週刊少年ジャンプ2022年52号掲載の
『HUNTER×HUNTER』連載再開6週目「396◆結成◆廚隆響曄
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(前回掲載分まで反映済み)
※画像データは物理的にも容量的にもサイズが大きめです
録音済みの音声テープが再生できなくなるアクシデントに見舞われつつも
リアルタイムでアテレコする機転によって大盛況のうちに幕を閉じた模様。
10週単位の掲載で一話あたり19ページのうち
約半分が「カタヅケンジャー」に割かれているのはちょっと勿体ないというか
「早くストーリーを進めてくれよ」的な感想を抱いてしまったんだけど、
ウボォーギンがクロロを見直して協力を申し出る展開に説得力を持たせるためには
2〜3ページ程度のダイジェスト描写では足りなかった、ということなのかな。
基本的には「クロロの演技力が鬼気迫っていた」という描写がメインで
「カタヅケンジャー」の内容自体はさほど重要ではなかったように思えるものの、
キメラアント編における「軍儀」のように
「カタヅケンジャー」も今後の展開を示唆するような内容になっていたんだろうか。
カタヅケンジャー7人の決め台詞
「上等だ!! 何回でも汚せばいいぜ!!」
「その度に私達は拭き取ってみせる!!」
「汚れた事はしかたがないさ!悲しいのはそのままでいいと諦める事…!」
「自分の力だけでは難しいなら皆でやればいい!!」
「一人飯もいいけど大勢で囲む鍋も最高!そういうことだろ!!」
「皆の力があればどんなところでもキレイに出来る!!」
「例えそれが目に見えない場所だとしても…!」のくだりは
子供向けヒーローモノらしい前向きなメッセージ性が込められていた反面
今までの幻影旅団にコレを彷彿とさせるような描写は思い当たらなかったから、
今回の回想編で「現実ではそんな綺麗事は通用しない」的な使われ方をするのかも。
(「清掃戦隊」なのも「綺麗事」であることの暗喩?)
あと「カタヅケンジャー」のリーダーであろうクリンレッドは
髪型といい一人で突っ走るっぽいところといいゴンに似ているキャラクターのようで






ノブナガがゴンを気に入って団員に加えようとしていたのは
単に「性格がウボォーギンと似ている」というだけでなく
ゴンにクリンレッドの面影を感じ取ったのも一因だったりするのかもしれない。
(一番下の画像は、もっと似ている構図のゴンを見た記憶があるんだけど
それがどこのシーンもしくは扉絵なのか見つけられなかった)
そういう意味では、知性派の皮肉屋っぽいクリンブルーも
クラピカと同じタイプのキャラクターだと言えなくもなさそうだけど・・・。
サラサの「吹き替え」をきっかけに本心を吐露したウボォーギンは
「今までくらったどんな奴の…どんなパンチより
今日のお前のが一番効いたぜ…!!」とクロロを認めて和解。
クロロを認めるところまではともかく
「次の怪人役… オレに演らせてくれ!」とまで申し出たのは意外な展開で、
ウボォーギンの年齢的にも性格的にも
戦隊ヒーローモノの吹き替えを積極的にやりそうには見えなかったから驚いた。
「最初は…まあ何でもいいから欲しかったんだがな…………
ハッキリと欲しいモノややりたい事があるってのは格別だな」とのことで
前回も触れたこの「始めは ただ欲しかった」のシーンは

クロロ視点のモノローグではなく

ゴミ山の上からクロロ達を見下ろしていたウボォーギンの視点だったんだろうか。
この時点でクロロはウボォーギンのことを「ウボォーさん」と呼んでいて

ヨークシン編では「ウボォーギン」もしくは「ウボォー」呼びだったクロロが
唯一「鎮魂曲」のシーンでは「ウボォーさん」と呼びかけているから


やはり普段の「団長」としての振る舞いは「団長を演じている」だけで
素を見せたのは「鎮魂曲」のモノローグのみ、と解釈できそうな感じ。
ネオンに占ってもらった(=ウボォーギンの死を確信した)ときに涙を流していたのも

堪えきれずに一瞬だけ素に戻ってしまった形なのかな。
(改めて見返すと↑のシーンのクロロの表情は少年時代の面影が強く出ているし)
あと、ウボォーギンがクロロに語った「やりたい事」は
「お前と劇で世界中巡って 世界一の悪役になる事」ということで、
ウボォーギンの一番の喜びが「リベンジ野郎を返り討ちにすること」だったのも


少年時代の夢が少なからず影響していたとも深読みできるのかもしれない。
そして先週に続いて今週も
声がデカい


効いたときは「効いたぜ」と素直に認める


という過去の描写を彷彿とさせるシーンや台詞があったけど
今週はウボォーギンだけだったから、たまたまのような気もしてきた。
先週の時点では姿を見せていなかった少年時代のノブナガは
クロロの演技に感化されて、いつの間にか仲間に加わっていたことが判明。
さすがにこの上映会で初めて知り合ったわけではないんだろうけど、
読者目線では「いつの間にかシレっと加わっていた」ようにしか見えない描写だから
これなら先週の時点で登場させておいてもよかった気がするなあ。
ヨークシン編でノブナガはウボォーギンとの関係について
「旅団設立前からのつきあいだ オレが誰よりよく知ってる」と言っていたものの

先週・今週の内容を読む限りだと
ウボォーギンと旅団設立前から付き合いがあったのはマチの方で
ノブナガとの付き合いは特別深いわけではなかったように見えてしまう。
「ウボォーは ただの怪力バカじゃねェ」
「わかってるよ そんなことは」というノブナガとマチのやり取りも

先週・今週の内容を踏まえた上で読むと
マチが「私の方が付き合い長いんだよ」と言っているようにも見えてきた。
「ノブナガ加入」エピソードを特別扱いするつもりが無いなら
先週のウボォーギン登場シーンで彼の近くにノブナガを立たせて
一言二言喋らせておくだけで「旧友」感は出せたような気がするから、
何の意図があってこういう構成にしたのかは非常に興味深いところだ。
そしてフィンクス&フェイタンと同様
ノブナガも少年時代からサムライっぽい恰好をしていたわけではないようで、
「ござる」口調のクリングリーンを演じたのがきっかけで和風になったんだとしたら
フィンクスも同じような理由でエジプトっぽい服装になったと考えられそう・・・だけど
クリンブルーにエジプト要素は無さそうだからその可能性は低いのか。
今まで旅団結成のシーンだと思っていた場面では
少なくともノブナガは現在と同じ格好をしていて、

マチの「あれ…クロロ?」も合わせて考えると

旅団は一旦バラバラになって、上記シーンで久々に再集結したとも考えられるから
その「バラバラになっていた期間」に外国色に染まったのかもしれない。
フェイタンは「ワタシ イエローやるね」と言っていたから
少なくとも普段の口調に関しては少年時代からカタコトだったっぽいけど・・・?
クリンレッド(熱血漢のリーダー?):クロロ
クリンブルー(キザな知性派?):フィンクス
クリングリーン(ござる口調の侍?):ノブナガ
クリンイエロー(お調子者の大食漢?):フェイタン
クリンピンク(イケメンに釣られて敵に捕まる):パクノダ
クリンオレンジ(基本的に元気なコ):サラサ
クリンパープル(魔黒女王の双子の姉):シーラ
天才博士(パープル・ピンクと三角関係):シャルナーク
魔黒大王:フランクリン
怪人:ウボォーギン
という吹き替え配役が決定。
意外だったのはフェイタンがお笑い担当っぽい「イエロー」を演じたことで、
フェイタンとイエローのキャラクターは真逆のイメージだったからちょっと驚き。
現在の旅団にイエローみたいなタイプのメンバーがいない以上
誰が演じていても多少は違和感を覚えてしまったと思うけど、
強いて言えばBW1号の食堂で食事シーンが描かれたフランクリンが


体格的にも、最もイエローのイメージに近いような気がする。
そしてクロロが発見したテープに録画されていた「カタヅケンジャー」は8話分で
ストックが尽きたら普通の劇にすることも検討していたようで、
「立ち回りの稽古や怪人の衣装とか…」と言及させていたあたり
吹き替え(出役)を拒否していたマチは裏方の衣装担当になって

それがきっかけで「念糸縫合」を修得するに至ったとも考えられるんだろうか。
しかし・・・「カタヅケンジャー」の悪役は魔黒大王ということで
このネーミングは『世紀末リーダー伝たけし!』の「魔黒編」を思い出す。
その「魔黒編」は「ブラック」や「ブルー」「レッド」「オレンジ」等
色の名前の付いたキャラクター達が登場するシリーズで、
当時掲載された直後のクラピカvsウボォーギン戦を筆頭に
『H×H』のモロパクリみたいなシーンがいくつも登場するシリーズでもあった。
『H×H』作中に「色の名前で呼び合う暗殺者」を登場させて
ゼノに「まるでゴッコじゃの」と言わせたのはその意趣返しだと思っていたんだけど


それは今からもう20年位前の話になるから
さすがに「魔黒大王」は「魔黒編」とは無関係なのかな。
「色」をテーマにしているなら「黒」を悪役担当にするのは一般的で、
真っ黒→魔黒もわりと安直な、カブっても不思議ではない発想なんだろうし。
11人は自分達の団体名を「旅の一座」のイメージから「ナントカ旅団」と命名。
本来は「千人単位の部隊」としての意味合いを持つ「旅団」が
なぜ構成員数13人の盗賊団に名付けられていたのかが判明して、
この「言葉の響きだけで決めた」という由来は単純だけど良かったと思う。
流星街の子供なら「旅団」の定義を知らなくてもおかしくないし、
細かいことを気にせず「各自が百人力」で流したのも納得という感じ。
今はまだ「ナントカ旅団」ということで
次週以降に「幻影」の由来が判明するんだろうけど、
先週の感想でも書いたように
やはりサラサは悪党の「狩り」の対象になってしまいそうな雰囲気だから
彼女が欠けたことで完全な形での「旅団」は幻になってしまった、という流れで
「幻影旅団」と名付けられたとも考えられるんだろうか。
悪党達は流星街の住人をさらって誰かに「上納」しているようで
それにクルタ族が関与していたとすれば復讐を兼ねた虐殺も理解できるけど、
クルタ族に非があったとすると
ウボォーギンらが「サラサの仇」を忘れていたことになってしまうし


なによりクラピカの「復讐」がブレるような展開は避ける・・・はず。
(安易な善悪二元論は避けるタイプの作風であることを差し引いても)
クロロ達にとって最も精神的ショックが大きそうなのは
「カタヅケンジャー」の出演者の誰かが誘拐の依頼者だった、という展開だけど
それはそれでさすがに都合が良すぎるから可能性は低いのかな。
前述のようにマチが衣装係になるとすれば
ビデオの残り3話分のストックが尽きるまで(=3週間or3ヶ月間?)は
サラサは「行方不明」の状態で
死体や悲惨な姿が発見されることは無いのかもしれないけど、
時間が空けば空くほど発見された時の衝撃は大きくなるのかもしれない。
サラサが悲惨な目に遭ってしまう可能性はかなり高いとして
それを少年ジャンプでどこまで描写できるのかも気になるし、
今週の「旅団」の描写が非常に平和的で良い雰囲気だったのが
来週以降と緩急の差をつけるための「溜め」なんだとしたら
来週の展開には色々な意味で注目しておきたいと思う。
もっと小規模かと思っていたから想像以上に大人数が集まっていて驚いた
・流星街のような環境でも(というより流星街のような環境だからこそ?)
子供達にお菓子を配るようなイベントが定期的に開催されているのか
・「ウボォーと遊んだ後まだ元気だったら
次はオレ達とサッカーしようぜ」とフィンクスが言っていたのは
前回のビデオテープのすり替えに気付いたから?
・「根が優しい」らしいフィンクスは
サラサの頼みを断れず、お菓子配りを手伝う羽目になったのに
フェイタンはそれには付き合わずにどこか行っちゃうんだな
・クロロが教会にお供え用の花を毎日届けていたのは

「死後の世界」や「霊魂」を信じているというエピソードに繋がってくるのかも
・「流星街の言葉で喋ってる!?」ということは
流星街には流星街独自の言語が存在しているっぽい?
・音声テープが止まった際の
「でもまぁ…しょがないよね流星街だし」
「元々流星街にあるのは全部 捨てられてたモノばっかりなんだから…」が
ノブナガが言っていた「諦めと怒りが原動力」の「諦め」の象徴なのかな
・クロロだけでなくパクノダ・シーラ・サラサも
台本なしでアテレコできるくらい台詞を記憶していたんだ
・今回描かれた「カタヅケンジャー」のエピソードのメイン敵は
「落書き怪人グラフィーノ」なのか「ガングロ怪人」なのか・・・?
(グラフィーノは幹部で、ガングロ怪人がこのエピソード専用の敵?)
・「クリンパワー集結→一掃」のシーンは

『レベルE』のカラーレンジャー編の「ゴールデンハンマー」を思い出した
・前回は気付かなかったけど
シャルナークはクロロよりもかなり背が高い上に「お前」とか言っているから
シャルナークの方が年上っぽい?
・マチが吹き替えを嫌がっているのは変化系らしく「気まぐれで嘘つき」だから?
・教会にはマイクが10本以上あったのか
・ノブナガ・フィンクス・フェイタンは得物を自作して殺陣の練習(?)をやっていたけど
モップのグリーン、熊手のブルーはともかく
イエローの武器はタワシ2個だから棒状の武器は必要ない気もする
(この時点ではまだ劇はやっていないから雰囲気作りで遊んでいただけ?)
・色々足りないなりに協力しあってアレコレ模索している旅団の描写は

<
ジンの言う「大切なものは ほしいものより先に来た」に通じる雰囲気を感じた
・幻影旅団の原点が「旅の一座」だとすると初期メンバー以外のメンツも
ヒソカ:ピエロ・奇術師、ボノレノフ:ダンサー、コルトピ:道具方
ということで舞台興行に活かせそうな役割があるのかも
(無理やりこじつけるとするならシズクは運搬係とか?)
・流星街は「共同集落」単位で生活しているようで
ゴミの中から使えそうなものを探すのが当番制の「仕分け作業」ということ?
・「『カタヅケンジャー』の公用語はバッチリ覚えたから
後はタイトルで探すだけ……!!」とサラサは言っていたけど
ビデオテープにラベルが貼ってあるとは限らない気もする
・サラサは「ウガ森横の企業ゴミの中」で大量のビデオテープを見つけたようで
その「ウガ森」が冨樫先生がTwitterで言及していた


397の「予定外の加筆」箇所なのかな
『HUNTER×HUNTER』連載再開6週目「396◆結成◆廚隆響曄
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◆王族以外の王位継承戦関連のキャラクターまとめ画像はこちら→■
(前回掲載分まで反映済み)
※画像データは物理的にも容量的にもサイズが大きめです
●カタヅケンジャー特別上映会
クロロ達が企画した「清掃戦隊カタヅケンジャー」の上映会は録音済みの音声テープが再生できなくなるアクシデントに見舞われつつも
リアルタイムでアテレコする機転によって大盛況のうちに幕を閉じた模様。
10週単位の掲載で一話あたり19ページのうち
約半分が「カタヅケンジャー」に割かれているのはちょっと勿体ないというか
「早くストーリーを進めてくれよ」的な感想を抱いてしまったんだけど、
ウボォーギンがクロロを見直して協力を申し出る展開に説得力を持たせるためには
2〜3ページ程度のダイジェスト描写では足りなかった、ということなのかな。
基本的には「クロロの演技力が鬼気迫っていた」という描写がメインで
「カタヅケンジャー」の内容自体はさほど重要ではなかったように思えるものの、
キメラアント編における「軍儀」のように
「カタヅケンジャー」も今後の展開を示唆するような内容になっていたんだろうか。
カタヅケンジャー7人の決め台詞
「上等だ!! 何回でも汚せばいいぜ!!」
「その度に私達は拭き取ってみせる!!」
「汚れた事はしかたがないさ!悲しいのはそのままでいいと諦める事…!」
「自分の力だけでは難しいなら皆でやればいい!!」
「一人飯もいいけど大勢で囲む鍋も最高!そういうことだろ!!」
「皆の力があればどんなところでもキレイに出来る!!」
「例えそれが目に見えない場所だとしても…!」のくだりは
子供向けヒーローモノらしい前向きなメッセージ性が込められていた反面
今までの幻影旅団にコレを彷彿とさせるような描写は思い当たらなかったから、
今回の回想編で「現実ではそんな綺麗事は通用しない」的な使われ方をするのかも。
(「清掃戦隊」なのも「綺麗事」であることの暗喩?)
あと「カタヅケンジャー」のリーダーであろうクリンレッドは
髪型といい一人で突っ走るっぽいところといいゴンに似ているキャラクターのようで






ノブナガがゴンを気に入って団員に加えようとしていたのは
単に「性格がウボォーギンと似ている」というだけでなく
ゴンにクリンレッドの面影を感じ取ったのも一因だったりするのかもしれない。
(一番下の画像は、もっと似ている構図のゴンを見た記憶があるんだけど
それがどこのシーンもしくは扉絵なのか見つけられなかった)
そういう意味では、知性派の皮肉屋っぽいクリンブルーも
クラピカと同じタイプのキャラクターだと言えなくもなさそうだけど・・・。
●クロロとウボォーギン
クロロの機転と演技力を目の当たりにしたあとサラサの「吹き替え」をきっかけに本心を吐露したウボォーギンは
「今までくらったどんな奴の…どんなパンチより
今日のお前のが一番効いたぜ…!!」とクロロを認めて和解。
クロロを認めるところまではともかく
「次の怪人役… オレに演らせてくれ!」とまで申し出たのは意外な展開で、
ウボォーギンの年齢的にも性格的にも
戦隊ヒーローモノの吹き替えを積極的にやりそうには見えなかったから驚いた。
「最初は…まあ何でもいいから欲しかったんだがな…………
ハッキリと欲しいモノややりたい事があるってのは格別だな」とのことで
前回も触れたこの「始めは ただ欲しかった」のシーンは

クロロ視点のモノローグではなく

ゴミ山の上からクロロ達を見下ろしていたウボォーギンの視点だったんだろうか。
この時点でクロロはウボォーギンのことを「ウボォーさん」と呼んでいて

ヨークシン編では「ウボォーギン」もしくは「ウボォー」呼びだったクロロが
唯一「鎮魂曲」のシーンでは「ウボォーさん」と呼びかけているから


やはり普段の「団長」としての振る舞いは「団長を演じている」だけで
素を見せたのは「鎮魂曲」のモノローグのみ、と解釈できそうな感じ。
ネオンに占ってもらった(=ウボォーギンの死を確信した)ときに涙を流していたのも

堪えきれずに一瞬だけ素に戻ってしまった形なのかな。
(改めて見返すと↑のシーンのクロロの表情は少年時代の面影が強く出ているし)
あと、ウボォーギンがクロロに語った「やりたい事」は
「お前と劇で世界中巡って 世界一の悪役になる事」ということで、
ウボォーギンの一番の喜びが「リベンジ野郎を返り討ちにすること」だったのも


少年時代の夢が少なからず影響していたとも深読みできるのかもしれない。
そして先週に続いて今週も
声がデカい


効いたときは「効いたぜ」と素直に認める


という過去の描写を彷彿とさせるシーンや台詞があったけど
今週はウボォーギンだけだったから、たまたまのような気もしてきた。
●ノブナガ登場
旅団過去回想編突入のきっかけとなったにも関わらず先週の時点では姿を見せていなかった少年時代のノブナガは
クロロの演技に感化されて、いつの間にか仲間に加わっていたことが判明。
さすがにこの上映会で初めて知り合ったわけではないんだろうけど、
読者目線では「いつの間にかシレっと加わっていた」ようにしか見えない描写だから
これなら先週の時点で登場させておいてもよかった気がするなあ。
ヨークシン編でノブナガはウボォーギンとの関係について
「旅団設立前からのつきあいだ オレが誰よりよく知ってる」と言っていたものの

先週・今週の内容を読む限りだと
ウボォーギンと旅団設立前から付き合いがあったのはマチの方で
ノブナガとの付き合いは特別深いわけではなかったように見えてしまう。
「ウボォーは ただの怪力バカじゃねェ」
「わかってるよ そんなことは」というノブナガとマチのやり取りも

先週・今週の内容を踏まえた上で読むと
マチが「私の方が付き合い長いんだよ」と言っているようにも見えてきた。
「ノブナガ加入」エピソードを特別扱いするつもりが無いなら
先週のウボォーギン登場シーンで彼の近くにノブナガを立たせて
一言二言喋らせておくだけで「旧友」感は出せたような気がするから、
何の意図があってこういう構成にしたのかは非常に興味深いところだ。
そしてフィンクス&フェイタンと同様
ノブナガも少年時代からサムライっぽい恰好をしていたわけではないようで、
「ござる」口調のクリングリーンを演じたのがきっかけで和風になったんだとしたら
フィンクスも同じような理由でエジプトっぽい服装になったと考えられそう・・・だけど
クリンブルーにエジプト要素は無さそうだからその可能性は低いのか。
今まで旅団結成のシーンだと思っていた場面では
少なくともノブナガは現在と同じ格好をしていて、

マチの「あれ…クロロ?」も合わせて考えると

旅団は一旦バラバラになって、上記シーンで久々に再集結したとも考えられるから
その「バラバラになっていた期間」に外国色に染まったのかもしれない。
フェイタンは「ワタシ イエローやるね」と言っていたから
少なくとも普段の口調に関しては少年時代からカタコトだったっぽいけど・・・?
●原点は11人の劇団
怪人役希望のウボォーギンを皮切りに他の面々もアテレコ参加を表明しクリンレッド(熱血漢のリーダー?):クロロ
クリンブルー(キザな知性派?):フィンクス
クリングリーン(ござる口調の侍?):ノブナガ
クリンイエロー(お調子者の大食漢?):フェイタン
クリンピンク(イケメンに釣られて敵に捕まる):パクノダ
クリンオレンジ(基本的に元気なコ):サラサ
クリンパープル(魔黒女王の双子の姉):シーラ
天才博士(パープル・ピンクと三角関係):シャルナーク
魔黒大王:フランクリン
怪人:ウボォーギン
という吹き替え配役が決定。
意外だったのはフェイタンがお笑い担当っぽい「イエロー」を演じたことで、
フェイタンとイエローのキャラクターは真逆のイメージだったからちょっと驚き。
現在の旅団にイエローみたいなタイプのメンバーがいない以上
誰が演じていても多少は違和感を覚えてしまったと思うけど、
強いて言えばBW1号の食堂で食事シーンが描かれたフランクリンが


体格的にも、最もイエローのイメージに近いような気がする。
そしてクロロが発見したテープに録画されていた「カタヅケンジャー」は8話分で
ストックが尽きたら普通の劇にすることも検討していたようで、
「立ち回りの稽古や怪人の衣装とか…」と言及させていたあたり
吹き替え(出役)を拒否していたマチは裏方の衣装担当になって

それがきっかけで「念糸縫合」を修得するに至ったとも考えられるんだろうか。
しかし・・・「カタヅケンジャー」の悪役は魔黒大王ということで
このネーミングは『世紀末リーダー伝たけし!』の「魔黒編」を思い出す。
その「魔黒編」は「ブラック」や「ブルー」「レッド」「オレンジ」等
色の名前の付いたキャラクター達が登場するシリーズで、
当時掲載された直後のクラピカvsウボォーギン戦を筆頭に
『H×H』のモロパクリみたいなシーンがいくつも登場するシリーズでもあった。
『H×H』作中に「色の名前で呼び合う暗殺者」を登場させて
ゼノに「まるでゴッコじゃの」と言わせたのはその意趣返しだと思っていたんだけど


それは今からもう20年位前の話になるから
さすがに「魔黒大王」は「魔黒編」とは無関係なのかな。
「色」をテーマにしているなら「黒」を悪役担当にするのは一般的で、
真っ黒→魔黒もわりと安直な、カブっても不思議ではない発想なんだろうし。
●「ナントカ旅団」結成
「カタヅケンジャー」の上映会も5回目を過ぎたころ11人は自分達の団体名を「旅の一座」のイメージから「ナントカ旅団」と命名。
本来は「千人単位の部隊」としての意味合いを持つ「旅団」が
なぜ構成員数13人の盗賊団に名付けられていたのかが判明して、
この「言葉の響きだけで決めた」という由来は単純だけど良かったと思う。
流星街の子供なら「旅団」の定義を知らなくてもおかしくないし、
細かいことを気にせず「各自が百人力」で流したのも納得という感じ。
今はまだ「ナントカ旅団」ということで
次週以降に「幻影」の由来が判明するんだろうけど、
先週の感想でも書いたように
やはりサラサは悪党の「狩り」の対象になってしまいそうな雰囲気だから
彼女が欠けたことで完全な形での「旅団」は幻になってしまった、という流れで
「幻影旅団」と名付けられたとも考えられるんだろうか。
悪党達は流星街の住人をさらって誰かに「上納」しているようで
それにクルタ族が関与していたとすれば復讐を兼ねた虐殺も理解できるけど、
クルタ族に非があったとすると
ウボォーギンらが「サラサの仇」を忘れていたことになってしまうし


なによりクラピカの「復讐」がブレるような展開は避ける・・・はず。
(安易な善悪二元論は避けるタイプの作風であることを差し引いても)
クロロ達にとって最も精神的ショックが大きそうなのは
「カタヅケンジャー」の出演者の誰かが誘拐の依頼者だった、という展開だけど
それはそれでさすがに都合が良すぎるから可能性は低いのかな。
前述のようにマチが衣装係になるとすれば
ビデオの残り3話分のストックが尽きるまで(=3週間or3ヶ月間?)は
サラサは「行方不明」の状態で
死体や悲惨な姿が発見されることは無いのかもしれないけど、
時間が空けば空くほど発見された時の衝撃は大きくなるのかもしれない。
サラサが悲惨な目に遭ってしまう可能性はかなり高いとして
それを少年ジャンプでどこまで描写できるのかも気になるし、
今週の「旅団」の描写が非常に平和的で良い雰囲気だったのが
来週以降と緩急の差をつけるための「溜め」なんだとしたら
来週の展開には色々な意味で注目しておきたいと思う。
●その他
・上映会は教会の「定期集会」に合わせて行われたようでもっと小規模かと思っていたから想像以上に大人数が集まっていて驚いた
・流星街のような環境でも(というより流星街のような環境だからこそ?)
子供達にお菓子を配るようなイベントが定期的に開催されているのか
・「ウボォーと遊んだ後まだ元気だったら
次はオレ達とサッカーしようぜ」とフィンクスが言っていたのは
前回のビデオテープのすり替えに気付いたから?
・「根が優しい」らしいフィンクスは
サラサの頼みを断れず、お菓子配りを手伝う羽目になったのに
フェイタンはそれには付き合わずにどこか行っちゃうんだな
・クロロが教会にお供え用の花を毎日届けていたのは

「死後の世界」や「霊魂」を信じているというエピソードに繋がってくるのかも
・「流星街の言葉で喋ってる!?」ということは
流星街には流星街独自の言語が存在しているっぽい?
・音声テープが止まった際の
「でもまぁ…しょがないよね流星街だし」
「元々流星街にあるのは全部 捨てられてたモノばっかりなんだから…」が
ノブナガが言っていた「諦めと怒りが原動力」の「諦め」の象徴なのかな
・クロロだけでなくパクノダ・シーラ・サラサも
台本なしでアテレコできるくらい台詞を記憶していたんだ
・今回描かれた「カタヅケンジャー」のエピソードのメイン敵は
「落書き怪人グラフィーノ」なのか「ガングロ怪人」なのか・・・?
(グラフィーノは幹部で、ガングロ怪人がこのエピソード専用の敵?)
・「クリンパワー集結→一掃」のシーンは

『レベルE』のカラーレンジャー編の「ゴールデンハンマー」を思い出した
・前回は気付かなかったけど
シャルナークはクロロよりもかなり背が高い上に「お前」とか言っているから
シャルナークの方が年上っぽい?
・マチが吹き替えを嫌がっているのは変化系らしく「気まぐれで嘘つき」だから?
・教会にはマイクが10本以上あったのか
・ノブナガ・フィンクス・フェイタンは得物を自作して殺陣の練習(?)をやっていたけど
モップのグリーン、熊手のブルーはともかく
イエローの武器はタワシ2個だから棒状の武器は必要ない気もする
(この時点ではまだ劇はやっていないから雰囲気作りで遊んでいただけ?)
・色々足りないなりに協力しあってアレコレ模索している旅団の描写は

<

ジンの言う「大切なものは ほしいものより先に来た」に通じる雰囲気を感じた
・幻影旅団の原点が「旅の一座」だとすると初期メンバー以外のメンツも
ヒソカ:ピエロ・奇術師、ボノレノフ:ダンサー、コルトピ:道具方
ということで舞台興行に活かせそうな役割があるのかも
(無理やりこじつけるとするならシズクは運搬係とか?)
・流星街は「共同集落」単位で生活しているようで
ゴミの中から使えそうなものを探すのが当番制の「仕分け作業」ということ?
・「『カタヅケンジャー』の公用語はバッチリ覚えたから
後はタイトルで探すだけ……!!」とサラサは言っていたけど
ビデオテープにラベルが貼ってあるとは限らない気もする
・サラサは「ウガ森横の企業ゴミの中」で大量のビデオテープを見つけたようで
その「ウガ森」が冨樫先生がTwitterで言及していた


397の「予定外の加筆」箇所なのかな
tk1118
が
しました