June 12, 2014

グランド・ブダペスト・ホテル

少年と林檎。メンドルのコーテザン・オ・ショコラ。ル・パナシェ。
The Grand Budapest Hotel




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出演
レイフ・ファインズ     F・マーレイ・エイブラハム 
エドワード・ノートン     マチュー・アマルリック
シアーシャ・ローナン   エイドリアン・ブロディ
ウィレム・デフォー     レア・セドゥ 
ジュード・ロウ       ジェフ・ゴールドブラム 
ティルダ・スウィントン   ジェイソン・シュワルツマン
ハーヴェイ・カイテル    トム・ウィルキンソン
ビル・マーレイ       オーウェン・ウィルソン
トニー・レヴォロリ     
監督: ウェス・アンダーソン
2013年 UK/ドイツ 100分
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楽しみに公開を待ってたこの作品。
合わない人にはとことん合わないだろうけど、
好きな人にはたまらない、この、お話の流れと、
俳優と、色と、時間の使い方。
100分間、とっても楽しませてもらいました(*^^)v



ヨーロッパ大陸の東端、旧ズブロフスカ共和国。
ある作家の胸像の前で、彼の著作を読む少女がいる。

その作家がまだ若かった1968年。
かつて栄華を誇った名門、グランド・ブダペスト・ホテルも今は昔。
寂れたホテルには、寂しい旅人が疎らに滞在するだけだ。
そこで彼は、ホテルのオーナー、ムスタファに出会い、
彼が語る、このホテルや彼自身の秘密を聞くことになる。

1932年。
豪華で美しく、優雅な宿泊客で溢れるグランド・ブダペスト・ホテル。
貧しい移民のロビーボーイ、ゼロは、思わぬことから、
大人気のコンシェルジュ、ムッシュ・グスタヴ・Hの側で働くことになる。
ある日、長年の常連客にして上客のマダムDが亡くなり、
弔問に駆け付けたグスタヴは、マダムDの遺言により、
素晴らしい名画『少年と林檎』を譲り受けることになるが、
マダムDは毒殺されていたため、グスタヴに容疑がかかってしまい・・・



貧しい移民のロビーボーイ、ゼロが回想する、
名門ホテルの人気コンシェルジュ、ムッシュ・グスタヴの物語。
エレガントにしてスリリング、ユーモラスかつブラック、
スピーディなのにオフビート、ゴージャスでも何かチープ、
ファンタジック、チャーミング、ハートフル、リリカル、ミステリアス・・・
と、知ってる英語を片っ端から言ってるわけじゃないのよ。
そんな要素が、ぎゅ〜〜〜〜っ、と詰まった、
ちょっと一言では魅力を伝えきれないお話なのだ。

レイフ・ファインズとジュード・ロウとエドワード・ノートンに、
トム・ウィルキンソン(何故か、このオジサンが好き)が出てて、
ウェス・アンダーソン監督だと聞いたら、
内容がどんな流れになろうと、きっと楽しんじゃうとは思っていた。
わたしは、最初っから最後までとことん楽しませてもらって大満足だけど、
だからと言って、100人が100人とも楽しむかと言えば、
合わない人は絶対に合わないものだとも思うから、
みなさん、絶対に面白いから観て観て!!と言っていいものかどうか(笑)。
ただ、『ライフ・アクアティック』や『ダージリン急行
『ムーンライト・キングダム』を楽しめた方は、きっと好きだろうと思う。

このお話は、まず冒頭で現代の少女が、
ある作家の墓地の胸像で、おそらく彼の代表作の小説を読み始め、
お話の中で、作家が「人から聞いた話」として綴るのは、、
往年の人気ホテルの人気コンシェルジュについて語る、
ロビーボーイの若かりし頃の忘れ難い過去のお話・・・
という、まるで、マトリョーシカみたいな構造になっている。
お話の箱の蓋を開けると、また蓋があって、
開けなければ何が入っているかわからない・・・という状態。
なので、序盤はしばらく「何がどう始まるんだ?」という期待が膨らみ、
気がついたら、あっという間にその世界観の中に放り込まれている。
1968年は、手入れも行き届かず、煤けて廃墟同然となっているが、
1932年は、高い山のてっぺんに聳え立つ、
砂糖菓子みたいに可愛い外装の夢のような景色である。
その中央にいるのが、
スラリとエレガントで文学の香り高い、色っぽいコンシェルジュと、
彼の周囲に張り付いて、手足のように働く移民の少年だ。
そのお話の、可笑しいこと、ブラックなこと、漫画ちっくなこと!!
いひひ、と笑ったり、惚れ惚れしてみたり、
ちょっと気を抜いてたら、ぎょぇ〜〜、と背筋が冷えたり。
可愛さやユルさが目一杯なら、それと同じ分だけの容赦ないコワさ・・・
という、ウェス・アンダーソン監督の世界が思う存分展開する。


ムッシュ・グスタヴには、
どなたがキャスティングされたか存じ上げませんが、
その慧眼に感謝を捧げたいほどお見事なレイフ・ファインズ。
シェイクスピアの悲劇が良く似合う、上等で優秀な空気を纏いつつ、
お洒落で綺麗な衣裳をごく当たり前のように着こなして、
上品で文学的だけど、女好きで、かなり浮世離れしてる・・・って、
そんな設定、彼以外の誰が似合うの。
この人が魅力的でなければ、このお話には全く入り込めないだろうけど、
これがもう、この世界観の中では最高のキャラクター。
ほんとにもう、レイフ・ファインズ、素敵、素敵。
また、彼の手足となって働く、移民のロビーボーイ、ゼロの
トニー・レヴォロリもぴったりな風貌と演技。
この世界観の中にあって、それでも心底心が通じ合っている2人を、
何とも独特の雰囲気で見せてくれてるの。
また、豪華キャストがほんの短いシーンだけだったり、
ぱっと見は誰だかわからないメイクしてたり・・・
何と言う、贅沢な使い方をしてるだろう。
いちばんビックリしたのはティルダ・スウィントンか。
何でまた、そんなお姿で・・・(笑)
一瞬、アラン・アーキンかと思ったら、ハーヴェイ・カイテルだったり・・・
シアーシャ・ローナンちゃんは、益々綺麗になってて、
レイフ同様、浮世離れ感が良く似合ってて、
そして、ジュードはいつ観ても、どんな役でも好き好き♡
アンダーソン監督作品の常連たちも、そうでない人も、
とっても楽しそうに、短いパートを完成させている。


チャーミングでハラハラして、時々ぎょえっ、となるけど、
そんなあれこれでもって描かれるのは、可笑しくも切ない物語。
100分の中にたくさんの魅力がぎゅっと詰まってて、
エンドクレジットの最後まで楽しいお話、
観ることができてよかったです〜(*^^)v

 

tinkerbell_tomo at 22:40│Comments(4)TrackBack(3) 洋画【か】 

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この記事へのコメント

1. Posted by めえめえ   June 13, 2014 20:48
こんばんは。

面白かったです♪
やっぱりこの映画はレイフ・ファインズにつきると思います。
同じくティルダとハーヴェイ氏にビックリでした。
デフォー氏、怪演ですよね…(汗)
2. Posted by ◆めえめえさま   June 13, 2014 23:01
こんばんは(^^♪

面白かったですねぇ。
時々、ひえ〜〜〜・・・とか言いながらも、最後までへらへら笑ってました。
レイフ・ファインズの持ち味があってこそ、のお話でした。
やっぱり、ビックリしたところも同じでしたか?ビックリしますよねぇ(笑)
デフォーさんなら、これくらいは当たり前かと思いつつ、
それでもやっぱり誰にでも似合うわけじゃないですもんね〜。
3. Posted by sakururi   June 15, 2014 14:05
何か面白そうですね。
レミゼ以来、映画館に行ってないので…
悠雅さんの映画情報をcheckして、面白そうな作品
があれば、映画館に足を運ぼうと思います。
4. Posted by ◆sakururiさま   June 19, 2014 21:25
好き嫌いはあるだろうとは思うんですが、
わたしはかなり楽しませてもらいました。

わたしも、仕事が忙しく、子供たちが高校生だった頃は
自分の時間を作るのが難しかったです。
今は、幸か不幸か、映画を観る時間がたくさんあって、
観たい映画のうち、近くで上映があるものを観に行けています。
また、いつ無理になるかわからないので、行けるうちは観ておきたいと思って…
でも、だんだん感想を書く体力が減って来て困っています^_^;

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