May 27, 2014

エスケープ・アーティスト 無罪請負人

The Escape Artist#1 無罪の代償
#2 禁断のアドバイス
#3 完全犯罪の方法 

 

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出演: デヴィッド・テナント
    トビー・ケベル
    ソフィー・オコネドー
    アシュレー・ジャンセン
監督: ブライアン・ ウェルシュ
2013年 UK TVM
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昨年秋、本国英国で放送された秀作サスペンス。
主演はデヴィッド・テナント。
ちょうど、彼の出演作を観たいと思っていたところで、 
この放送は何と嬉しいタイミング!!絶対観る!!・・・
と言っていたのに、録画したまま約1ヶ月。。。
でも、お蔵入りさせずに済んでよかった〜。
これは、面白いサスペンスだった。



ロンドン。
ウィル・バートンは負け知らずの優秀な法廷弁護士で、
若手法廷弁護士の評価記事で一位を取る一方、
妻のケイト、一人息子のジェイミーを深く愛する家庭的な男でもある。
ある時、ウィルは、
「誰でにも弁護を受ける権利がある」という彼の信条に基づき、
猟奇殺人事件の犯人リアムを担当することになる。 
ウィルは、リアムが黒だと勘づきながらも、
証拠の僅かな隙を突き、リアムの無罪を勝ち取る。
だが、小さな出来事がきっかけで、
リアムはウィル一家の周囲に出没するようになり、
やがて・・・



「誰にでも弁護を受ける権利がある」というのが信条の、
優秀な法廷弁護士が巻き込まれた冷酷な犯罪。
弁護を引き受け無罪を勝ち取った男に、
思いがけない復讐を受け、窮地に追い込まれる。
果たして、彼の運命は・・・?というお話。
本国では、おそらく3回シリーズで放送されたドラマを、
WOWOWでは一気に放送。
3時間、ちゃんと観ようとすると、なかなか時間がない・・・と
延ばし延ばしにしてしまったが、
これは本当にお蔵入りにしないで良かった。
WOWOWで放送される英国のサスペンスドラマはかなり好きだが、
これはその中でも特に面白かった。

自分の担当する被告は、たぶん、クロだと思うのだが、
弁護を引き受けた以上は、クロをクロとして終わらせることはできない。
大いに疑わしいが、シロかどうかはともかく、
「クロである」という証拠にはならない、という理由で無罪とするわけだ。
つまり、事件の真犯人かどうかよりも、
真犯人であるという証拠が揃っているかどうかが争点となるのだ。
それは、日本の法廷でも同じことかもしれないが、
英国の法廷はまた独特である。
何より、あの古色蒼然とした出で立ちからして独特だが、
日本の法廷ドラマとは違う対決になるのが面白いと言えば面白い。

けれど、この作品のメインは法廷劇ではない。
もちろん、要所要所は法廷のシーンが不可欠なのだが、
ウィルの家庭の様子をそれと同じ分量くらい丁寧に描いていることで、
最初は多少なりとも違和感を持つ。
でも、それがこのお話の最重要な前フリであったことは、
まもなくわかってくる。
ウィルが担当したリアムという男は、
頭脳明晰で体力もあるが、明らかに常軌を逸したところがあって、
彼の次なるターゲットは、ほかならぬウィルの家族となったわけだ。
そして、そこからウィルは、
これまでの実績も栄光も全てが覆るような出来事に翻弄される。
けれど、翻弄されっ放しで終わる・・・わけがない。
そこからこそが、このお話のメインである。
肝心要の部分は伏せるが、
いや、もう、そこを実はとても語りたい。
でも、もし今後何かの機会にご覧になる方がいらっしゃったら申し訳ないから
やっぱりネタバレはしないでおく。
どうぞ、今後ご覧になる方は、全3話を存分に楽しんでいただきたい。
内容は、「楽しむ」っていう感じでもないのだが・・・


主演は、デヴィッド・テナント。
彼の出演作を観たい、と思っていた理由は、
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー「リチャード二世」』を観て、
主人公、リチャード二世を演じた彼が、
「最初は否定的に描かれる、小心なわりに傲慢な王だが、
やがて、繊細で気品を感じさせる人物に見える描き方や、
それを見事に体現する彼の素晴らしさと言ったら・・・
長い金髪 も、王冠も、縦長の衣裳もとてもよく似合い、
舞台に出てくると目を引き付けずにいられない力を持っている、
スリムな男前ではないか。」と、惚れ惚れと眺めていたから。
これだけの演技を、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台で
見せることができる人なら、是非、映画を観てみたい、と思ったのだ。
今回は、ドラマだったけれど、少しの遜色もない作品だったので、
尺の長い映画を観たような実感だった。

で、念願叶っての彼は、
法廷弁護士の、例の鬘の姿も、スーツ姿も、
家庭でのジーンズ姿もどれもよく似合う、
白くて余分な肉が付いてない小さな顔に、
誠実そうだがそれだけではない何かが宿ったような大きな目が光る、
やっぱりスリムな男前なのだった。
そして、彼が演じるウィルという人物を、
すぐ傍で見守るような気持ちで、3話を観ることになった。 
 だって、このウィルの気の毒なことったら。。。
何でこんな目に遭わなきゃならないの!?
この窮地をどうしてゆくの???と思わずにいられないのだもの。
そうかと思うと、二転三転して、この先が見えなくなるし。
でも、最後の最後はもう、
「えええ?そう来るのぉ?」という収束になるの。
そりゃあもう・・・ビックリですよ。


見応え、手応え充分。
英国の法廷や、スタイリッシュな家庭や、田舎の風景も彩りを添え、
法廷ドラマであり、サスペンスであり、一人の男の苦悩でもあるお話。
WOWOWの再放送などでご覧になれる方は是非。
 

tinkerbell_tomo at 09:00│Comments(0)TrackBack(0) テレビ番組のお話 

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