October 20, 2013

『八重の桜』第42回

襄と行く会津
yae





芸術の秋、読書の秋、旅行の秋(?)、ということで、
まるで、旅行会社のキャッチコピーのようなタイトルの、
『八重の桜』第42回。
再び会津が登場してくるけれど、さて・・・?・・・と、
襄登場以来、以前の集中力とは違う見方のまま観始めたら・・・



明治15年、
板垣退助は反対派の襲撃を受け負傷、
襄は大阪の静養所へ出向き、自らミルクセーキを振る舞って、
京都で私立大学を設立することの重要性を説き、
協力の要請をする。

夏の伝導旅行の目的地を会津に決めた襄は、
八重、みね夫妻を伴って旅立った。
4人は安中に滞在中の徳富に会い、
徳富が新聞社設立を目指して行動を開始することを知る。

会津に到着した八重は、変わり果てた城下に愕然とする。
山本家のあった場所では、当時の面影がなかったが、
辛うじて角場だけが残っていた。
八重は襄に角場でのさまざまな思い出を語る。
幼少期の鉄砲への憧れ、覚馬に鉄砲を習ったこと、
尚之助との出会い、結婚の決意、
やがて起こった会津戦争、そして愛する者たちとの別れ。

そんな八重の元に、かつて山本家に仕えていたお吉が現れる。
共に働いていた徳蔵と結婚したお吉は、
山本家と離縁したのちも、うらとの交流があり、
八重とみねはお吉に頼んでうらを探しに行く。
素直に会おうとしないうらだが、みねが結婚したことを告げると、
うらは大きな安堵と笑顔を見せる。

襄は会津に、傷ついた人々の心の拠り所になる教会を建てたいと言う。
一方東京では、山川健次郎が日本初の物理学教授となっており、
東京大学で指導していた。
そこに、10年間の国費留学を終えた妹、捨松が帰ってくる。


新島襄と出会い結婚した八重。
時代が明治になって15年経ったこの時。
本当は、たった数ヶ月前の出来事だったのに、
つい、八重と一緒にもう14年も前のことのように感じていた会津の日々。
それが、今回は一気に昨日のことのように押し寄せて来て、
その時々の気持ちをひとつひとつ思い出して、
何だかもう、八重より先に胸がいっぱいになって、
涙が溢れるのを止めることができなかった。

冷静に考えれば、大半が回想同然だった今回は、
作品として、あれこれ思われる方も多いと思われるが、
でも、
たとえ14年も経過していたとしても、会津に帰ったのなら、
八重があれこれを思い出さないはずがなく、
同行した襄に語らなかったはずがなく、
全部語ったこととしてさらりと通過されるよりは、
懐かしい顔が順繰りに登場してくれて、
どんなに心が動かされたことか。
嬉しいような、切ないような悲しいような、
何だかよくわからないけれど、
ちょっと突けば、気持ちの全てがスイッチになってしまって、
すぐに涙が零れそうになっている。
八重の家族だった1人1人、
今はもうこの世にいない男たちは確かにこの角場に居たのだと、
懐かしさと愛おしさに、胸の中が占領されてしまった。

特に、わたし個人は、
もう、このドラマで観ることができないと思っていた尚之助さまが
たくさん回想で登場したので、泣きそうな気分は最高潮。
だって、襄と結婚した以上、
八重が尚之助さまのことを思い出すのも語るのも、
もうないことだと思っていたから。
尚之助さまを忘れられない、と言う八重に、
それでいいのだと言った襄だったとは言え、
だからと言って、尚之助さまのことをあれこれ語るわけないはずだもの。
でも、会津に行くということは、それも含めての襄の決意だったはずで、
幼少期から結婚、会津戦争までの日々を、
「幸せだったのですね」と微笑んでくれた襄に、
やっぱり、この人と再婚してよかったのだろうと思わされた。

でもね。
わたしはもう一度(でも何度でも)観たい尚之助さま(紫の袴着用)を、
たくさん観せてくれてありがとう<(_ _)>でした。
鉄砲を命中させるところ、
「夫婦になりましょう」「わたしは会津で生きたい。八重さんとともに」
というプロポーズの場面、
三郎の仇を討つと飛び出す八重を叱って受け止めるところ、
大砲隊を指揮して「撃て〜」と声を挙げるところ・・・
本当にいつ観ても端正で綺麗で見惚れてしまいます。
だからこそ、あのような最期になったことが悲しいけれど、
長谷川さんが演じてくれて、やっぱりよかったと思うのでした。
ここに、
初めて会津に来て、八重が落とした本を拾い上げるところと、
佐久間象山の塾で、覚馬が黒船に密航したいと言い始めた時、
自分の胸を指さしながら「ここに火が点きました」と言うところ、
なんてところが加わったら、
尚之助さま名場面集パーフェクト版となったことでしょう。

長谷川さんと言えば、
もう1人の山本家の「長谷川さん」@京子さん。
綺麗だけど、演技力は・・・、と思って来た人だけど、
このドラマではとっても良かったと思います。
特に、みねが成長してから、別れる日のこと、
14年ぶりの再会の日・・・
これまでの彼女とは思えない情感が感じられたのでした。

それから。
物語の前半の主人公は容保公だったと思うけれど、
八重の家族ではないから、
この回想に登場して来なかったのが残念と言えば残念だけど、
それはもう仕方ないよね。


八重と尚之助さまの、東京での再会、
うらとみねの、会津での再会。
どちらもあったことではないのでは・・・とは思うけれど、
でも、本当は再会できてなかったとしたら、
せめてドラマの中でも、愛し合う人たちを再会させてあげたい・・・
それが叶うからこそ、ドラマの意味もあると思うのでした。

大河ドラマの1回としては、
時代の流れの中でどうであるとか、ドラマの構成上必要かどうかとか、
あれこれご意見もあるかと思いはするけれど、
もう、あったことかどうかもわからなくなりそうなくらい、
会津時代が遠くへ行ってしまったと思う、
喪失感の中での数ヶ月を過ごしていた者としては、
こんな回があってくれて嬉しかった。
捨松さんが帰国してきて、
また次回からは違う動きもあるのだろうけれど、
今回は、会津時代に浸っていたいのでありまする。




☆;+;。・゚これまでのお話☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;

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  板垣退助。加藤雅也さんのノリの良さにお腹痛い…。すみません…。 もうクネ男にしか見えない。 土下座の回といい、今回にしても、大蔵があまり良い感じに描かれていないような気がする。官学校だから?気のせいかな…。 八重の里帰り。 ここで八重がどんな感情を

この記事へのコメント

1. Posted by RYO   October 21, 2013 01:35
今日に限って、家族と観ていた私は涙が出てこぼれそうで大変でした。
会津の回想に八重と同じ思いがありましたね
そして、うらとみねのしーん。
いつもこの2人のシーンに泣かされます。
あ〜思い出しても泣けてくる。

尚之助様、本当にたくさん出られてましたね
悠雅さん喜んでるだろうなぁ〜ってみてました(^^)v
殿の出番は…しかたないですね
前半(それ以上)には、じゅうぶん見せどころもありましたし、辛い内容でも今思えば楽しかったので
感謝です。
2. Posted by ◆RYOさま   October 21, 2013 22:01
今回はもう、どっぷり浸かって観てしまいました。
八重の立場なら、やはり思い出さずにいられなかっただろうし、
わたしたちもまた、共に過ごしてきたかのような思いになりました。
うらとみねは本当に可哀相な別れ方と再会ですものね。
どちらの気持ちもよくわかるものねぇ。。。

尚之助さま、こんなにたくさんご登場とは思わなかったので、
名場面集を暫し堪能させていただきました(笑)
殿は殿で、尚之助さまは尚之助さまで、どちらも一生懸命観てたもの。
殿、お元気でいらっしゃいますかねぇ。。。

ホント、辛い内容だと言いながら、
殿と尚之助さまが当たり前に登場してた頃、
うんと昔のことのように思い出します。

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