな宦官に援助をしていた、
あのシーンが重なってしまった。
(『蒼穹の昴』をご存知ない方、ごめんなさい)

また、この、腹の座った綺麗な佇まいを観ながら、
『その夜の侍』で堺さんが演じた中村健一なる男のビジュアルや、
彼が取った行動の一部始終がまたフラッシュバックしてきて、
役者さんって凄いなぁ。。。と
ひたすら感嘆していたのでありました。
・・・なんていう、またもとりとめのない感想になってしまって
誠に申し訳ないのであります。。。



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これまでのお話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第1話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第2話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第3話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第4話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第5話
『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第6話
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tinkerbell_tomo at 23:53│Comments(0)TrackBack(12) テレビ番組のお話 

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