November 16, 2014

コリオレイナス

ナショナル・シアター・ライブ
 img_0


■・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出演: トム・ヒドルストン
    マーク・ゲイティス
    ピーター・デ・ジャージー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・■

 ナショナル・シアター・ライブ『コリオレイナス』。
先週、先々週の『フランケンシュタイン』に引き続き、
今週は、トム・ヒドルストン主演のこちらの舞台映像作品を鑑賞。
 
2011年の、俳優・レイフ・ファインズの初監督作品であり、
主演も務めた映画『英雄の証明』(原題:Coriolanus )と同じ、
シェイクスピアの同じ戯曲が原作。
『英雄の証明』も、シェイクスピアの戯曲はそのままに、
舞台を現代に移しての映画だったが、
こちらも、描く時代は如何様にも取れる衣裳と、
極限まで装飾を排したシンプルな舞台で、
主題の普遍性を感じさせるものだ。
とは言え、演出はとても視覚に訴えるもので、きっと長らく心に残るだろう。
舞台に「本水」が登場するのは珍しくはないが、これはその使い方が凄い。
これ以降、『コリオレイナス』と聞くと、
水を浴びるトムヒの姿が目に浮かぶのじゃないかしら。
 
映画『英雄の証明』を観た時、
シェイクスピア俳優であるレイフ・ファインズがこれを題材に選んだ気持ちが
わかる気がしたが、見た目は「勇猛果敢な戦士」という感じよりは、
知的な策士のほうが似合うと思ったものだった。
そういう意味では、トム・ヒドルストンは若い戦士にピッタリ。
力強く、傲慢、怒り、追い詰められ苦悩する姿がリアルに見えた。
 
『フランケンシュタイン』の主演の2人、
ベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーは、
2012年のローレンス・オリヴィエ賞主演男優賞を2人で受賞したが、
2014年度は、この作品で主演のトム・ヒドルストンが主演男優賞に、
メニーニアスのマーク・ゲイティス(『SHERLOCK』のマイクロフト)が
助演男優賞にノミネートされた。
それがとても頷ける、題材も表現も素晴らしい舞台作品だったと思う。
ロンドンで舞台を観ることなど叶う由もないが、
こうして、地元のシネコンで映像ででも観ることができたことはとても嬉しい。
 
それにしても。
ベネ出演の『フランケンシュタイン』はそれなりに人の入りがあったが、
今日、日曜、日中の上映の鑑賞数の寂しいことと言ったら・・・
腰の位置の高い、美しくも鬼気迫る血塗れのトム・ヒドルストンを、
文字通り、「独り占め」できたことを、喜ぶべきか、憂うるべきか・・・


tinkerbell_tomo at 21:20│ 洋画【か】 | お芝居のお話